表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美術少女と異世界に住まう魔王の旋律  作者: Spell
Episode 03 好きになってしまったその日から...
39/69

第38話 37564 〜狂気〜

未奈ちゃんの悲鳴はクラス中に響き渡った。

そして、私は...


「未奈ちゃんっ!!!」


「嫌...こんな現実は嫌だーーーーーー!!!!」


未奈ちゃんは今までに見たこともない

暴れ方をした。

子供がおもちゃを欲しがるような

そんなわがままな暴れ方。


私は未奈ちゃんに駆け寄り、暴れる未奈ちゃんを止めにかかった。


「未奈ちゃんっ...!!」


「嫌...嘘だって言ってよ!!!橋川くん!!!!」


橋川は、未奈ちゃんの方へ歩き出した。

そして、橋川は告げた。


「あのさあ...俺はお前のことは眼中にもないんだよ、俺が好きなのは...美音...」


「...やっぱり、あの子なんだね」


声を出し疲れた未奈ちゃんは、暴れる元気すらなくなってしまった。


未奈ちゃんがここまで暴れるのは見たことなかった。

好きな人ができた途端に豹変した。

あーあ...もう取り返しつかないかも。

私だってさ、未奈ちゃんのこと守りたかった。

でも...もう無理。


私は、泣きじゃくる未奈ちゃんの体を抱きしめた。

何もかもが終わってしまいそうだったから。

それを手放したくなかった。


「おい、橋川」


杉浦くんの声が聞こえた。

橋川に向かって、鋭い声で橋川に発する。


杉浦は、未奈ちゃんの苦しむ姿を見て、哀しみの顔を一瞬だけ見せた。

そして...


杉浦は橋川を思いっきりぶん殴った。


「...ぐっ...貴様...いつのまにかここまで...」


「なんで...好きになった相手を大切にできない...

なんで愛した女を大切にできない...

なんでお前は美音ちゃんも未奈さんも大切にできねえんだよ!!!!!!」


「...杉浦...」


「お前は、美音ちゃんを脅して無理やり恋人にした、その結果、美音ちゃんは学校に来なくなった...

そしてお前は未奈さんすら苦しめる...」


「女を大切にできねえような奴が恋人を作ってんじゃねえ!!!!美音ちゃんを返せ!!!!」


「うるさいな、お前」


次の瞬間。

橋川は赤いオーラを発した。

私ですら見えるほどの激しいオーラ。


「ーナイトメアー で覚えてろ...」


橋川は聞き慣れた言葉を言い放ち。

姿を消した。



未奈ちゃんはずっと午後の授業をボーとしていた。

精神が崩壊して、声を荒げて。

心を閉ざしてしまった。

杉浦くんは、怒りの表情を露わにして、授業を聞いていた。

橋川のクラスも私のクラスも未奈ちゃんや橋川、

杉浦くんのことばかり話題となった。



私は、魔王と一緒に帰ることにした。

聞きたいことが沢山ある。

本当は未奈ちゃんや橋川くんとも帰りたかった。

だけど、二人とも、今は話せる状況じゃなかった。

だからそっとしておくことにした。


「魔王...橋川の正体なんだけど」


「ああ...やはり、奴はナイトメアの男だったか...

あんな奴が好かれていた、やはり洗脳魔法の使い手だったか」


私は頭の中をなんとか整理することができた。

橋川は、洗脳魔法の使い手。

未奈ちゃんは洗脳魔法の感受性が強かった。

だから未奈ちゃんは橋川のことを

一途になりすぎていた。

洗脳魔法が半分の人にしか効果がないのは、

魔力を持つ人と持たない人が

現世界にも存在するから。

魔力を持つ人には効果を示さない。


「...だから私や魔王は効かなかったわけか」


だとしたら疑問がある。

なぜ、杉浦くんは

橋川を嫌うほどの力があるのか...


「杉浦くんは...きっと、

魔力が強い人なのかもしれない」


「ああ、彼の力は、俺と同じくらいある...

それぐらいの力を感じる...」


「帝魔王様に報告がしたい...

なにか不穏な予感がする...

沙羅もついてきてくれ」


私は頷いた。

真相が知りたかった。

未奈ちゃんの苦しみは

橋川のあの魔力が原因。

だから、私は止める。

未奈ちゃんが自暴自棄になる前に。


「...橋川のあの魔力...絶対に探ってみせる」



ナイトメアについた。

そして、私たちは帝魔王様の元へ向かう。

魔王と、一緒に。


「帝魔王様、話があるのですが、時間大丈夫ですか?」


「ああ...構わん」


魔王は、事情を全て話した。


「うむ...橋川はMKKの伝承者かもしれん...」


「...どういうことです...?」


「浅海...説明をしてくれ」


浅海さんが、魔王に続いて説明をした。


「はい、MKK、前にクリアチムとの戦いで、彼は死にました」


「...そのこととどういう関係が?」


「MKKは、継承者が命を絶つと、別の人の継承者を探すために彷徨うんです」


「強い魔力を持つものをMKKは求めます」


「つまり...奴はMKKになったってことか」


「MKKってどんな魔法を使うんですか?」


「MKKの能力の特性は人によって違います

伝承者の生き方や性格により、異なります異なります」


「例えば...世界の共存を求めた私は、

共存の禁断の魔法...

愛を求めた人は洗脳の禁断魔法を覚える...」


「...現世界では魔法を使うことができないのでは...?」


「はい、でもEランク程度までの身体強化魔法や洗脳魔法は現世界でも発動できてしまいます、

恐らく彼はEランクの洗脳魔法でクラス中の生徒を人気にさせようとしたのでしょう」


「じゃあどうして未奈ちゃんは洗脳が強かったんですか?」


「...恐らく、未奈さんは普通の人よりも魔法の感受性が強いのでしょう、未奈さんがナイトメアの世界に行き、MKKの洗脳魔法を食らったら...」


「食らったら...?」


「...すいません、想像できません」


「...そんなに未奈ちゃんは...」


「それで、俺たちは...橋川にどうやって対処すれば...」


「奴は...洗脳を使い、大帝国を作るかもしれない...

再び戦いが起こる可能性もある...」


「...そんなこと私はさせませんよ」


「私が美術の力で対抗します、私も禁断魔法の使い手です、なぜ私にそんな力があるのかはわかんないけど...でもこの力で未奈ちゃんを助けられるんだったら、私は...命かけます」


私は親友を助けたい...

ううん、絶対に助ける。

洗脳から解放させる。

そして、前みたいにさ、親友に戻れたらいい。

ネトゲしたりさ。

休日に一緒に遊んだりして。

昔みたいにね。

きっと、実現できる。

私のこの筆の力で。


続く...

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