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美術少女と異世界に住まう魔王の旋律  作者: Spell
Episode 01 美術少女と厨二病魔王のハイパースーパーな1ヶ月!
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第8話 ごろごろ寝ころころ

ごろごろ...ごろごろ...


ーー時間を巻き戻して、5月上旬。

まだ魔王はいない。

沙邏はまだテストを受けていない。

ゴールデンウィーク真っ盛り。

沙邏は、部屋でだらけながらずっとごろごろしている。


「ああ、まだまだ3日も休みが続くよぉ〜嬉しいなあ」

私はずっと自分の部屋のベッドで、PIVistで遊んでいた。

ごろごろ、ごろごろ、何時間も何時間も夢中になっていた。

なにか忘れてるような気がするけど、どうでもいいや。


ーーカバンの中に、宿題をためている。

だがそのことを沙邏は知らない。

ていうか興味もない。

ダメ人間である。


気がついたらもう17時だ。

私はシャワーを浴びに行った。

外で動いてないので汚れはほとんどない。

でも、服は新しいのに変えるし、シャワーやお風呂はちゃんと行く。

「ふぅ...」

私は、シャワーで体を綺麗にした。

そのあと、湯船にゆっくりとつかる。

「やっぱgwは最高だなぁ」

ゴールデンウィーク、それは私にとってパラダイス。

好きなことができる最高の時間だ。


18時。

お母さんが作ってくれたご飯を食べる

「いただきまーす」

味噌汁が美味しい。

生姜焼きが美味しい。

ご飯が美味しい。

サラダが美味しい。

お母さんいつもありがとう。

「ねえ沙邏、あんた...宿題はやってるの?」

「? なんのこと?」

私は宿題という概念を知らない。

宿題ってなあに?

新しいご馳走?


ーーとぼけたふりをしても、宿題は消えない。

消えることはないのである。


「早いうちにやらないと... やばいよ?」

「いいもん」

「本当にいいの?」

「いいもん」

「後悔しませんね?」

「いいもん」

ボカーン!!

偏差値が0になった。

ゲームオーバー。

なんちゃって。


ーー次の日、gwは残り2日、終了まで着々と進んでいる


私は9時に起きた。

朝食はとってない。

こんなだらしない生活が、gw以降続いている。

どうにかしたいって気持ちはさらさらないけど。


ーーあんたまともな大人になれないぞ。


「楽しいなー楽しいなー♪」

ゲームの手が止まらない。

楽しくて、目と耳と指と脳が動きまくる。

目で画面を見て、耳でbgmや効果音。

指でコントローラー操作して、その三つを脳が管理する。

やっぱり人間の体は最高だ。

ああ、女に生まれてよかった♡


ーーこんなんじゃ充実した生活を手に入れることができない、ダメウーマンである。


今日もいつも通り楽しい生活でした。

はいおしまい。


次の日、私は恐怖の現実を知ってしまった。

「こ...これは......!?」

宿題である。

いままで一度も手をつけていない。

どうしよう、先生に怒られる。

美術の宿題はすぐできるのに......

なんで数学とか国語とかいろいろあんのよ。


ーーgwの宿題はかなり多い。

12時間分の宿題はある。

しかも、今回の宿題は美術がないからタチが悪い。


「仕方ない、今日中に終わらせよう」

私は、わからない問題は全てネットで調べ集めた。

そして、半日ほどでやっと全部終わった。

果てしなく長かった。

合計12時間。

死闘だった。

そして......

「ああああああ!!! もう23時!!寝る時間だ......」

私は、最後の日はろくに遊べず、地獄を見た。

終わりよければ全て良し。

だけど、私の場合。

終わり悪ければ全て悪し。


ーー自業自得だ。 こんなことなら毎日2時間30分くらい勉強すれば良かったのである。


次の日、私は少し暗い気持ちが学校へ行った。

ブルーマンデー症候群だ。

嫌だなぁ......

「おはよー沙邏ちゃん!」

振り向けば、未奈ちゃんが元気よく私に挨拶をしてくれた。

「おはよう...未奈ちゃん」

私は少し元気がない。

だからこんな返事に自然となってしまう。

「どうしたの? 元気ないよ?」

「あ...うん、だって、今日、gw明けじゃん......嫌だなあって思うの」

「うん...嫌だよね...私も嫌だよ、でも、頑張ろうよ」

「...そうだね」

私は、少し前向きになった。


ーー沙邏は、学校へ行った。

そして、何も変わらない時間が黙々と過ぎて行った。

このままその時間が続けばいいのだが、世の中そんなに甘くない。


「皆さん、gw明けですが、明日はテストがありますよ」

先生が、私に衝撃の言葉を与えた。

私は、ショックだった。

「数学......ですか?」

「はい、そうです。 明日は数学のテストを行います。 ちゃんと予習をしていればしっかりできると思いますよ」

ガーン!!

よりによって......数学...

美術だったら良かったのに......

仕方ない、勉強するか。


ーーだが、先の未来は暗い。

追試という運命があるのだ。

怠けたツケがおまけになって返ってきたのだ。

沙邏、どんまい。


ごろごろ寝ころころ おしまい。

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