第28話 反乱の火種 (信長と天下を獲る――戦国タイムリープ日本統一記――/全100話完結)
天正十二年(1584年)春。
天下統一から一年。
信長の統治は、苛烈さを増していた。
寺社への圧力は続き、僧兵の反乱が各地で起きた。
俺は物流改革を進め、民の生活を支えた。
伝馬制の整備で、物資の流通は速くなった。
だが、信長の政策は、民の不満を抑えきれなかった。
秀吉は九州で独自の統治を進め、家康は関東で勢力を固めていた。
信長は家臣たちを疑うようになった。
「裏切り者は許さん」
俺は信長に進言した。
「殿、民の不満を抑えるため、税を軽減しましょう。俺の知識で、経済を活性化します」
信長は首を振った。
「浩太、民は従うものだ。不満は、力で抑えろ」
その言葉に、俺は胸が痛んだ。
信長は統治に興味がなかった。
戦う男だった。
ある日、近江で反乱が起きた。
僧兵と民が結託し、織田軍に反旗を翻した。
信長は即座に鎮圧を命じた。
俺は鉄砲隊を率いて、反乱軍を抑えた。
戦いは短かった。
反乱軍は壊滅した。
だが、民の恨みは増した。
信長は反乱の首謀者を処刑した。
「これで、皆が従う」
俺は信長に言った。
「殿、民の心を掴まなければ、天下は揺らぎます」
信長は笑った。
「心? 俺は力で天下を取った。心など、必要ない」
その言葉に、俺は背筋が冷えた。
信長の孤独は、深まっていた。
反乱の火種は、各地にくすぶっていた。
秀吉は九州で、独自の政策を進めていた。
家康は関東で、信長を警戒していた。
信長は家臣たちを疑うようになった。
俺は決意した。
――俺は、織田信長と共に天下を獲る。
ただの生き残りではない。
この時代の“勝者”になるために。
だが、信長の心を変えるのは、俺しかいない。
反乱の火種は、消えなかった。
信長は地図を広げ、静かに言った。
「次は……」
その言葉を聞いた瞬間、俺の背筋が凍った。
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これからも信長と共に天下を目指しますので、よろしくお願いします!!
次回、第29話「家臣の不満」。
信長の統治と、迫る新たな危機――。




