表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

2014年/短編まとめ

馬鹿みたいに

作者: オミ

俺の目に映る彼女の第一印象は馬鹿だ。


と言うか今でも変わらずにあるのが馬鹿という印象。


くりくりとした小動物みたいに大きな瞳はいつだって好奇心に溢れている。


キラキラと輝いては沢山のモノを写す。


あっちへ行ったりこっちへ行ったり。


彼女の世界はいつだって輝いている。


そしてその輝きに疑問を持ち俺にまで問いかけてくる。


その輝く瞳で俺を見つめて、純粋でありふれた疑問さえも問いかけるんだ。


そんな彼女も一時は誰かのものになった。


俺じゃない誰かに笑いかけて、俺じゃない誰かに疑問を問いかける。


あぁ、俺はこんなにも彼女の事が好きだったのか。


それでもそれは一時で。


半年もしないで彼女は俺のところに戻ってきた。


だが前の彼女ではなかった。


キラキラと輝いていた瞳はぼんやりと遠くを見つめる。


それだけで彼女は俺じゃない誰かを想っているんだとわかる。


俺がそばにいてもあのキラキラした瞳を向けるのは、もう俺じゃないのか。


馬鹿みたいに誰かを想い続ける彼女。


そしてそんな彼女を馬鹿みたいに想う俺。


本当に馬鹿みたいだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