第13話「ローズの正体」
「私、ローズは、実は転生者なのです。」
「?!ローズが転生者?」
「はい、実は今から遡る事100年前、この地を治めていた魔王を倒した勇者パーティーのヒーラー、それが私なのです。」
「そ、そんな?!」
「私は魔王との戦いの後、いずれ現れるであろう厄災、聖女ラナを止めるために転生しました。」
「ラナを止める為?」
「ええ、ラナは元々勇者の恋人の賢者だったのです。」
「ええええっ?!」
「しかし、勇者は彼女を捨てました。そして、勇者と対立し、呪いの言葉を遺して倒されたのです。その言葉こそ、”いずれこの地に再び現れてお前達の国を呪い滅ぼすだろう”と、言うものです。私は勇者にラナの事を託され、ここに転生しました。」
「そ、そんな事が……。でもどうして勇者はラナを捨てたの?」
「それは、魔王の娘と結婚する為でした。」
「そんな……。」
「魔王の娘と勇者が結婚することでこの国は始まったのです。そして、呪われた。捨てられたラナによってこの国は滅ぼされる運命にあるのです。」
「でも、どうして私の使用人などに……」
「それはあなたが魔王の孫娘だからです。貴方なら聖女ラナを倒せます。」
「わ、私?!そ、そんな、あんな怪物相手に無理よ!」
「魔王の孫娘と、勇者の子孫が手を合わせなければ倒せないのです!」
「勇者の、しそん……。」
「このまま放っておけばアーロン様はラナに殺されるでしょう。彼女にとってアーロン様はもう用済みです。王城を乗っ取ると言う目的を果たした今、彼を生かして置く理由がないのです。」
「そんなっ?!」
「さあ、どういたしますか?」
「私は……。」
☆☆☆☆☆
アーロンはたくさんの兵を連れて、ラナ討伐へと向かう事になった。しかし、どんなに辿りつこうとしても道に迷ってしまう呪いがかけられ、王城に迎えない。アーロンの側近達が呪いを解こうと必死になった。
そして王城へとようやくたどり着いた時、アーロンは眼を疑った。そこにあったのは屍の山。あまりの惨状に、それを見て嘔吐するものまででた。
「ひ、ひどい、こんな事っ!」
しかし、アーロンは少し胸を撫で下ろした。ここにミシェルがいなくてよかったと、何故そう思うのかはわからない。でも、ミシェルが酷い目に合わなくて良かったと安堵したのだ。
「進め!」
アーロンは兵を連れてラナのいる王の間へと急ぐ。




