第15話 「何度でも」
ラナが今までしてきた悪事が露見し、ミシェルの罪は冤罪だと証明された。これにより国へ戻る事を許されたミシェル。更に国を救った事をから英雄と祀り栄やされた。王子の婚約者へと戻そうと言う声も上がっていた。しかし、問題があった。
「ミシェル、僕は君を知らない。なのに何故僕を助けたんだ?」
王子の記憶である。
「アーロン様だって、私を労わってくださいました。何故ですか?」
「わからない。あの時は何故か君を危険に晒したくないと思っていた。」
「アーロン様……。」
「僕には君との記憶はない。ただ、」
「?」
「君は僕にとって大切な人だったきがする。」
アーロンは膝まづいてミシェルの手の甲にキスをした。
「?!」
「どうか、君が良いと言ってくれるなら婚約者になってほしい。」
「アーロン様、もちろんです。」
「例え記憶がなくとも、何度でも君を想うよ。」
こうしてミシェルは国へ戻る事になった。一緒に畑を耕していたモンスター達はその別れを惜しんだ。ミシェルは国に戻り幸せに暮らすことになる。はずだった。
しかし、予想外の事が起こる。王子が小屋から帰った後だった。何かがミシェルの小屋へと訪れていた。
「…………?」
扉のノックがなる。
「誰かしら?アーロン様、忘れ物でもされたのかしら?」
外にでたミシェルを待っていたのは今にも崩れそうなラナだった。
「私は、おまえを許さない。魔王の子孫を……」
「聖女ラナ?!」
「私は貴様達に復讐する為に人間界へと転生し、この物語をよんただ。そして、この聖女に転生したのだ。あ、きらめる、わけ、には……。」
「ラナ」
そんなラナをミシェルは抱きしめた。
「?!何を?!」
「あなたは私だわ。」
「?!?!」
「婚約者に裏切られ、追放された。」
「そうだ。お前に私と同じ運命をくれてやった!なのに!なのにどうして!!お前は幸せになって私は……私はっ!!何度でも呪ってやる!!」
「もう、やめましょう。」
「は?」
「あなただって、せっかく転生したのだもの幸せになる事を選ぶ事だって出来たはずよ。」
「っ!だまれ!!」
ラナはミシェルをふりほどく。
「ラナ、一緒にやり直しましょう?」
「ミシェル様の言う通りです。」
そこにローズが現れた。
「ローズ……っ!!だまれ!」
「勇者が何故あなたを捨てたか、わからないのですか?」
「わかるものかっ!!」
「本当はあなたと共にありたかった!でも、」
「嘘だっ!!」
「周りがそれを許さなかったのです。」
「な、そんなっ?!何故?!」
ラナは驚きのこえをあげる。
「魔王側との誓約によって仕方なく魔王の娘と結婚することになってしまった。勇者は生涯あなたの事をずっと思っておりました。」
「嘘だっ!!嘘に決まっている!!許さない!!」
「ラナ、貴方だって、幸せになる権利はあるわ!だから復讐なんてやめて幸せに暮らしましょう!」
「遅い、おそい、おそい!!もうおそいの、私、もう、戻れない……」
「祈りをここに。」
ミシェルは祈った。するとラナの姿が元に戻ってゆく。
「?!」
「さ、ラナ!一緒に畑でも耕しましょう!」
「…………うっ」
ラナはなき始めた。それをミシェルは優しく抱きしめる。 ローズはそれを優しく見守るのだった。ラナの罪は重いものだった。しかし、ラナは罰を受けた。死刑、ミシェルは反対したが、あまりにも多くの者が死にすぎたのだ。そして、笑顔でラナは行った。「生まれかわったら記憶をなくして、ミシェルの友人になりたい」と、言って……。
社交界に戻ったミシェル、そんなミシェルを真っ先に見つけて声をかけたのはガビーだった。
「ミシェル!心配したのよ!」
「ガビー、心配かけてごめんなさい。」
「でも、よかった。ミシェルが無事で!私はなんの力もないから、助けに行けなかったけど、本当によかったわ。」
そう笑うガビーの胸元にはピンクの石のネックレスが光っていた。そして、アーロンからミシェルはダンスを誘われた。
「アーロン様、お誘いいただき光栄ですわ。」
「君を僕が誘わないわけないだろ?」
そうしてミシェルは素敵なダンスパーティーを楽しんだのだった。こうしてミシェルは幸せにくらしました。おしまい
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一応これで最終回の予定でしたが、評価によって続編検討中です。よろしくお願いします。




