第8話「憎しみの連鎖」
「よく来たな、ミシェル。」
新魔王ラファエルはもんを手に持ち、王座に座っていた。動こうとしたミシェルをラファエルが制止する。
「もん!」
「動くなっ!動けば禁忌の魔族の力を使う事になるぞ!まあ、我の力ならばこんなもの使わなくても国1つ滅ぼせるがな。」
「どうしてこんな事を!?」
「我等魔族は長らく、人間共から迫害され、差別を受けてきた。そんな世界を変える為に我は立ち上がったのである!!人間共に我らの受けた苦しみを与える為にな!!」
そう、ミシェルも魔王の孫娘と言う事で周囲から差別され、迫害されてきた。だからわかる。周囲から異端の目で見られてきた。魔王の孫娘と言うだけで石を投げられた事もあった。ラファエルの主張もわかるのだ。
「ラファエル!確かに人間達は私たちを迫害しました!今だってそうです。でも、共に歩む事もできます!現に私には友人がいて、婚約者もいる!やり返すなんて間違いですわ!」
「黙れ!!ミシェル!我は誓ったのだ。自らの弟が石を投げられ、挙句の果てに殺された日に誓ったのだ!何としても人間を滅ぼすと!!」
そんなと、ミシェルは返す言葉が見当たらなかった。まさか、ラファエルの弟が人間達によって殺されていたなんて知らなかったのだ。
「…………すまない。」
ふと、ロンがそういった。何故ロンが謝るのかミシェルもラファエルもわからなかった。
「我々人間はかつて支配していた魔族を恨んでいる。何故なら、魔族も人間と同じように人間を、迫害し、酷使した歴史がどの国にもあるからだ。この憎しみの連鎖は断ち切る事は難しい。だが、分かってほしい。そんな人間ばかりでは無いということを!」
「黙れ!隣国の王子から説教など受けたくない!現に隣国は魔族を強制移住区に隔離しているではないか!!」
「そうだ、魔族と言うだけで恐れられ、忌み嫌われ、隔離されたいる。それは間違いだ。だから、人間代表として謝る。すまない。」
魔王は押し黙った。しかしすぐに口を開いた。
「謝るだけでは迫害は無くならない!故に、ここで死ぬがいい!全ての人間を滅ぼすのだ!!」
ラファエルの手に光が集まり、ラファエルの攻撃がロンへと向かってくる。ロンは避けることなくそれを受けようとした。
「ロン様!!」
ミシェルが魔法でそれを止める。
「何故避けない?臆したか?」
「人間代表を名乗るからには、その罰は僕が受けようと思う。」
「ロン様……。」
「がははははっ!面白い、無惨に散るがいい!!」
ラファエルはビームを何発もロンに向けて打った。ロンはやはり避けない。ミシェルが魔法でバリアをはるが、ついにミシェルのバリアが間に合わなくなった。
「ロン様!!」
どかーーーんっ!!と言う地響きと共に砂埃が舞い散る。王の間は半壊していた。砂埃が徐々に晴れてゆく。
「隣国の王子はバカなのか?」
「「?!」」
そこに現れたのはアーロンだった。アーロンがロンへの攻撃を防いだのだ。
「アーロン様!あの2人は倒したのですか?!」
「あ、ごめんミシェル、それが……」
後ろから猛スピードでアーロンを、2人組が追いかけてきていた。
「ロン、あいつに何を言ったって無意味だ。憎しみに飲まれた人間は一旦倒してお灸を添えるしかない!!」
アーロンは以前使っていた勇者の剣を持っていた。て、事は!?と、周りを見渡すと、そこにはローズの姿があった。
「ミシェル様!遅れて申し訳ありません!!」
「ローズ!」
戦力が増えた事に歓喜しているとラファエルの魔力がどんどん上がっていく。
「くっ小童共がぁああああっ!!」
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