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美術少女と異世界に住まう魔王の旋律  作者: Spell
Episode 03 好きになってしまったその日から...
44/69

第43話 37564 〜誰がため〜

「さあ、始めましょうか...」


水陽は7色の泡を再び呼び起こす。

そして泡を同時破壊をした。

山を壊すほどの威力を誇る技。

しかし、魔力の効果により、倒壊はしていない。


未奈は瞬時に、エンシェントバリアを迅速で発動させ、攻撃を防いだ。


「この程度...かすりもしない!」


「...泡を防いだからって勝ったと

思わないでください!!!」


水陽は7色の泡を瞬時に合成させ

サイン状のプリズムウェーブを作った。


「あなたはまだ、この定理を理解してない様子ですね」


「なにっ...これ!?」


「これはサインウェーブ、正弦を軸に作った

技ですよ」


未奈は、構えることを忘れずに

剣を強く握り、ウェーブを切った。


「効かないですよ、正弦のグラフでも

理解してない限り、あなたに勝ち目はありません

数学Ⅰ程度の知識しか知らないあなたならば

この移動する原理を知る由はないでしょう」


「さあ、食らいなさい!!」


水陽は正弦の波のプリズムウェーブを

毎秒ごとに爆破させた。


「っく!!早い!!」


避けきれない。

果てしなく強烈な攻撃の繰り出し。


しかし、未奈はくじけない。


「...私も見せてあげるわ...

本当の力をね!!」


未奈は剣を360度、一周回して

30度ごとに玉を放出させる。

ダークネスフレイム、13方向の角度で

一斉に飛ばして

水陽の足場をなくす。


「うっ...!!」


「さあ、これで終わり、早く橋川くんに

会いたいからここを通して」


「嫌、ここを通りたければいっそ

私を殺してからにしなさいっ!!」


「わかった、じゃあその発言を忘れず

自分の中の誇りに溺れ

快楽に包まれ眠るがいいっ!!!」



未奈は、さらに13方向に玉を放出させ

全ての魔力を剣に込めて

水陽を目掛け、究極の技を放つ。


「さあ、喰らいなさい!

私のこの想いとこの魔力の力をっ!!!」


「ファイナル・エンシェント・

オーバーナイトメア!!」


どこまでも暗い闇と、全てを覆い尽くすような無

未奈の全ての魔力を瞬時に放出し

対象を永遠の無へと誘う。



「...なーんてね」


「!?」


水陽の体からどこまでも続くような

光が放たれ、闇は瞬時に消えた。


「言ったじゃないですか、ここの塔の魔力は

私に順応していて、魔法が使い放題ってね

だから、あなたがこの技を使って

魔力が切れたら、もう勝ち目がありませんよ」


水陽は、未奈に微笑みながら

刀を向ける。


「さあ、これで終わりです、

それでは、死んでくださいな」


ーーそれぐらいにしておけ、

ここからは俺がケリをつけよう。


「橋川様!?」


それは紅蓮の衣を羽織り

破壊の杖を持った男だ。


「もう計画は終わる、

お前の作ろうとしていたものも完成する

あとはお前が上で仕上げをすればいい

ここは俺に任せろ」


「で...ですが」


「いいから行け、

お前自身が究極の不死鳥を呼び起こせ」


「...わかりました」


水陽は上の層へと去り、残ったのは

橋川と、未奈だけだ。


閑静の時間が続き、沈黙の空気が消えない。

未奈の顔は喜びと憎しみに溢れて

今にも壊れそうだ。


「なぜここまで来た」


沈黙を破ったのは橋川だった。

未奈は、眉を寄せ、睨むような表情で

橋川を指す。


「あなたと話がしたかったから」


「何の話だ」


「美音さんを、返して」


「なぜ助けようとする」


「...あなたに美音さんは似合わないから

どうして杉浦くんの邪魔をするの?

あなたの気持ちなんて、ただの支配欲よ

だから、美音さんは杉浦くんと

共にいるべきだと思った...

だから...!!」


「笑止!笑わせるな、

お前は美音と杉浦を助けたいんじゃない

俺と共にいたいからだろう

しっかり知ってるんだよ

お前の気持ちをな

何度も何度も俺のクラスに近づき

その度に俺に話しかける

そして、お前の友人との声も聞こえてたんだよ

お前は俺に惚れてるからそんな

上っ面の綺麗事が言えるのさ」


「そ...それは...」


「残念だけど、俺はお前のことは好きじゃない

俺はもう美音と両想いになったのさ

接吻もかわしたしな」


「...」


「俺は美音を連れて、召喚儀式をする

フェニックスを呼び起こせば

この塔は兵などなくとも

永遠の力が出せるのさ

その絶対的な魔力を世界中に放出させることにより

全ての国が俺に従順となる

俺の魔力は洗脳魔力

この絶大なる洗脳で、全てを支配できるのさ」


「というわけで、俺は行く

話は終わりだ、帰れっ!!!」


橋川は去り、未奈だけとなった。

振られた。

明確となった完全なる失恋。


「......許せない、許せない、許せない

絶対に許さない!!!!!!!!!!」



未奈は枯渇した魔力で最後の力を振り絞り

剣を握った。

そして、橋川の後ろを刺すべく

一心不乱に前進した。


「...」


橋川は振り向き、片手で未奈を突き飛ばした。

地面に思いっきり当たり。

未奈は動けなくなった。


「...沙羅ちゃん......助け...て...」




私と魔王は二人で

銃声が聞こえる塔の前でただ見ているだけだった。

未奈ちゃんがこの中で戦っているのに

私は...無力だ。


「ねえ、魔王、私、この塔を登って

決着をつけたいと思うの

だから...」


「だめだ...今は彼女の無事を祈るしかない」


「でもっ!!このまま見ているだけなんて...

そんなの嫌!!」


「じゃあ、お前ははどうしたい

このボロボロの体で俺たちが塔を登り

未奈と共に着いたところで、邪魔なだけだろ

俺たちは弱い

MKKじゃないからな

所詮はただの戦闘兵なんだよ」


「なんでそんなこと言うの!!

あんたは...十分強いじゃないのよ!!」


「俺は...弱い

たった一人の女の子すら守ることができないのだから」


「...!」


私はその言葉を聞き

魔王の頬を叩いた。


魔王の頬が赤くなり、

私は、声を上げて言う。


「あなたがそんなことを言う人だなんて...

私はあなたがいてくれないと

何も出来なかったんだからっ!!!」


「もういいわ!

私だけでこの塔を登り決着をつける...!!」


「沙羅...」


私は魔王から逃げるように

塔を登り始めた。

そこには未奈ちゃんによって殺された兵が

たくさんいた。


(私、馬鹿だよね、無謀だってわかってるのに

一本の筆を握って魔王の力なしで

立ち向かおうだなんて...

だけどね、私はやっぱり未奈ちゃんと一緒にいたい

元に戻って欲しい

橋川を好きになることを諦めて欲しい

そして未奈ちゃんが破滅への道を歩まないよう

私が止めてあげなくちゃいけない...!)


だから私はボロボロの体でも

未奈ちゃんのもとへ一目散に走る。


だって...親友だから。


続く...!!

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