出ていくお金(支出)を種類分けして、ざっくり金額も把握しよう
今回は、貯金をするための準備をしよう。
残念ながら、まだ貯金には辿り着けない。
更に悲しい事に、面倒で、頑張らないといけない作業だ……
憂鬱でしかないが、大事な作業なので、私と共に励んでほしい。
そもそもの話、諸君は、貯金ができない理由を知っているだろうか?
この連載を読んでいる人は、知らない。もしくは、考えても判らないという人が、大半ではないかと思う。
まずは、貯金ができない理由を知る事から始めよう。
貯金ができない理由
①1月に、どのくらいのお金が出ていくのか把握できていない。
1.どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金。
2.自分で使うのを、止めたり、減らしたり、増やしたりできるお金。
②身の程(借金の総額、1月で自由に使えるお金)が解ってない。
③クレジット払い=リボ払い。もしくは、2回以上の複数回の分割払いをするものだと、思っている。
④見栄を張りたがる。自慢したがり。
⑤お得情報、キャンペーン、割引に飛びつく。
⑥『こうしないといけない!』と決めつけている事が多い。
⑦色んな節約術を試して『頑張っている』。
⑧1週間とか、1ヶ月とかの短期間で、結果が出ると思っている。
⑨残ったら、貯金に回そう……
⑩根性や決意表明をすれば、貯金ができると思い込んでいる。
以上、10個が、貯金ができない理由になる。
「はぁ!? ⑦は違うだろ! 何で節約を頑張ったら、貯金ができないんだよ!?」
そんな、怒りの声が聞こえてくるが、残念ながら、⑦は事実だ。
何故なら、私のような頑張れない人間にとって、『頑張らないといけないもの』は続かないのだ。
逆に訊きたいのだが、その『頑張った節約術』、何年続いた? 何ヶ月続いた? 何週間続いた? 何日続いた?
今現在も、節約術を続けられている人だけ、石を投げてくれて構わない。
と言うよりも、続けられる人は、頑張れる人なので、この連載を読まなくても、普通に貯金ができてるはずなのだ。
もし、頑張れる人なのに、貯金ができてない人。私のような、頑張れないから貯金ができない人。
そのどちらの場合でも、原因は同じなので、安心してくれ。
結論から言えば、①と②を、すっ飛ばすどころか、丸っと無視しているから、貯金ができない。
さて、貯金ができない理由と原因が判ったので、まずは、①を解消するために仕分けをしよう。
用意するものは、『普通預金口座を3つ』だ。それぞれ、別の銀行で作ると混乱しにくい。
もっとも、1つの銀行で、同じ名義で作れる普通預金口座は、1つなはずなので、必然的に別々の銀行になると思う……
あと、個人事業主やフリーランス、副業をしている人は、4つ口座があると尚良い。
この、用意した口座が、そのまま仕分け箱になる。
仕分け方
【給料受取と、食費(外食、コンビニご飯)・服・娯楽用】
・サブスク
・定期購入の雑誌やサプリ、美容用品
・習い事の月謝や授業料(現金払いの場合)
【どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金用】
・家賃、住宅ローン
・水道
・電気
・ガス
・スマホやインターネットの通信費
・国民年金や、厚生年金
・国民健康保険や、社会保険
・借金(リボ払い含む、クレジット払いの引き落とし)
・習い事の月謝や授業料(口座振替[自動引き落とし]できる場合)
【貯金・投資用】
・資格の勉強用教材や、受験費用
・習い事の入会費や、教材費
・仕事に必要な知識や技術の勉強費や、研修費
【事業用】(個人事業主やフリーランス、副業をしている人)
・売上
・仕入れ等の諸経費
・家賃(店舗、事務所)
・電気(店舗、事務所)
・水道(店舗、事務所)
・ガス(店舗、事務所)
・スマホやインターネットの通信費(事業専用)
・従業員の給料
諸君の中には、上記の仕分け方を見て、『何で、習い事が全部の口座にあるの?』と疑問に思った人もいるだろう。
その疑問は、正しい。
習い事が、全部の口座に仕分けられている理由は、3つある。
1つは、習い事自体が、貯金ができない理由①−2.の『自分で使うのを、止めたり、減らしたり、増やしたりできるお金』に分類されるため。
1つは、入会費や教材費は、『まとまった、意外とたくさんのお金が必要』なため。
1つは、月謝や授業料の支払いが、現金払いか、『口座振替ができる』かの違いで、管理しやすい口座が変わるため。
この時点で、何となく察した人もいるかもしれない。
そう、貯金・投資用の口座は、『まとまった、たくさんのお金』を管理する場所になる。
なので、『必要になる時』まで、この口座に入れたお金は出さない。基本、入れっぱなしにする口座だ。
そして、【どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金用の口座】は、『何が遭っても、絶対に、絶対に、絶対に出さない』。
良いか? 【毎月、絶対出ていくお金用口座】は、『何が遭っても、絶対に、絶対に、絶対に出さない』のだぞ?
