実践2 一般NISA? つみたてNISA? どっちにする? 〜2023年内に始める場合〜
株や投資信託を始めるなら、是非利用してほしい制度が、一般NISAとつみたてNISAだ。
両方とも、『投資で得た利益に税金がかからないお得な制度』という事は、諸君もなんとなくは知っているだろう。
だがしかし、『一般NISAとつみたてNISAの違いは何なのか?』『そもそも、どっちが良いのか?』こういった疑問が尽きないのも事実だ。
結果、よく解らないから、恐くて挑戦できないという人も多いのではないだろうか?
なので、現在(2023年)の一般NISAとつみたてNISAについて説明していこうと思う。
先に書いておくが、長くなる……
なので、最後の方に記載してある、まとめまでスクロールしてもらっても構わない。
さて、まずは、【特定口座「源泉徴収あり」】という口座を作った、ネット証券か銀行に、NISA専用口座を開設申し込みをする。
取り引きの利便性と、手数料の価格に、選択肢の多さから、ネット証券をお勧めしたい。
つみたてNISAで購入可能な商品が、銀行だと取扱は7件か、8件くらいだったはずだ……
SBI証券・マネックス証券・楽天証券の大手ネット証券だと、1番少ないマネックス証券でも、157件は選べる。
ちなみに、NISAは、口座開設費と口座管理費、株や投資信託の購入手数料は、無料だ。
つみたてNISAの場合、上記の大手ネット証券だと、100円から購入できるのも、投資初心者にはありがたい。
NISA専用口座は、【特定口座「源泉徴収あり」】の口座開設の申し込みと同時にしておくと、面倒が減らせる。
ここで注意してほしいのだが、配当金や分配金の受取方法は、必ず『株式数比例配分方式』にしてくれたまえ。
何故なら、配当金や分配金の受取方法が『株式数比例配分方式』以外だと、NISAを利用しているのに税金がかかるのだ!!
……これは、本当に意味が解らない。
税金がかからないからNISAを利用するのに、配当金や分配金の受取方法を間違えると税金がかかるなんて、理不尽極まりないではないか。
なので、NISAの口座を開設した時ついでに、配当金や分配金の受取方法を『株式数比例配分方式』に設定しておくと良いだろう。
また、後からでも、配当金や分配金の受取方法は変更できるから安心してくれたまえ。
あ、忘れていた……
現在(2023年)は、一般NISAとつみたてNISAの、どちらか片方しか選べない。
今年(2023年)から、NISAに挑戦する人は、覚えておいてほしい。
ここまでで、『おや?』と気付いた人もいるかもしれない。
そうなのだ。来年(2024年)から、NISA制度が変わるのである。
新NISAについては、また別で説明しよう。
特に切り替え手続きは必要ないので、心配なくて良い。
あと、現在(2023年)のNISAと、新NISAは別枠扱いになるとだけ書いておく。
『制度が変わるなら、来年から始めれば良くない?』という声も聞こえそうだが、『投資は、早く始められるなら、早いほど良いぞ!』と返しておこう。
では、『そもそも、どっちが良いのか?』という疑問に対してだが、『余剰資金(無くしても、生活に困らない余っているお金)の額による』という答えになる。
例えば、毎月10万円以上の『余剰資金』が用意できるのであれば、一般NISAの方が向いている。
頑張れば、毎月3万円以下の『余剰資金』を用意できる状態なら、つみたてNISAの方が無理せず挑戦できる。
なので、各自の『余剰資金(無くしても、生活に困らない余っているお金)』の額と相談して決めてくれ。
ただ、私個人としては、全くの投資初心者なら、つみたてNISAのが挑戦しやすいとは思う……
また、どの投資でも言える事だが、1年に1回は、投資金額と投資内容を見直す事をお勧めする。
なぜなら、投資金額をもう少し増やせる場合もあるし、逆に余裕が無ければ投資金額を減らしたり、一時的にお休みした方が良い場合もあるからだ。
また、購入した株や投資信託の成績が悪ければ、その株や投資信託を止めて、他の商品を購入検討しても良いのである。
なので、1年に1回は、投資金額と投資内容を見直してほしい。
次に、一般NISAとつみたてNISAの違いについてだが、大きく分けて3つ有る。
『税金を払わずに購入できる金額』と、『購入してから税金を払わなくて良い期間』と、『購入できる商品』だ。
『税金を払わずに購入できる金額』の事を『非課税投資枠』という。
『購入してから税金を払わなくて良い期間』は、『非課税投資期間』となる。
あとは、残念ながら、他の口座と損益通算(一年分の利益と損失を相殺)ができないという点が、どちらのNISAにも共通している。
では、『非課税投資枠』と『非課税投資期間』について、それぞれ説明していこう。
①『非課税投資枠』
・株や投資信託を、1年の合計で、この金額までの購入分は、利益が出ても税金を払わなくて良いという枠組み。
・分配金を再投資に回すと、その再投資分も『非課税投資枠』が使われる。
・1年間で、税金を払わなくても購入できる金額は決まっているので、その金額を超えた分の税金は、払わなくてはいけない。
・一般NISAが、1年の合計で120万円までの『非課税投資枠』がある。
・つみたてNISAは、1年の合計で40万円までの『非課税投資枠』がある。
『そもそも、どっちが良いのか?』という疑問の時に出した例えも、それぞれの『非課税投資枠』を12ヶ月で割れば、毎月購入する場合のだいたいの上限といったところになる。
そして、一般NISAは、毎月律儀に購入しなくても、まとまった『余剰資金(無くしても、生活に困らない余っているお金)』が有るのであれば、1回で120万円分購入しても問題ない。
もちろん1年の合計が120万円までなら、毎月購入しても大丈夫だ。
逆に、つみたてNISAは、名前の通り、『自分が決めた金額』を毎月コツコツ購入していく事になる。
毎月決まった金額を購入する分、自動積立ができるのである。
つまり、この連載で何度か出てきた『口座振替ができる』という事なので、振り込みや購入の手間が省けて、楽なのだ。
この『口座振替ができる』というだけで、投資初心者にはだいぶハードルが下がるのではないだろうか?
