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【電子書籍発売中】悪役令嬢として捨てられる予定ですが、それまで人生楽しみます!  作者: 下菊みこと


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58/59

どうしよう、これってもしや殿下と本当に結婚する流れでは?

リシャールがついに想いを伝えます

セレストです。大変なことに気付いてしまいました。


悪役令嬢として断罪されることもなく、婚約破棄されることもないということはつまり。


ー…本当にリシャール様と結婚することになるということです!


え、どうしよう。このままじゃ私なんかが将来国母になってしまう。それはまずいんじゃなかろうか?


でも、だからって婚約を解消しようにも理由がないし…。私は悩んで悩んで、夜も眠れず寝不足のままで登校した。


「セレスト、大丈夫…?」


「お嬢様、なにかあったのですか?このアンナが相談に乗ります!」


「とりあえず、セレストの好きなカップケーキ作ってきたから食べて元気出して!」


「セレスト、しんどいなら今日は休んだ方がいいよ…」


「お前、本当に大丈夫か…?」


「セレスト、少し保健室に行こう。少し眠った方がいい」


一日でげっそりした私を見てみんなが心配してくれます。リシャール様に連れられて保健室のベッドに横になります。リシャール様は私の側に付き添ってくれます。


「リシャール様、授業が…」


「可愛い婚約者を置いて行けって?」


リシャール様は本当に優しい。こんな素敵な方のお相手が、本当に私なんかでいいんだろうか?


「それで?セレストは何を悩んでいるのかな?」


「…その」


「うん」


「私なんかが、リシャール様の婚約者で本当に良いのかなって」


「…は?」


リシャール様が目を点にする。


「私なんかじゃリシャール様みたいな素敵な方の婚約者に相応しくないし、国母にも相応しくないし…でも、本当は身を引かなきゃいけないのに、私、リシャール様の婚約者を辞めたくない。リシャール様の側に居たいって思ってしまって。どうしたらいいんでしょうか…」


言っていて自分で情けなくなって、ぼろぼろと涙が出てくる。リシャール様はそんな私を見て…静かに怒っていた。


「ああもう…なんなんだよ、それ!ふざけてる!誰に何を吹き込まれた!?」


「リシャール様…?」


「セレスト、いいかい?君以上に僕に相応しい女の子はいない。君は性格もいいしステータスも高い。社交界での評判も上々だし、父上から何度も表彰を受けているから実績もある。…けれど、ね。それ以上に、一番大事なことがある」


「…?」


私はリシャール様にそんなに高く評価されていたのかと驚いた。でも、それ以上に大事なことって?


「わからない?…僕らの気持ちだよ。セレスト、僕は君が好きだ。君を愛してる。…君も同じ気持ちだから、婚約を続けたいと思ってくれていると思っているんだが、どうかな?」


「…私」


ああ、そっか。私、リシャール様のことが好きだったんだ。今まで気付かなかったけれど、リシャール様に言われてやっと気付いた。


「私も、その…」


「うん」


「リシャール様を、お慕いしてます」


「そっか…嬉しいよ、セレスト」


リシャール様は私の涙を拭って、私の目元にそっとキスを落とした。リシャール様の真っ直ぐな優しい愛情を向けられて、私は恥ずかしいような嬉しいような、幸せな気持ちになる。


「セレスト。君が不安だというなら、僕が君を守ると誓うよ。だから、僕の生涯の伴侶で居てくれるかい?」


「…私で良ければ」


「もちろんいいとも!」


私はリシャール様と改めて婚約を誓いました。


「ところで、セレストに余計なことを吹き込んだのは誰かな?ちょっとだけお話し合いをしないといけないから、正直に答えて欲しい」


「え?別に誰かに何か言われたとかでは…」


「庇う必要なんてないさ。それだけのことをしたんだから。さあ、教えて?」


「いえ、その。誤解です」


リシャール様の誤解が解けるまで一日が掛かりました。夜はばっちり眠れました。

ついにカップル成立しました

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