この口座に入れたお金は、『出しちゃダメ』なお金だからな?
本当に大事な事だから、何度でも書くぞ!
【毎月、絶対出ていくお金用口座】は、『何が遭っても、絶対に、絶対に、絶対に出さない』!
完全に入れっぱなしの口座になる。
何故なら、『どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金用』だからだ!
つまり、支払い専用だ!
お金を自由に出し入れして良いのは、【給料受取と、食費・服・娯楽用口座】だけだ!
間違えるなよ!?
……ゴホン。失礼取り乱した。
え〜…… 語気を荒らげ、声を大にして主張したが、とにかく【毎月、絶対出ていくお金用口座】からは、入れたお金は出さない。
それだけを守ってくれれば、問題ない。
では、習い事の仕分けに戻ろう。
・入会費や教材費は、『まとまった、意外とたくさんのお金が必要』なため、まずは、【貯金・投資用】で必要なお金を貯める。
・月謝や授業料の支払いが、『口座振替ができる』場合は、【毎月、絶対出ていくお金用口座】で管理した方が、払い忘れない。
・月謝や授業料の支払いが、現金払いの場合は、お金の出し入れが自由な【給料受取と、食費・服・娯楽用口座】のが楽。
以上が、全部の口座に仕分けられている理由だ。
余談だが、習い事の支払い自体が負担になる場合は、一旦、習い事自体を退会するなりして、辞めた方が良い。
一旦辞めて、お休みするという事も、選択肢に入れておいてほしい。
どうしても続けなくてはいけない理由があったり、生き甲斐ならば、そのまま続けても問題ない。
ただ、そうでないのなら、習い事も、資格や、技術研修も、サブスクも、定期購入の雑誌やサプリ、美容用品も負担にしかならないだろう。
資格や、技術研修は、『今』必要なら、辞めれないとは思う。
しかし、それ以外のものは、自分で辞める事も、再開する事もできるものだ。
貯金をしたいと思うのであれば、本当に必要なのか、無くても困らないのか、もう一度よく考えてくれ。
それはさておき、仕分けができたので、『口座振替ができるもの』は、『仕分けた通り』各口座で、口座振替の申し込み手続きをしておこう。
個人事業主やフリーランス、副業をしている人は、
・家賃、住宅ローン
・水道
・電気
・ガス
・スマホやインターネットの通信費
これらが、自宅と店舗・事務所兼用で使っているなら、家事按分として、【どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金用】で管理して、構わない。
ただし、事業専用の店舗・事務所を持っていたり、事業専用にスマホやパソコンを持っているなら、【事業用口座】で管理した方が良い。
また、売上や経費、設備投資や整備費などの事業関連の費用は、【事業用口座】で管理した方が解りやすい。
事業とプライベートを、ある程度口座分けしておくと、確定申告の計算が、多少しやすくなる。
それと、家事按分の計算に関しては、経費で会計ソフトを導入した方が、確実に楽である。
では、改めて、貯金ができない理由の①を解消する。
『……それ、何だっけ?』と思った人の為に、もう一度書いておこう。
貯金ができない理由の①は、『1月に、どのくらいのお金が出ていくのか把握できていない。』だ。
更に、貯金ができない理由の①には、
1.どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金。
2.自分で使うのを、止めたり、減らしたり、増やしたりできるお金。
この2種類がある。
把握したいのは、①−1.になる。
要するに、【どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金用口座】に仕分けした項目の、1月分の請求額を全部足せば良いのである。
だがしかし、毎月計算するのは面倒くさい!