②『非課税投資期間』
・購入から何年間は、利益が出ても税金を払わなくて良い期間。
・一般NISAは、購入から5年間が『非課税投資期間』になる。
・つみたてNISAは、購入から20年間が『非課税投資期間』になる。
今(2023年)始めるのであれば、『非課税投資期間』が20年ある、つみたてNISAのがお得かもしれない……
『購入できる商品』だが、
・一般NISAは、国内外の個別株式、国内外の投資信託、国内外のETFなど多岐にわたる。
・つみたてNISAは、金融庁が『比較的手数料が安く、安心、安定した商品』というお墨付きを出した国内外の投資信託と国内外のETFのみ。
しっかり勉強して、自分で分散投資ができるのであれば、個別株が購入できる一般NISAでも良いかもしれない。
つみたてNISAのが、投資信託とETFしかないので、1つの商品で分散投資ができる分、初心者向きではある。
『それで結局、何を買ったら良いの?』という人もいるだろう。
そういう人は、漏れ無く初心者な上、私のように頑張れない人なので、素直につみたてNISAにした方が無難だ。
選ぶのは、諸々の手数料が安い国内インデックスファンドの投資信託やETF・アメリカインデックスファンドの投資信託やETFである。
配分は、私は、国内とアメリカで半分ずつで良いと思っているが、各自の好きな配分で構わない。
インデックスファンドか、アクティブファンドかは、『目論見書』の最初の方に、運用方法として書いてある。
手数料に関しては、『目論見書』の最後の方に書いてあるはずだ。
投資をするなら、面倒臭がらずに、『目論見書』は必ず読む事を、強くお勧めする。
用語が解らない人は、この1つ前の投稿で解説しているので、参考にしてほしい。
まとめ
・NISA専用口座を開設申し込みをする。
・NISA専用口座は、【特定口座「源泉徴収あり」】の口座開設の申し込みと同時にしておくと、面倒が減らせる。
・ネット証券だと、取り引きの利便性高く、手数料が安く、選択肢が多い。
・NISAは、口座開設費と口座管理費、株や投資信託の購入手数料は、無料。
・NISAを利用する場合は、配当金や分配金の受取方法を必ず『株式数比例配分方式』にする。
・配当金や分配金の受取方法が『株式数比例配分方式』以外だと税金がかかる。
・現在(2023年)は、一般NISAとつみたてNISAの、どちらか片方しか選べない。
・どちらのNISAも、他の口座と損益通算(一年分の利益と損失を相殺)ができない。
・『そもそも、どっちが良いのか?』という疑問に対しては、『余剰資金(無くしても、生活に困らない余っているお金)の額による』という答えになる。
・一般NISAとつみたてNISAでは、『非課税投資枠』と『非課税投資期間』と『購入できる商品』が違う。
・『非課税投資枠』は、1年の合計で、この金額までの購入分は、利益が出ても税金を払わなくて良いという枠組み。
・分配金を再投資に回すと、その再投資分も『非課税投資枠』が使われる。
・1年間で、税金を払わなくても購入できる金額は決まっているので、その金額を超えた分の税金は、払わなくてはいけない。
・一般NISAが、1年の合計で120万円までの『非課税投資枠』がある。
・毎月律儀に購入しなくても、1回で120万円分購入しても問題ない。
・1年の合計が120万円までなら、毎月購入しても問題ない。
・つみたてNISAは、1年の合計で40万円までの『非課税投資枠』がある。
・名前の通り、『自分が決めた金額』を毎月コツコツ購入していく。
・毎月決まった金額を購入する分、自動積立(『口座振替』)ができるので、振り込みや購入の手間が省けて楽。
・『非課税投資期間』は、購入から何年間は、利益が出ても税金を払わなくて良い期間。
・一般NISAは、購入から5年間。
・つみたてNISAは、購入から20年間。
・『購入できる商品』は、個別株が買えるか、買えないかの違い。
・一般NISAは、国内外の個別株式、国内外の投資信託、国内外のETFなど多岐にわたる。
・つみたてNISAは、金融庁が『比較的手数料が安く、安心、安定した商品』というお墨付きを出した国内外の投資信託と国内外のETFのみ。
・総合的に見て、投資初心者は、つみたてNISAを選ぶ方が無難。
・購入するなら、諸々の手数料が安い国内インデックスファンドの投資信託やETF・アメリカインデックスファンドの投資信託やETF。
・『目論見書』は必ず読む事。
・インデックスファンドか、アクティブファンドかは、『目論見書』の最初の方に、運用方法として書いてある。
・手数料に関しては、『目論見書』の最後の方に書いてある。
・『目論見書』は必ず読む事。
・1年に1回は、投資金額と投資内容を見直す。
・用語が解らない人は、この1つ前の投稿を参考にしてほしい。




