四年ぶりの自由都市
新章です。
ずーっと息苦しい話が続いたので、少し息抜きな感じになります^^;
薄暗い船室から手を伸ばす。扉代わりの革のカーテンを押し開けると、白一色に世界が切り裂かれた。
目が慣れる前に、まず鼻が変化を察知した。大海の上では感じることのない海辺特有の生臭さ。目的地は近いのだと再認識する。ややあって目を開けると、そこには青空と、うっすらかかる白い雲。その下には四年前に目にした、高野豆腐にネギを添えたようなムスタムの街並みが広がっていた。
一般の商船を装った海竜兵団の快速船は、気持ちのいい西風を受けてまっすぐ真南へと突っ走った。僅か数日で世界はまったく別のものになってしまう。ほんの少し前までは木々が鬱蒼と茂るスーディアの山中を彷徨っていたのに、ここで目にできる緑といえばヤシの木ばかり。視界を遮るあの隆々たる山並みもなく、空が大きく見えた。
「暑いけど、風が気持ちいいわね」
間近に迫った目的地を前にして、ノーラは涼しい顔で、そう話しかけてきた。彼女に悪意はないのだが、それで俺の頭の中には、途端にノイズが巻き起こる。言葉にしがたい、説明の難しい不快感が湧き上がってくるのだ。
俺がタンディラールに注文したのは『俺がサハリアに渡航する』ことだ。ノーラまで同伴させるとは言ってない。だが、結局はこうなってしまった。
要するに、俺がルアール=スーディアの軍港に辿り着くまで、ノーラはひたすら俺を追いかけた。険しい山道を澱みなく歩き通し、眠るときにも油断せず、俺がこっそり立ち去らないよう注意を払っていた。港に到着してからも、俺は彼女に帰るよう、しつこく要求した。しかし、何度話をしても、彼女の考えは変わらなかった。ファルスが帰るなら私も帰る。帰らないなら、連れ帰るまでついていく。
だが、彼女の気持ちなど知ったことか。俺は海竜兵団の関係者に話をして、ノーラを乗船させるつもりはないと伝えた。そうして俺だけが船に乗り、いざ出発しようとしたとき、なぜか彼女は波止場に踏み込んできた。門番の兵士を精神操作魔術で混乱させ、追いかけてきたのだ。俺は構わず出発するよう、船長に急き立てたのだが、兵士に槍を向けられたノーラは、甲板に立ち入れないとなると、いきなり海に飛び込み、船の舳先にしがみついた。
これには、船長も口をあんぐりだ。まさかこんな状態で船出はできない。そこから引き剥がそうとボートを向かわせると、兵士達が次々意識を失って眠り込んでしまう。頑として、ノーラは船にとりついた。まるでスッポンか、じゃなければフジツボだ。しまいには船長も呆れ果て、二人とも乗るか、二人とも降りるか、どちらかにしてくれと俺に告げた。
この図々しさ。執念深さ。こんな強情な奴は見たことがない。誰に似たんだろう? もしノーラが日本に転生したら、日本語で名前をつけてやりたい。頑子、と。
「ファルスはムスタムに行ったことがあるのよね?」
「ああ」
「私は初めてだけど、家も生えてる木も、ううん、なんだかもう、色合いも空気も匂いも、何もかも違うのね」
フォレスティアから出たことのない彼女にとっては、新鮮そのものだろう。これがただの旅行だったら、存分に楽しんでほしいところなのだが。
「まぁ、勉強の機会ということなら、それもいい。数日見て回ったら、またピュリスに帰ることだね」
「そうね。ファルスも帰るなら」
これ、どうすれば帰ってくれるんだろう。
精神操作魔術を奪って、それで逆に『強制使役』すれば或いは……でも、何かで術が解けた瞬間、絶対にまた俺を追いかけてくる。
いっそ、俺が嫌われればいいのか? じゃあ、メック船長が遊んだあの店で、夜遊びでもしてやろうか。
しかし、アグリオで俺の荷物が荒らされたせいで、所持金は金貨三百枚弱しかない。たっぷりあるようで、意外と少ないとみるべきだ。生活費だけなら一年分にもなる大金だが、人形の迷宮では、いろいろと出費がある。例えば、迷宮の道筋に精通した案内人を雇うこともあるだろうから、あんまり無駄遣いはしたくない。
それにどうせ、ノーラも察するだろうし。これはわざと遊んでるフリをして、自分を遠ざけようとしているんだ、と。バレる嘘をついても仕方がない。
溜息一つ。
どうしようもない、か。今のところは。
気付くと、遠くに見えていたムスタムの街並みが、もう目前に迫っていた。
「ファルスって、いつの間に勉強したの?」
労せず現地の言葉を操る俺に、ノーラは目を丸くした。
日除けのテントが立ち並ぶ商業地区。古びた木の棒に、目の粗い分厚い布が被せてあるだけの代物だ。そこに椅子やテーブルが並べられ、僅かなスペースにも簡易食堂や商店が並んでいる。
足下は真四角の石材で舗装されているが、長い間、メンテナンスされていないのか、あちこちデコボコができている。それで困らない。ここはフォレスティアではない。馬車なんて滅多に通らないのだ。駱駝ですら珍しい。荷物の多くは人力で運搬される。
