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美術少女と異世界に住まう魔王の旋律  作者: Spell
Episode 02 ナイトメアと現実世界の二週間
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第24話 I don’t know fantasy 沙羅と花奏編

......ああ、好きになっちゃったら、際藤さんみたいになっちゃうのかな...


私は、モヤモヤした状態で学校の帰り道を歩いていた。

未奈ちゃんとは一言も喋ることはなかった。


ナイトメア。

際藤さん。

モヤモヤは治らない。

花奏ちゃんのお母さん...

一体どうすれば会えるんだろう。

戦争はあれからどうなったんだろう。

わたしには何も出来ない。

異世界に行く方法を現世界生まれのわたしには知らなかった。


「じゃあ...ね」


「うん、バイバイ、未奈ちゃん」


それが今日最後に放った言葉だった。

私は、ナイトメアをなんとかしようと思った。

平和に明るく生きる楽しい未来を作るために、私はどれだけの努力が許されるのだろうか。

私は今できることを探した。


家に着いた。

...思ってたより物静かだ。

なぜだろう。


「ただいま......」


私はドアを開け、夕食をとり、お風呂に入り…

さっさと宿題をすませた。


「ふう…もう大丈夫になったかなあ…」


私は、ずっとナイトメアのことを考えていた。

しかし、今の私になにができるだろう。

なにも出来ずにいた。


「もう寝よっと…」


私は寝ることにした。


次の日の朝、私は、またいつも通りに学校に通った。

2か月くらい同じような道をたどり、景色も見慣れている。

電車も最初は新鮮味があったけど、今は慣れた。

数学も慣れた。

二次関数も因数分解も少しできるようになった。

だけど、今日も魔王はいなかった。

欠席扱い。


「未菜ちゃんおはよ~」


私は、未菜ちゃんにあいさつをして、席に座った。


「今日も黒木くんがいないね…」


未菜ちゃんは、少し寂しそうな顔をしていた。

あまり面識はなさそうだけど、寂しそうだった。


「そうだね…魔王は今頃なにをしてるんだろう…」


チャイムの音が鳴った。

私たちは、黙り込んでしまった。

最近未菜ちゃんとあまりうまくいかない…

やっぱりナイトメアのことが影響だろうか。


昼休み、私は、一つ決心した。


「私…やっぱりナイトメアに行くわ…」


ナイトメアに再び行くことに決めた。

災害や戦争に巻き込まれて死んでしまうかもしれない。

それはとても怖い。

だけど、このまま悩み続け、何もできずにいるのはもっと怖い。

花奏ちゃんや魔王が死んでしまうかもしれない。

そんな気持ちが横切る。

だから、私はナイトメアに行く。


すると、学校の教室の天井に…

女の子が降ってきた。


「わわわ…!!」


ドンっ!!


