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美術少女と異世界に住まう魔王の旋律  作者: Spell
Episode 02 ナイトメアと現実世界の二週間
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第21話 I don’t know fantasy 帝魔王の交渉編

私の役目は一応果たした。

だから私は家に帰ることにした。

帝魔王様がどうなったのか、気になるけど...

おそらく交渉を進めてるんだろうなあ...

あの人のことだから何とかしてくれるはず。

私は今日の戦いは今日の夜の睡眠で忘れようと思う。


次の日。

私はいつも通り学校に通う。

しかり、魔王はいなかった。

学校では欠席扱い。

おそらく魔王も一旦現世界に戻って欠席の連絡をしたのだろう。


休み時間。

魔王がいない。

それだけでかなり静かだ。

私は、その静けさを忘れるように絵を書いた。

心の中の絵。

今の気持ちを絵に書いた。

太陽。

その太陽の近くに曇り。

今にも雨や雷が降りそうな曇。

太陽と曇が争うような感情。

あいつらが心配だ。

だけど、私だけで何ができるんだろう。

ペイントの能力は使えるけど...

私は絵を書き終えた後、窓を見つめた。


「沙羅ちゃん〜」


「ん?」


声をかけてきたのは未奈ちゃんだった。

魔王と関わって以来あまり関わりがなかったからひさびさに話せて嬉しい。


「ああ、未奈ちゃんか、どうしたの?」


「今日の帰り、お見舞いに行かない...?」


「お見舞い?」


「あまり学校に来ない人がいたでしょ?」


「際藤さん?」


際藤さん、際藤ノルさん。

好きな人と離れ離れになって以来不登校になってしまった私の友人。

さん付けなのは

本人がそうしてくれってお願いしたから。

おそらくあまり距離を取りたくなかったんだろうな。


「うん、いいよ」


私は、学校の帰りに際藤さんに会いに行くことになった。


ピンポーン。

一人暮らしをしていて、親と疎遠にいる際藤さんの家に一つの音が響いた。


「...未奈...?...沙羅...?」


私はどう話せばいいのかわからなかった。

魔王のこととかで色々頭がいっぱいだ。

そして、この際藤さんにどう接すればいいかわからない。


「うん、最近どう?」


未奈ちゃんが先に話を進めてくれた。


「...いい感じよ」


際藤さんは、とあるものを見せた。


「...これは?」


「彼氏からの最期の贈り物」


「...?」


「あと半年くらいかしらね...もうすぐなのよ」


私は、何を言ってるのかわからなかった。

そして、未奈ちゃんも困り果てている。


「よくわからない...どういうこと...?」


「もうすぐだからね...待っててね...」


少し不気味に思った私は早く帰りたいと思った。


「...ごめん、私たちそろそろ帰る...」


「そう、まあ半年ぐらいすればきっとあなた達にもわかるよ、次は半年経ったらきてほしいな」


「...うん、そうするよ」


私は本人が望むように従った。

謎は半年後に解けるのだから。

楽しみに待つことにしよう。

...彼氏の最期の贈り物か...


「ねえ、未奈ちゃん」


「ん...?」


「私がもし彼氏ができても、未奈ちゃんはそのままでいてくれるよね?」


私はふと聞いてみた。

私は好きな人がいるかどうかまだよくわからない。

残酷な恋なんていらないし、わたしには重すぎる。

だから、私にはまだわからない。

誰かを好きになることはおそらく無いのかもしれないから、わたしには別の世界の話かもしれない。

でも聞きたかった。


「うん、当たり前だよ、ずっと一緒にいるよ」


「そう...ありがとうね」


わたしは未奈ちゃんの言葉に嬉しかった。

別の世界の話かもしれないけど、もしも。

もしも、その別の世界を歩んだら、際藤さんのように、学校に行かなくなってしまうのではないか、そう思った。


「私は、際藤さんのような人生は...ちょっと納得できない、私個人としては、人生を捨ててまで恋なんてするものじゃ無いと思うの」


「...だけど、もし好きな人ができたら、際藤さんと同じ気持ちになるのかな...」


「わからないよ...わたしにも」


「そうだよね...ごめんね、未奈ちゃん」


そして、会話は終わった。

一方その頃魔王たちは...


「魔王さん...今頃お父さんはどうしてると思います...?」


花奏、魔王は帝魔王の家、つまり、花奏の家で話をしていた。

もうこうやって佇んでいるのも1日以上経った。

今のところ敵襲はない。

警備も一旦休息をとって避難所にいる。

なぜこんなことになってしまったのだろう。


「...そうだな、おそらくそうだろう、今は俺たちがここを守らないといけない、現状報告は花奏が回ってくれ、なにかあったら俺に伝えろ」


帝魔王不在の今。

部下の指揮をとるのも、現状報告をするのも、全て花奏と魔王だ。

10代の二人にとってかなり負荷がかかる仕事だ。

しかも敵襲は止むことがない。


「わかりました、一応プロテクトがかかっているのでここの居場所が特定されないとは思いますが、警戒します」


二人はとりあえず、隠れるために帝魔王の家が襲われないようにプロテクトをかけているが、そのプロテクトもあと4時間で切れる。

早いうちに交渉が終わってほしいと思う二人だ。

花奏は、遠くから携帯端末で現状況を出した。

暗号回線、そしてプロテクトがかかった避難所と帝魔王の家。

最善を尽くしたつもりだ。


「...来るならこい、俺は絶対に国を守ってやるから...そして、また沙羅...あいつに会うんだ...だって...あいつは...5年前の...」


刹那、炎が引火した。


帝魔王、対話室にて。


「どうして敵襲をした?」


帝魔王はいつもの雰囲気とは違い、とても怒っているようだ。

銃を装備していて、何かあった時の対策は万全だ。

もう話し合いで分かり合えるようなやつじゃないこともわかっていた。

ここは現世界とは違い、殴り合い、殺し合いなんて日常茶飯事なのだから。


「決まってるだろ、お前の因縁だよ」


「因縁...?どういうことだ?」


「とぼけるんじゃねえぞこの野郎!!」


机をドンっと叩き音が響き渡る。

サングラスをかけ、身長195cmくらいの大柄の

男。

彼こそが...

クリアチム。

ナイトメアの3割を支配してる男だ。

クリアチムは深呼吸をして、気持ちを落ち着かせた。

そして、衝撃の言葉を言った。



「帝魔王、お前、妻がいるだろ...?もし、あれをしてくれたら解放してやってもいいぞ...?」




「...妻だと!!!!???」



帝魔王は、長年探して、そして見つからず、失踪した妻の謎を解くチャンスだと思った。

そして、解放する取引について、話をつけることにした。


文明の共存編に続く...

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