狭い街路には露天商が座り込み、大勢の人が行き交っている。その人種も様々だ。日焼けしたフォレス人の水夫、サハリア人の商店主、道端にしゃがみ込む色黒のシュライ人といった具合だ。ただ、ルイン人はほとんど見かけないが。
人にぶつからないよう、うまく流れを掻き分けながら、俺は街の奥を目指した。物売りがしつこく話しかけてくるので、俺は交渉に応じる代わり、道を尋ねた。パンを売るサハリア人の少年は、肩をすくめて一方を指差した。
「ありがとう」
「今、なんて言ったの?」
「サハリア語で、ありがとうって言っただけだよ」
買ったばかりの丸いパンをノーラに手渡しながら、俺はまた前を向いた。
数日間の船旅の間に、俺は自分の能力を入れ替えていた。
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(自分自身) (12)
・アルティメットアビリティ
ピアシング・ハンド
・アビリティ マナ・コア・身体操作の魔力
(ランク9)
・アビリティ マナ・コア・火の魔力
(ランク4)
・マテリアル プルシャ・フォーム
(ランク9+、男性、11歳、アクティブ)
・スキル フォレス語 6レベル
・スキル サハリア語 5レベル
・スキル 身体操作魔術 9レベル+
・スキル 火魔術 7レベル
・スキル 剣術 9レベル+
・スキル 格闘術 9レベル+
・スキル 隠密 5レベル
・スキル 料理 6レベル
空き(1)
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とりあえず鳥に化ける必要性は薄いので、枠を空けてある。代わりにサハリア語を入れておいた。おかげで会話には不自由しない。
なお、ゴーファトから奪い取ったシュプンツェのディバインミクスチャーは……バクシアの種の一つに保管してある。今のところ、動き出す気配はない。恐らくだが、そのままでは肉体的にアクティブにはなれないのだろう。しかし、そうなると、もし種が破損したりなどした場合には、シュプンツェが復活する可能性もある。だからこれは、とんでもない危険物だ。
もっとも、その廃棄先はもう決まっている。人形の迷宮の最深部まで行けば、あとはどうとでもなる。誰もこんなもの回収しないし、できないだろう。俺と一緒に、永遠に眠り続ければいい。
「これから、言葉の通じない外国を旅することになる。ノーラ、だから今のうちに」
「慣れておけということね、わかったわ」
言葉が通じないくらい、なんでもないと。じゃあ、次の洗礼を浴びせてやる。
頭で考えて解決できる問題も、世の中には多い。だが、直感的なモノ、体感的なモノというのは、直接精神に響いてくるものだ。
「そろそろ昼だし、何か食べようか」
「さっきのパンは?」
「小腹がすいたら食べたらいい。ここの料理はきっと口に合わないだろうから」
「なんでも食べるけど」
「じゃ、そこの商店で」
外国というのは、目新しくて楽しいだけではないのだ。それをまず、思い知らせてやる。
俺達がテントの下の古びた椅子に腰かけると、スカーフを被った中年女性が近付いてきた。
「いらっしゃい」
「あれと同じものを二つ」
離れたテーブルの上には、いつか見たのとそっくりな定食が置かれていた。主食と思しき白い何物かと、黄色い野菜炒め。それに飲み物として、ここでは色の濃いお茶のようなものが供されていた。あの主食もどきは、多分、穀類をすり潰して粉にしたものに、水を加えたものだろう。少しだけ粘りがある。
程なくして、二人分の昼食がお盆の上に載せられて、テーブルまで運ばれてきた。
「ノーラ、外国では、その土地のものを食べるしかないんだ」
「それはそうじゃない?」
「サハリアや南方大陸では、こういうものが出てくる」
それで彼女は、皿に目を落とした。
「合わせられるかどうかだね。自分を」
「いただきます」
そう言いながら、彼女は木匙を手に取った。そして一口……すぐに軽く困ったような顔になる。
わかる。おいしくはない。といってまずいのとも違う。よくわからない味。野菜炒めも食べる。強すぎる香りに、味の印象がとんでいく。
「じゃあ、僕も食べるとするか」
もっとも、俺にとってもおいしいものではないのだが。これが当たり前、という顔をして一口。なに、そのうち慣れるだろう。
「今日はこれからどうするの?」
「食べたら宿をとる。それだけ。あとは手足を伸ばして寝るだけだよ」
「さっき、道を尋ねてたみたいだけど」
「ああ。翡翠の魚亭って宿があってね。知ってるところだから、今夜はそこで休むつもりだ」
今夜の予定はたてられても、今後の計画はまるで見えてこない。
ノーラを追い返す。俺は一人で人形の迷宮に行く。どうやって?
