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美術少女と異世界に住まう魔王の旋律  作者: Spell
Episode 03 好きになってしまったその日から...
41/69

第40話 37564 〜夜空〜

次の日の朝。

沙羅と魔王はフェニックスの塔へ

向かおうとしていた。

そして今、クローブの森林という

森で道に迷っていた。


「完全に迷子になっちゃったじゃないの」


「おかしいな...GPS通りについて行ったはずなのに...」


「あんた...途中でバッテリー

切れちゃったじゃないの!」


「しょうがないだろ、とにかく、俺について来い」


「もう...これじゃあ塔まで行けないじゃないの...」


私は只今、迷子中。

タブレットに従って動いてたんだけど、バッテリーが切れてしまった。

魔法を使おうとしたんだけど、

どうやらここは魔法が封じられているらしい...


「ったく...魔法が使えない森だなんて...」


「ああ、ここの森はMKKの管理下にある場所で...

魔法が使えない、いわゆる現世界のような場所だな」


「あんたそれを早く言いなさいよ」


魔法が使えない。

つまりタブレットが使えない。

この世界の科学は主に魔力を利用してるから

GPS機能も魔力。

バッテリーも魔力。

魔法で動いてるってことはもし

バッテリーが0%になっても

魔法を使えばすぐ100%になる。

でも逆に言えば魔法が使えなければ

バッテリーの効力も失われるってわけね...


浅海さん...そういうことは言ってくださいよ...


「離れないように慎重に行くんだぞ、沙羅」


「ええ...わかってるわよ」


(はあ...さっさと出たいわこんな場所)


「なあ、手、繋いでいいか」


魔王は私に急に手を繋ごうとした。

別に変な意味はないのだろう。

逸れないようにするためだろう。


「ええ...好きにしなさいよ」


「サンキューな」


出口が見えないような森林。

クローブの森。

まるで、迷宮ね。

魔法が使えない迷宮。

昔の魔法少女アニメで聞いたことがあるわね。

確かあの時は先生が助けてくれたんだっけな。


魔王の手は冷たかった。

冷え症なのかしら。

私まで手が寒くなりそう。

ああ...GPSマップさえあればなあ...

現世界の化学製品は魔力関係ないから

私のスマホ自体はバッテリーで動作するけど、

魔力と科学のマップじゃあ

原理がまるで違うから

圏外になってるし...

私のスマホで今できることは

メモを取る

電灯を出す

写真を撮る

ぐらいかしら...


「この銅像何かしら」


魔王と私は銅像を見つけた。

頭から鋭いツノを生やした

ミノタウロスのようなモノだ。


「この銅像は、ウェポンラージという

ミノタウロスの像だ」


「なんでそんなものがこの森に...?」


「ウェポンラージはこの森に伝わる

神のような存在なのだろう」


「たしか、彼は最期にこんな言葉を言っていたらしい」


(もう一度、愛したかった、君に会いたかった)


「という愛人に対する言葉を話し、

死んでいった言い伝えがある」


「その愛は報われたのかしら...」


「さあな、今は歴史の人物だよ、さあ行くぞ」



やはり、愛の力はすごい。

死ぬ前まで愛人を想うことができる。

私はそんな経験がないから、

だからよくわからないけど、

それでも人を愛する心は人を

変える力になるのね。




私たちは夜になっても塔にたどり着けなかった。

というわけで野宿だ。

親にどんな顔しよう。

絶対怒られるフラグだ。


「ベッドのないのに...絶対服汚れるわね」


「仕方ないだろ、とにかく、

俺のそばから離れるなよ、

何かあったら俺が守るから」


「...わかった、ありがとうね、魔王」



私と魔王は手を繋なぎ、

周りに獣がいないかどうか確認を取り、

安全を確保しながら横になった。



ナイトメアの夜空は綺麗だった。

幾つもの星が見え、

地球なんかよりもよっぽど綺麗だった。


「どうしてこんなに夜空が綺麗なのに...

どうしてこの世界は争うのかしら」


「...ここが戦場専門の世界だからだ」


「それはわかってるわよ、けれど、

人はみんな平和と幸せを願うものでしょ?

なのにどうしてみんな争うのかな...」


「...現世界も上辺だけの平和だ、

争いがない世界なんて存在しない」


「...」


「だけど、人はそんな戦場の中、

人と人は出会い、

そしてだんだん好きになっていくものだと

俺は思ってる」


「...そんなもんかしら」


「お前はどうしたい、彼女を助けたいか」


「もちろんよ、未奈ちゃんを放っておけない、だから橋川を説得させるために塔まで行くのよ」


私と魔王は手を繋なぎ、

共に夜空を見ながら、話を続けた。

私は未奈ちゃんを助けたい。

苦しみという呪縛から助けたい。

どうして未奈ちゃんがあそこまで

苦しむことになったのか、

それは橋川が原因だということを知っている。

だから、橋川としっかり話し合って、

美音ちゃんを杉浦くんに渡し、

橋川は未奈ちゃんのことを見ていてほしい。

ってことを伝えたい。


「...そうだな、頑張ろうな」


「うん、頑張るよ」



次の日も私たちは、必死に森の出口を探した。

2人で協力をして、それっぽい場所を見つけたら、その方向へ向かう。

そんなことをし続け、私と魔王はついに

出口を見つけた。


「あ...!!あれだわ!」


森を抜けた。

光が見えたんだ。


「あれがフェニックスの塔か...」


魔力タブレットが復活した。

私はすぐさまマップを調べた。

あと10km。

まだ時間かかりそうだけど、ゴールは見えてきた。

それにしても10kmも離れてるのに、

塔が見えるなんて、よっぽど大きいのね。


「もうすぐだな」


「ええ...あと10km、魔法も使えるし、

森よりは楽ちんでしょうね」


「ここからマップ通りに歩くと、山につくわね、

そして山の途中辺りに塔がある感じだわ」


「らしいな」


私たちは余裕っぷりを見せつつ、歩き出した。



山の影に潜む少女がいた。

その少女は、ロングヘアがよく似合った少女だ。

一本の剣を持ち、影のような速さで狩りを行う。


ーーお客さんね、楽しみだわ。



To be continue‼︎

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