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美術少女と異世界に住まう魔王の旋律  作者: Spell
Episode 04 確かな日常
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第46話 1学期の終わり 〜わたしの絵〜

私は、何事もないような1日を過ごした。

朝は私の作ったスープが

お姉ちゃんに意外にも好評だったのが驚きだ。


朝と昼で全部飲んだらしい


私はそこら辺の冷凍食品で昼を過ごしていた。

両親は仕事だから夜まで帰ってこない。

だから、私たちは夏休み中、朝と昼は自分でご飯を作らなければならない。


「はあ...もう午後8時かあ、あっという間だな」


私は頬杖をつきながら、

水色の時計の時刻を確認する。

8時10分。

いまごろテレビ番組はお笑いや

ドラマが盛り沢山だろう。


だけど、私は特に見たい番組がないので

こうして一人、自分の部屋に篭っている。


そこそこ散らかっているが、完璧な配置。

ゲームもイスからちょっと離れれば遊べるし。

ベッドも二歩分ぐらいあるけば辿り着ける。



そして、わたしの本命。

つまり、絵を描くものがたくさんある。

液晶ペンタブ。

52色の色鉛筆。

最良化されたイラストノート。


ペンタブはパソコンのUSBの口に差し込めば、

すぐに起動する。


「今日は何を描こう」


私は、1週間に3〜6回程度

絵を描くのが習慣。


「しゅっしゅっと」


線の書き方。

背景。

イラストをコンテストなどに応募すれば

新人賞をもらえる自信がある。


「よっと」


ペンを走らせる。

ゆっくりと丁寧に。

指先まで一本一本に魂を吹きかけるように。


「こんな感じかな...」



三十分たったあと。

私はラフの部分を完成させた。


精霊の杖を持った女の子。

周りには花と精霊が交わるような

メルヘンチックな絵。

こんな平和的な世界になってほしい。

ナイトメアも。


「...さあ、仕上げをしよっと」



こんな感じで私はずっと絵を描いていた。

思うがままにペンを走らせ、

一つの完成絵を作るために。



完成に至ったのは午後11時。

いつもの就寝時間とは30分遅い時間で完成した。


「よしっ!」


私は完成した絵を

ペンタブと共に掲げた。


「これをいつも通りにアップしてっと...」


すぐさまアップロード。

周りからのファンのために

まごころと魂込めた一枚を見ている

全ての方に届けるために。


「昨日の閲覧数は7500かあ

最近アップしてなかったから少し減ってきたなあ」


橋川問題で、長らくアップどころじゃなかった。

だから3日も時間を開けてしまった。

その影響が閲覧数にも影響を及ぼしている。


「今日はどんな感じだろう」


いつも、閲覧数はだいたい1万〜2万

中堅程度のイラスト作家ってところかしら。


明日の朝ぐらいに閲覧数を確認して、

再び絵を描いていこう。


「今日はもうやることやったしもう寝よう」


私は二歩程度歩いて、エアコン

の効いた環境の下で眠りについた。




ーー私はいつから絵を描き始めたんだろう


ーーよく覚えてないほど昔のことだ。


ーー1歳ぐらいだったかな。


ーー私はあのとき、クレヨンで適当な絵を描いて楽しんでいた。


ーーそれから私は毎日のように絵を描いていた。

自分の好きなように。


ーーかわいい女の子。背景。イケメンな男の子。

ゲームのイラスト。


ーーとにかく絵を描くために尽くした。


ーー私が8歳の誕生日の時、

お母さんがペンタブを買ってくれた。

それはとても高性能なペンタブ。

2万円もするような高価なものだ。


ーー私はお母さんに対して、

人生でトップ3に入るほどの笑みを見せた。


ーーこのペンタブをずっと大切にしようと思った。


ーーそれから8年経っても未だに使い続けている。



ーー私が絵を描き続ける理由はきっと、好きだから。

絵がわたしの生きる力になっている。




自問自答の夢を二日連続で見た。

今日は自分の絵についての夢だ。


「絵は好きだからやってる

好きなことをやるからこそ意味がある」


と私は自信ありきに語る。


「さあ、閲覧数っと」


閲覧数は100000...

って...えっ!?


私は目を擦らせて見た。

しかし、数値は変わらない。


「これって...マジ!?」


「しかも...これって...」


オファーのメッセージが一通来ていた。


そこにはこう書かれている。


「Saraさん、あなたの絵を見て私は感動しました

美しい少女とそれと同時に

美しい花と妖精が舞い上がる

そんなメルヘンな世界観が、

わたしの心をくすぐりました

わたしはイラスト編集部の

伊波 静恵と申します

もしよろしければ、

あなたの描いた絵を拝見させてください」


これは誘いのメッセージだ。

直接会って話をする。

そしてわたしの絵を見せる。


わたしは息を飲んだ。

いままで、私の絵を評価してくれた人は

たくさんいた。

だけど、誘いのメッセージは全くこなかった。


...これはチャンスかもしれない。

私の将来の夢を叶えられるかもしれない。


私はメッセージを返した。




日時は1週間後。

時刻は朝の10時。

スズミ社というイラストレーターが集う会社に集合。

3階の編集部で話をする。

そして荷物は私が書いた絵を30枚程度。

あと、保存されていたデータが全て入っているUSB。



夢を叶える。

あるいは現実を知らされ、

私が井の中の蛙だと自覚させられる。

どっちにしろ、こんな機会はもう当分こないだろう。


スズミ社は聞いたことがある。

イラストレーターの養成と就職。

会社と学校が重なったような場所だ。


この会社はかなり厳しいらしく、

本気でプロになりたい人が集う場所。

もはやロワイヤルだ。


だけど、わたしは負けたくないし、夢を叶えたい。



続く!

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