「知ってるって、前に泊まったことがあるの?」
「前に話したと思うけど。ディン・フリュミーっていう、エンバイオ家に仕えていた船乗りが連れてきてくれたんだ。でも」
「でも、なに?」
「いや、いい宿ではあるけど、期待しすぎないことだね。ここはピュリスじゃない。あそこほど水が豊富なところなんて、滅多にない。特にサハリアではね」
ここから先の旅は、更に過酷なものになる。灼熱の大地、不足する水、そして見知らぬ人々、聞き慣れない言葉。
「入浴だって、まずできないと思ったほうがいい。濡れた布で体を拭うことができれば御の字だ」
「旅先だもの、仕方ないわ」
今は割り切れても、だんだんと辛くなってくるはずだ。
でも、その程度の追い詰め方で、果たしてノーラの心が折れるだろうか?
本当にノイジーだ。急に左右の雑踏が耳に押し寄せてくるかのようだった。どうにかスッキリできる方法はないものだろうか。
それでも、目的地はもうすぐそこだ。あとは南に陸路を進めば、確実に迷宮に辿り着ける。道を阻む権力者もいない。やっとまっすぐ目指すところに向かって歩けるのだ。
味のしない白い塊を、色の濃いお茶で流し込んだ。
「じゃ、行こうか」
そう言いながら、俺は慌ただしく席を立った。
再び雑踏の中に身を置く。
港町ということではピュリスと同じなのに、ムスタムはいろいろと違う。この混み合う様子は、どちらかというとタリフ・オリムの繁華街を思わせる。整然と広い道幅を確保されたピュリスと違って、こちらにはまっすぐの道がほとんどない。どんな道も狭く、曲がりくねっている。例外は、海から離れた高級住宅地と、そこの大通りだけだ。
人々も違う。人種や服装が違うだけではない。振る舞いが違うのだ。ムスタムの人は遠慮をしない。大声で客引きをする。怒鳴りもする。気付いてもらえなければ、身を乗り出して腕を振り回す。
テントが思い思いの場所に突き立つ市場の領域を抜けて、宿屋の多い地区に入っても、道の狭さは相変わらずだった。黄土色の建物が好き勝手な場所に突き立っていて、その狭間に陽光が差している。先の見通せない隘路の中に浮かび上がるその光は、薄暗い建物の背中の陰と一緒になって、鮮烈なコントラストを生み出していた。
フォレスティアとは違う。また、似通った文化を持つルイン人の世界とも違う。
この異国情緒は、ここまで来ないと味わえない。
俺も、心の中がこんな状態でなければ、もっと楽しめたのかもしれない。いや、今も楽しもうとしている。自然と楽しむのでなく、あえて目を楽しませようと意識しているのだ。せめてもの、この世の見納めなのだからと。
明るい陽光の下、自由に歩き回る俺だが、その心の一部は、今もスーディアに置き去りになっているのかもしれない。うまく言葉にできないが、何かが俺の心の奥底に、深い爪痕を残していった。目に見えない荷物が、俺の肩を重くしていた。
本当に……どうすればいい?
「ここだよ」
「悪くないわ」
「無駄遣いはできないから、雑魚寝部屋になるけど、それでも?」
「野宿よりましでしょ」
そう宣言すると、ノーラは俺より先に、宿屋の中へと踏み込んでいった。
その背中を見送りつつも、自問自答は止まらない。
どうすればって何を?
