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start life over 破壊神から村人へ転生!なかなか無双もチートも出来ない、苦労が絶えない異世界生活!  作者: 虹まぐろ


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秋の収穫祭1 芋煮会の鍋

 アリスが家へ来てから2カ月ほどたった。結果から先に言うと、肝試しからアリスを家に連れて帰って、ミューズお母さんにアリスを紹介した。アリスは初めはモジモジと気を使って申し訳なさそうにしていたのだけれど、ミューズお母さんにあって5分ほどで家の娘となり、今は僕の部屋の天井裏に住み着いている。


「あらあら、こんなに可愛い子が、今まで苦労したのね。いいわ、アリスちゃんは、今日から家の子になりなさい。この家に一緒に住んで私たちと一緒に暮らしましょう。何にも遠慮はしなくていいのよ。私が貴方のお母さんになって、アリスちゃんが私の娘になるのよ」


「良いんですか。ここに、この家に住み着いて? ・・・私は幽霊ですよ」


「そんなこと、見れば分かるし、大したことではないわ。でも、幽霊って何を食べるのかしら?・・・まあ、何でも食べれるわよね?」


「私の栄養は、シルバからもらうので気持ちだけで結構です。たまに、何かをお供えしてくれれば十分ですから」


「まあまあ、じゃあアリスちゃんはシルバがご飯なのね。ふふ、仲が良いのね。昔を思い出すわ。これからは私をお母さんって呼んでも良いからね」


「ありがとう、ございます。お義母さん」


と、じゃかんのニュアンスの違いを感じたけれど、まあ、問題はないかな?


「シルバ君、問題大ありです! シルバ君責任取るって言ったでしょ!先生のことどうするつもりなの!」

「オレもミューズお義母さんって呼んでもいいかな?」

「シルバ、君のことを信じて待っている子がいるって覚えているわよネ」

「ん、アリス一歩先行、まくってやる」

「まあまあ、家もこれから賑わしくなりそうね」


「えーん、ポヨリン。なんか私だけ、疎外感を感じるよ!」

「ピィア!」

「何でよー。なんでポヨリン私をおいてそっちにいくのよー」


 て、言う感じで無事何事もなくアリスは家の子になった。


「あと、ヘスティア先生は嘘をつかないで下さい。お母さんが聞いています。それに先生どっかにお嫁に行くって言ってたじゃないですか。どうか、そっちで幸せになって下さい」


「なっ、なっ、ななななな」

「オレも負けていられないぜ」

「シルバ、その先生とのやり取り気に入っているの?」

「ん、天丼で鉄板」「ピッピ」


「やっぱり、私だけなんか淋しいよー」



 そして季節は秋へと移り変わった。この季節は村が一番忙しく、そして騒がしい季節。


 秋風が心地よく吹き渡る頃、大地は黄金色に輝く季節を迎えた。見渡す限りの小麦畑は頭を垂れた黄金色の小麦が波打ち、その豊かな香りが辺り一面に漂っている、気がする。


 畑では、ずっしりと重いカボチャや、土の香りをまとったゴボウ、鮮やかな色に輝くトマトなど、瑞々しい旬の野菜たちが、収穫の時を今か今かと待っていて、果樹園では、甘い香りを放つブドウ、プリプリの桃や柿といった宝石のような果物が実っている。


 豊かな実りに感謝し、喜びを分かち合う、そう「収穫祭」の季節ががやってきたのだ。


 大人も子供、村全体が活気づき、お囃子や太鼓の音が響き渡る中、村長の奢りで鍋や料理をお腹一杯食べられる日。大人たちはお酒を飲んで、子供たちは美味しい料理を自分たちで作って食べては遊んでの狂乱の宴の日。


 今年から大人は一部有料となったみたいだけど。


 自然の恵みに感謝し、明日への活力をいただく。秋の収穫祭は、人々の心と暮らしを豊かに満たす、最高の楽しみなのだ。


 ちなみに、今年の鍋料理は、「芋煮」である。毎年毎年違う料理を子供会で作って食べるのだけれども、今年は子供会の年長者による提案で「芋煮会」となったそうな。


 今から楽しみだな。



「シルバはなんだか。楽しそうね」

「うん、もうすぐ収穫祭があるからね」


 僕が部屋でニヤニヤしていると、アリスが天井から身を乗り出してきた。


「収穫祭か・・・。私は経験ないな。私が住んでいた所は裕福ではなかったしな」


「じゃあ、一緒に行こうよ収穫祭。僕が頑張ればアリスはドレインタッチで実体化出来るでしょ。今回はサティお姉ちゃんたちが子供会の代表で鍋料理を作るんだ」


「うん。そうか、収穫祭で鍋料理か・・・楽しそう。私も楽しみだな、ありがとうね、シルバ私をここに連れてきてくれて」


「・・・アリス、だって僕たちは新友だよ。でも、そろそろ次のステップに進んでも・・・」

「・・・シルバ、・・・ぽっ」


 僕はアリスに少しだけ下心を抱いて今後に関係について話しかけた。アリスも僕の雰囲気の変化を感じ取ったのか赤面しながら天井からスウーっと僕の傍に降りてきた。ちゃんとマナを使って実体化もしてくれている。


(あとでマナもアリスに補充しないとね。今日の何処からドレインタッチかな?手かな、肩かな? デヘヘ、抱っこだったりして)


 モジモジと2人でしながら、2人の距離だけは確実に詰めて、あと少しで重なり合うってところで、邪魔ものが現れた。

 

 めずらしいコンビである。


「におう・・・、におってくる。このあまい匂は、この甘い匂いは・・・。シルバ、あんた飴を隠しもっているわね。こんなに部屋中を甘くさせて。もう早く出しなさい」

「ピピピー。ピピー(アメボクもほしいよー)」


「何回も言っているだろお姉ちゃん。ここに飴はないよ」


 慌てて距離をとった僕とアリス。最近はいつもこうである。甘い甘いとアリスと僕の間をお姉ちゃんが邪魔をする。この邪魔がなければ僕とアリスはもっと仲良く・・・。


「あんた、またいやらしい顔して。アリリン、あんた気を付けるのよ。イヤなことされたら私にちゃんというのよ」


「はい、お姉義さん」


「そうだ、シルバ。あんたに言うことがあったのよ収穫祭の子供会で鍋作るでしょ」


「うん。アリスとその話をしていたんだ。一緒に行こうって」


「そうなの、丁度良かったわ。じゃあ、収穫祭で2人共私の手伝いをしなさいよ。今回は私やルリリン、ルカリンが子供会の主催だから、半端なものは出せないでしょ。今までと同じ趣向でも面白くないしね。その準備が大変でね」


「まあ、良いけど・・・」

「はい」


「そう良かったは。アリリンがくてくれたら百人力ね!それで鍋の件だけれど・・・」


 なんか不安になってきた。サティお姉ちゃんが真剣そうに、子供会の鍋を語り出した。


「そこでね、ルリリン、ルカリンと相談して。メインは、魔物のツミレでいこうって話になってさ」


「はい、・・・今なんて言ったの・・・?」


 お姉ちゃん、何のツミレ?


「あんた、ちゃんと聞いていなさいよネ。だから、魔物のツミレ汁よ。食べられそうな魔物をなんでもかんでも取ってきて、すりつぶして芋煮会でツミレにして出すのよ。ヘスティア先生の許可は取ってあるし、狩りにはカーリさんも行くし、今回はアリスも連れて行くし私たち楽勝よ、楽勝」


「・・・・・・はあ」


 今年の秋の感謝祭、子供会の芋煮会は初手から荒れそうだ。



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