第33話 天下の守り方 (信長と天下を獲る――戦国タイムリープ日本統一記――/全100話完結)
天正十七年(1589年)春。
天下統一から七年。
安土城の天守は、桜の花びらに包まれていた。
信長は縁側に座り、茶を飲んでいた。
俺は信長に呼ばれ、隣に座った。
「浩太、天下は取った。だが、俺は何も変わらなかった」
信長の声は、静かだった。
俺は黙って聞いた。
信長は杯を握りしめ、続けた。
「家臣たちは俺を恐れている。光秀の裏切り以来、誰も信じられぬ」
信長の目は、遠くを見ていた。
俺は胸が痛んだ。
信長は第六天魔王。
天下人。
だが、彼は孤独だった。
信長は俺を振り返った。
「浩太、お前は俺を変えようとしているな」
俺は頷いた。
「殿、天下は取ったのです。次は、守ることです」
信長は苦笑した。
「守る? 俺は壊す男だ。守るのは、苦手だ」
信長は立ち上がり、庭園を見下ろした。
「俺は戦う男だ。戦がなければ、俺は何者でもない」
信長の言葉は、寂しさに満ちていた。
俺は決意した。
――俺は、織田信長と共に天下を獲る。
ただの生き残りではない。
この時代の“勝者”になるために。
信長の心を変えるのは、俺しかいない。
信長は地図を広げ、静かに言った。
「次は……」
その言葉を聞いた瞬間、俺の背筋が凍った。
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これからも信長と共に天下を目指しますので、よろしくお願いします!!
次回、第34話「家臣の離反」。
信長の孤独と、迫る新たな危機――。