何もかもを。
さて、感想欄にてリクエストされた、現状の能力と種の状態です……
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ファルス・リンガ (12)
・アルティメットアビリティ
ピアシング・ハンド
・アビリティ マナ・コア・身体操作の魔力
(ランク9)
・アビリティ マナ・コア・火の魔力
(ランク4)
・マテリアル プルシャ・フォーム
(ランク9+、男性、11歳、アクティブ)
・スキル フォレス語 6レベル
・スキル サハリア語 5レベル
・スキル 身体操作魔術 9レベル+
・スキル 火魔術 7レベル
・スキル 剣術 9レベル+
・スキル 格闘術 9レベル+
・スキル 隠密 5レベル
・スキル 料理 6レベル
空き(1)
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<バクシア> (11)
・マテリアル プラント・フォーム
(ランク6、無性、70歳・アクティブ)
・マテリアル ラプター・フォーム
(ランク7、オス、14歳)
・スキル 薬調合 8レベル
・スキル 病原菌耐性 5レベル
・スキル ルイン語 4レベル
・スキル シュライ語 5レベル
・スキル ハンファン語 4レベル
・スキル 精神操作魔術 9レベル+
・アビリティ マナ・コア・精神操作の魔力
(ランク7)
空き(3)
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<バクシア> (21)
・マテリアル プラント・フォーム
(ランク6、無性、122歳・アクティブ)
・マテリアル ドラゴン・フォーム
(ランク5、女性、321歳)
・マテリアル ドラゴン・フォーム
(ランク5、男性、246歳)
・マテリアル ドラゴン・フォーム
(ランク6、女性、598歳)
・マテリアル ドラゴン・フォーム
(ランク7、女性、967歳)
・マテリアル ドラゴン・フォーム
(ランク7、男性、1105歳)
・アビリティ 魔導治癒
・アビリティ 魔導治癒
・アビリティ 魔導治癒
・アビリティ 魔導治癒
・アビリティ 魔導治癒
・アビリティ 悪食
・アビリティ 悪食
・アビリティ 悪食
・アビリティ 悪食
・アビリティ 悪食
・アビリティ マナ・コア・精神操作の魔力
(ランク5)
・アビリティ マナ・コア・精神操作の魔力
(ランク5)
・アビリティ マナ・コア・精神操作の魔力
(ランク5)
・アビリティ マナ・コア・精神操作の魔力
(ランク5)
空き(2)
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<バクシア> (32)
・マテリアル プラント・フォーム
(ランク6、無性、194歳)
・スキル 指揮 4レベル
・スキル 投擲術 5レベル
・スキル 罠 5レベル
・スキル 軽業 5レベル
・スキル 水泳 4レベル
・スキル 医術 4レベル
・スキル 腐蝕魔術 9レベル+
・スキル 腐蝕魔術耐性 7レベル
・スキル 爪牙戦闘 9レベル
・スキル アブ・クラン語 7レベル
・スキル ルー語 4レベル
・アビリティ マナ・コア・身体操作の魔力
(ランク6)
空き(20)
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<バクシア> (36)
・マテリアル プラント・フォーム
(ランク5、無性、216歳)
・アビリティ マナ・コア・腐蝕の魔力
(ランク9)
・アビリティ マナ・コア・腐蝕の魔力
(ランク8)
・アビリティ マナ・コア・腐蝕の魔力
(ランク8)
・アビリティ マナ・コア・腐蝕の魔力
(ランク8)
・アビリティ マナ・コア・腐蝕の魔力
(ランク8)
・マテリアル 神通力・怪力
(ランク7)
・マテリアル 神通力・怪力
(ランク4)
・マテリアル 神通力・怪力
(ランク3)
・マテリアル 神通力・怪力
(ランク3)
・マテリアル 神通力・怪力
(ランク3)
・マテリアル 神通力・怪力
(ランク3)
・マテリアル 神通力・飛行
(ランク5)
・マテリアル 神通力・飛行
(ランク4)
・マテリアル 神通力・飛行
(ランク4)
・マテリアル 神通力・飛行
(ランク4)
・マテリアル 神通力・飛行
(ランク4)
・マテリアル 神通力・飛行
(ランク4)
・マテリアル 神通力・暗視
(ランク5)
・マテリアル 神通力・暗視
(ランク5)
・マテリアル 神通力・暗視
(ランク5)
・マテリアル 神通力・暗視
(ランク5)
・マテリアル 神通力・暗視
(ランク5)
・マテリアル 神通力・暗視
(ランク5)
・マテリアル 神通力・透視
(ランク5)
・マテリアル 神通力・鋭敏感覚
(ランク7)
・マテリアル 神通力・壁歩き
(ランク5)
・アビリティ 痛覚無効
・アビリティ 無光源強化
・アビリティ 生命力過剰
・アビリティ 無光源超強化
・ディバインミクスチャー
空き(5)
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<バクシア> (54)