「いてて…」


女の子は、頭をさすり、私のもとに近づいてきた。


「…君大丈夫か…?」


一人の男子生徒が声をかけてきた。

そりゃあそうだ、突然天井から降ってきたのだから。


「あ…大丈夫です、私こう見えても防御力は高いので」


血は出ていないようだった。


「沙羅さん…ちょっとお願いがあります…」


「…もしかして、花奏ちゃん…?」


あまり見ていなかったのでわからなかったが、どうやら花奏ちゃんのようだ。

この黒髪…ロング、そして、杖のような武器…

そして、この声…

それは花奏ちゃんだ。


「ちょっと来てください…」


私は花奏ちゃんに女子トイレまで連れていかれた。

教室にいた未菜ちゃんを始めとした生徒達が驚きを隠せなかった。

沈黙が教室から去るまで続いていたのだ。


「沙…沙羅さん…お願いです、ナイトメアに来てください…お母さんを発見したんです!」


「なんですって…!?」


花奏ちゃんは汗びっしょりで、私にお願いをしてきた。

お母さんを発見した。

私は、もうちょっと詳しく教えてほしいって思ったので、花奏ちゃんにもうすこし聞いてみる。


「どこで…発見したの?」


「クリアチムという王がいる国…アウランジのクリスタルホールというところです」


「…なるほど、じゃあいますぐ向かうわ…学校は早退するからちょっと職員室に行ってくるわね」


私は、仮病をつかって先生に早退をした。

そして、花奏ちゃんと一緒に、ナイトメアへ向かった。



一方そのころ…帝魔王と魔王は…


「お前の目的は…なんだ」


「…?」


「クリアチム、なぜ俺達を連れ込もうとするんだ」


魔王も帝魔王も警戒を怠らない。

いつでも剣や銃をとりだす覚悟はできている。

争いは好まない。

だからいざという時だけ武力行使を行う二人だ。


「4人集まってから言う…」


数分後、花奏と沙羅が魔法陣から飛び出した。



「ここは…」


私はいつもと違う場所に転送されて、少し周りを見渡してみた。

水晶の部屋だった。

鏡のように反射が繰り返される部屋。

合わせ鏡が集まっているような部屋。

そこには、魔王、帝魔王様、花奏ちゃん、私…

そして、謎の男がいた。

更に、謎の男の奥には、とてもきれいなクリスタルがひとつ存在していた。

よくRPGとかに出てくるクリスタル…

色は赤色だった。

そこには、人のようなものが中に仕組まれていた。

恐らく女性の姿だろう…


「全員揃ったな…では、約束通り母親の浅海を開放しよう…」


謎の男は呪文を唱えた。


「クリスタルに眠りしフィジカルよ…今、その力を示せ…」


「クリスタル…トリガー!!」


クリスタルに閉じこもっていた女性が、姿を現した。

そして…


「会いたかった…花奏…摩人…私…ずっと待ってました、あなたたちが来るのを…」


「お母さん…!!」


花奏ちゃんは、クリスタルに閉じこもっていた女性…

つまり、花奏ちゃんの母親にようやくあえて、うれしさで泣いていた。

そして、帝魔王様も…


「さて…そろそろ俺の目的を教える」


「はい」


花奏ちゃんのお母さんは、謎の男の方を向いた。


「現世界とナイトメアの共存…お前の力なら世界を元の形に変えられる…さあやってみろ」


「世界を共存…わかりました、やってみます」


「だめだ…浅海!!」


帝魔王様が止めに入った。


「おい、摩人、約束を破るのか?」


「そ…それは…」


私は、状況が読み取れなかった。

なにがいったいどうなっているの…

花奏ちゃんのお母さん…つまり、浅海さん。

ようやくあえて喜んでいた二人だったのに。

この謎の男に助けてもらったはずなのに、世界の共存を止める…

そんなに共存が悪いことなのか…


「わたしは…お母さんを助けてくれたあなたに感謝してます…

だけど、世界を共存させて、また再び世界が争いの渦に巻き込まれ…

人が死んでいくのを見過ごすわけにはいきません…!」


花奏ちゃんも必死に止めようとしていた。

二人で世界の共存を止めようとする…


私は…

私は、共存が悪いこととは…思わない。

現世界の代表として、そう思う。

私は、魔王に小声で話をした。


「ねえ、魔王…世界の共存ってそんなに悪いことかしら…私は、魔王…あんたのおかげで運動会を勝ち取った…そして、意味をつくってくれた…」


魔王は、下を向いて答えた。


「ああ…たしかに100%悪いわけではない…だが、かつてナイトメアと現世界を共存させたから…

争いがあったんだ…

その過ちを二度と起こしてはいけないのだろう…」


魔王は深刻、そして真面目に答えた。


「…」


私は…こう思っている。

世界は共存していたから争いが起きたわけじゃない…

だって、半分になった現世界でも争いは終わってないのだから…

戦争はどんなことをしてもあるのだから…


平和と共存編に続く…


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