第2話 婚約者
ミシェルとアーロンが極地へ送られた後の事、1人の青年が馬車を引きながらミシェルを探していた。道行く人に声を掛ける。
「この女性をしりませんか?」
「この女性って、ミシェル様じゃないですか?!」
「ええ、そのミシェル嬢を探しているのです。」
ミシェルは王子アーロンと共に極地へ送られて今、国にはいないとの返答だった。その情報に感謝して胸元から何かを渡す。それは金だった。驚く通行人を置いて馬車は極地を目指す事になる。
「ミシェル……。」
☆☆☆☆
「ミシェル、畑仕事って疲れるね。」
アーロンは息も絶え絶えになりながら畑をクワで耕していた。
「アーロン様!ファイトですわ!」
2人が畑を耕していると、一台の馬車が2人の畑の前に止まった。
「城からの伝令でしょうか?」
不思議がる2人の前に現れたのは、仮面を付けた高貴そうな男声だった。男性はミシェルを見つけると、仮面を取り、彼女の前に膝まづいて手の甲にキスを落とす。
「ずっと会いたかった。ミシェル。」
「その声は、ロン様?」
ロンは隣国の王子である。その隣国の王子が何故ミシェルを探していたのか。ミシェルは理由を聞いた。その答えは聖女ラナにあった。
「私は聖女ラナに呪いをかけられていました。しかし、先日、ラナが処刑された日、私の呪いはとけたのです。」
なるほどと、納得する2人。そして、ロンは口火を切った。
「是非、ミシェル!貴方と結婚したい!!」
そう言われてミシェルは驚く。アーロンは不機嫌そうにもう既に自分の婚約者だと語った。
「でも、まだ結婚はされてないですよね?」
半ば無理やりに結婚を迫るロンにアーロンはさらに不機嫌になる。
そうだ。聖女に易々と騙され、国外追放される自分などより、この王子と隣国へ行った方がミシェルは幸せにかもしれない。そう思うと胸が苦しくなった。
「ロン様、お言葉ですが、私はアーロン様と婚約している身、ロン様とは結婚できませんわ。」
ロンは少し悲しそうな顔をしたがすぐに表情が変わった。
「なら!貴方の心が変わるまで、私もこの極地で貴方と共に生活します!」
「「えええええええ?!」」
余りの唐突な発言に2人は耳を疑うのだった。
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