・マテリアル プラント・フォーム
(ランク5、無性、325歳)
空き(54)
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ノーラ・ネーク (11)
・マテリアル ヒューマン・フォーム
(ランク8、女性、11歳)
・アビリティ マナ・コア・精神操作の魔力
(ランク8)
・スキル フォレス語 5レベル
・スキル 裁縫 2レベル
・スキル 料理 1レベル
・スキル 棒術 3レベル
・スキル 精神操作魔術 9レベル
・スキル 商取引 7レベル
・スキル 房中術 7レベル
・スキル 指揮 2レベル
空き(2)
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なんというか。
ヤケクソですね。
ムーアンで黒竜を五体も狩ったので、それで腐蝕魔術などがカンストしております。
こっちは魔術核もたくさんあるのですが、さすがに一般人にとっては利用が難しいので、死にスキルでしょう。
また、使い道に困りそうな半端なアビリティも山積みです。
ランクの低い怪力がワンサカ。
あと、精神操作魔術がバーゲンセール状態です。
ランクの高い精神操作の魔術核は、サキュバス由来ではなく、長寿だった黒竜のものです。
サキュバスのは、マルトゥラターレに与えてしまいました。
人間系のスキルがありますが、これらはサモザッシュから強奪したものが中心です。
魔宮から持ち帰った僅かなアビリティの数々もありますが、これらは副作用を恐れて利用されておりません。
「無光源強化」系は弱点にもなりますし、「痛覚無効」は必要な痛みにも気付けなくなるので、実はよしあしです。
「生命力過剰」は、下手すると傷口が変なところで癒着してしまいますし……
いろいろ取ったはいいけど、使いようがない状態になっています。
さすがに有効活用を考えないといけないところですが。
なお、種はどれも最低1枠あけてます。
これは、事故防止のためですね。
咄嗟に何かの能力を種に移して能力奪取……にしくじらないようにするためだったりします。
ついでにノーラの能力も掲載しました。
現在、紅玉の月なので、もうじき紫水晶の月……要するに12歳になります。
つまり、枠が増えます。
なお、注意深い人は気付いているかもしれませんが、ファルスが去ってから僅かな期間しか経っていないのに、もう「指揮」が2レベルに達しています。
基本的には年数がかかるものですが、よい指導者がいるor才能がある分野だと、もっと早く伸びることがあります。
短期間ですが、人の上に立った経験は、大きな成長に繋がったようです。
2020/02/06 追記
いくつかご指摘いただいたことがあるので、追記します。
1.魔宮でアビリティの魔術核を、スキルのように累積させられないことはどうやって確かめた?
二つの魔術核を奪ってからでないと、それは明らかにはならないのでは?
なります。
こういう状況があったとします。
初日 :ファルス(空き枠2)→精神操作魔術のスキルを奪う
翌日 :ファルス(空き枠1)→精神操作魔術の魔術核を奪う
翌々日:ファルス(空き枠0)→精神操作魔術の魔術核を奪えず、スキルは奪えた(累積)
ですので、上記結果は作者の計算違いとは言えません。
もちろん、
初日 :ファルス(空き枠2)→精神操作魔術の魔術核を奪う
翌日 :ファルス(空き枠1)→精神操作魔術の魔術核を奪う(別枠を占領した、累積しない確認)
というケースもあり得るので、サキュバスから二度、魔術核を奪ったとする解釈も誤りではありません。
2.なぜバクシアの種の中のスキルなどは、こんなにきれいに整理されているのか?
多くは黒竜から奪ったアビリティなどが枠を埋めています。
その奪取手段は「シードボム」攻撃です。
植物の種を体内に取り込み、それを黒竜に移してから、黒竜自身の肉体を奪取します。
すると、種になった黒竜が沼地に落下し、ファルスはそれを回収するだけでいいのです。
その時点では、確かにこういう状態になります。
ファルス(鳥の肉体で活動+人間時のスキルなど+黒竜の肉体)
種(肉体以外の黒竜のすべてのスキル、アビリティなど)
しかし、この「種」は、明らかにバクシアの種ではありません。
作中にもあるように、バクシアの種は、南方大陸からわざわざ取り寄せた希少なものです。
サイズも子供の掌にやっと収まるほどの大きなものです。
怪鳥の肉体で運搬しなければいけないので、大きすぎるものはいけません。
それ以前に、シードボムに使う場合、一度ファルスの中に取り込まないといけないので、それまでのスキル運搬機能を放棄しないといけません。
かつまた、それは毒の沼地に落ちるので、いくら拭っても多少の汚染にさらされます。
だから、作中ではロイエ市でわざわざ別の植物の種を買い求めたと明記されています。
その種から、バクシアの種に一つずつスキルやアビリティを移植したので、整頓されているのです。
3.ご指摘のあった腐蝕魔術耐性の追加
作者の見落としで、追加し忘れていたので、追加します。
申し訳ありませんorz




