第10話 「勇者の嫁」
「がぁああああっ!!ワタシはお前達を許さない!魔王の子孫も勇者の子孫も滅ぼす!」
「なっ!?」
その恐ろしい姿にミシェルは震え上がった。角の生えた頭、そして大きな牙、爪、そして蝙蝠の羽の生えた背中、その全てがおぞましいものだった。その怪物は攻撃を仕掛けてくる。大きな爪がミシェルに襲いかかった。
「きゃー!?」
ミシェルはなんとか避けれた、そんなところに
「お嬢様!逃げましょう!」
「ローズ!」
ローズの指示で王城から王子を連れてなんとか逃げ出す。
「はあ、はあ、ローズ、次はどの道をっ!?」
「こちらです!」
なんとか逃げおおせてレンガの小屋へと戻って来れた。
「ローズ、王子の様子は……?」
「ダメです。魂のない人形にされています。」
「そ、そんなっ?!」
ミシェルはショックのあまりその場にへたりこんだ。術者の魂を奪う魔法は黒魔術とされており、使える人間は少ない。それこそ魔族や闇に落ちたものぐらいである。
「大丈夫、アーロン様を元に戻す方法はあります。」
「どうすれば……?!」
「”真実の愛”でのみ、王子を元に戻せるでしょう。」
「”真実の愛”?」
「つまり、キスです!」
「え、えええええええっ?!」
「ただし!キスしたものもまた、”真実の愛”が無ければ死んでしまいます!」
「っ?!」
「どうしますか、ミシェル様。」
「もちろん、自らが死しても王子を助けるわ!」
そう言ってミシェルはアーロンにキスをした。その途端、ミシェルはその場に崩れ落ちる。
「…………、ここは?」
アーロンが代わりに目を覚ました。