なので、【どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金用口座】に仕分けした
・家賃、住宅ローン
・水道
・電気
・ガス
・スマホやインターネットの通信費
・国民年金や、厚生年金
・国民健康保険や、社会保険
・借金(リボ払い含む、クレジット払いの引き落とし)
・習い事の月謝や授業料(口座振替[自動引き落とし]できる場合)
これらの、過去1年の内、それぞれの項目毎に、1番高かった金額で合計する。
そして、この『全項目最大値の合計金額』を毎月、【どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金用口座】に入れる。
過去の最大値で計算しておけば、『支払いのお金が足りない』なんて事は、ほぼ無い。
理想は、『全項目最大値の合計金額』を、毎月入れたい。
しかし、『最大値は、厳しいです!』という人もいるだろう。
その場合は、電気代だけ、1番安かった金額で、計算し直してほしい。
電気代は、季節によって、金額差が激しい項目なので、判断しやすいのだ。
また、他の項目は、最大値で計算しているので、支払いにはギリギリ足りる金額になるはず……
つまり、『電気代だけ最小値の合計金額〜全項目最大値の合計金額』に、【どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金】は、収まるのである。
なので、『電気代だけ最小値の合計金額〜全項目最大値の合計金額』の間で、好きな金額を毎月入れれば良い。
ただ、最初の3ヶ月は、高めの金額を入れた方が、安心かもしれない……
そして、わたしは、これくらい大雑把じゃないと、頑張れない。
あとは、心配性な人の場合は、毎月の請求額で合計した方が、心の平穏を保てるのではないだろうか?
まぁ、大雑把に把握するか、毎月正確に把握するかは、各自判断してくれたまえ。
当然だが、サブスクや、定期購入の雑誌やサプリ、美容用品、習い事(現金払い)をしてる人は、これらの1月分の支払う合計金額も把握しておかないと、普通に困るぞ。
必要金額を覚えておけない人は、『電気代だけ最小値の合計金額〜全項目最大値の合計金額』を紙に書いて、よく見る場所に貼っておけば、金額を忘れずにすむ。
紙を貼るのが嫌なら、スマホやパソコンのカレンダーの給料日に書き込んで、通知設定をONにしておけば、勝手に知らせてくれる。
今回のまとめ
・出ていくお金を
【給料受取と、食費(外食、コンビニご飯)・服・娯楽用】
【どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金用】
【貯金・投資用】
【事業用】(個人事業主やフリーランス、副業をしている人)
の、口座にきちんと仕分けする。
・【どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金用口座】に入れたお金は、『何が遭っても、絶対に、絶対に、絶対に出さない』という事を、ひたすら守る。
・1月に、どのくらいのお金が出ていくのかは、【どんなに嫌がっても、毎月、絶対出ていくお金用口座】内の、『電気代だけ最小値の合計金額〜全項目最大値の合計金額』で、ざっくり大雑把に把握しとけば良い。
・『電気代だけ最小値の合計金額〜全項目最大値の合計金額』で、毎月入金しとけば、『支払いのお金が足りない』なんて事態に、ほぼならない。
・心配性の人は、面倒でも、毎月の請求額で合計する
・サブスクや、定期購入の雑誌やサプリ、美容用品、習い事(現金払い)をしてる人は、これらの1月分の支払う合計金額も把握しておかないと、普通に困る。
……ぶっちゃけると、今回の内容ができれば、なまけもの貯金術は8割方終わりである。
しかし、この段階では、貯金には辿り着けていないので、残り2割も励もうと思う。
次回は、貯金ができない理由②身の程(借金の総額、1月で自由に使えるお金)が解ってない。
これを解消していこう。