第35話 信長の天下 (信長と天下を獲る――戦国タイムリープ日本統一記――/全100話完結・前編完結)
天正十九年(1591年)冬。
九州征伐の勝利から数ヶ月。
信長は安土城の天守で、天下の地図を広げていた。
俺は信長の前に立ち、報告した。
「殿、九州は完全に平定されました。
島津義久は恭順を誓い、四国・九州は織田の支配下にあります」
信長は地図を指でなぞり、静かに笑った。
「天下は、俺のものだ」
その言葉に、家臣たちは歓喜した。
秀吉は笑みを浮かべ、家康は静かに頭を下げた。
信長は立ち上がり、天守の窓から日本全土を見下ろした。
「浩太、お前のおかげだ。
お前の知識が、俺をここまで導いた」
俺は深く頭を下げた。
「殿の采配あってのことです」
信長は俺を振り返り、目を細めた。
「浩太、俺は天下を取った。
だが、俺はまだ、戦っている」
信長の声は、かすかに震えていた。
俺は息を飲んだ。
信長は杯を握りしめ、続けた。
「俺は戦う男だ。
戦がなければ、俺は何者でもない」
信長の孤独は、深かった。
天下統一の頂点に立った今、信長は空虚を感じていた。
俺は決意した。
――俺は、織田信長と共に天下を獲る。
ただの生き残りではない。
この時代の“勝者”になるために。
信長の心を変えるのは、俺しかいない。
信長は地図を畳み、静かに言った。
「浩太、天下は取った。
だが、これで終わりではない」
その言葉を聞いた瞬間、俺の背筋が凍った。
(前編完結)
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これからも信長と共に天下を目指しますので、よろしくお願いします!!
次回、後編第1話「天下の守り方」。
信長の統治と、迫る新たな危機――。




