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【電子書籍発売中】悪役令嬢として捨てられる予定ですが、それまで人生楽しみます!  作者: 下菊みこと


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攻略対象と恋愛に発展していない…だと…

誰のルートにも入ってませんでした

「それでね、エステルは好きな人はいるの?」


「え!?えっと…その…」


顔を赤くして照れるエステルはまさにヒロイン。可愛い。


「わ、私が好きなのは…」


「うん」


「セ、セレスト…」


「…うん?」


「私が今、世界で一番好きなのは、セレストだよ」


真っ赤になって、「きゃー、言っちゃったー!」と叫ぶエステル。うん、嬉しい。嬉しいし可愛いんだけどそうじゃなくて。


「ありがとう、エステル。でも、その…エステルが恋愛感情で好きな人も聞きたいなぁ。教えてくれる?」


「ええっと…男の人で好きな人ってことなら、まだいないなぁ」


え!?まだ誰のルートにも入ってないの!?嘘だぁ!?


「じゃ、じゃあ、誰かから特別な好意を寄せられてたりとかはしない?」


「それも特にないなぁ」


何故!?


「え、例えばリシャール様から妙に視線を感じるとか、フェリベール様から必要以上に優しくされるとか、パトリックから花を贈られるとか、シリルからデートに誘われるとかなんかないの!?」


「ないよ?…セレスト、どうしたの?何かあった?悩みがあるなら聞くよ?」


悩みはあるけど!相談できません!え、攻略対象のみんなからのアプローチすらないだと?みんなして奥手なの?それとも本当に全く攻略が進んでない?


「い、いや…うん、ありがとう、大丈夫…」


大丈夫じゃないけど…。誰のルートにも入ってないってなると、エステルはこれからどうなってしまうのだろうか。物語はハッピーエンドじゃないといけないのに。いや、悪役令嬢である私にとっては有り難いことなんだけど…。ううん。


「…というか、リシャール様はセレストの婚約者なんだから、リシャール様とどうこうなるわけないよ?浮気を疑われたって思ったら、リシャール様が傷付くんじゃないかな」


「あ、うん、ごめん」


正論パンチだ。


「いや、私は大丈夫だけど。リシャール様は誰がどう見てもセレスト一筋なんだから、変なこと考えちゃダメだよ」


「え?またまたぁ。確かにリシャール様は第一王子だし誠実な方だし、私と婚約している以上浮気を率先してするってことはないだろうけど、いい人が出来ないとは限らないよ」


「…え」


実際『聖女は星の夢を見る』では、リシャール様ルートに入るとセレストと婚約破棄した後エステルに猛アピールして結婚まで漕ぎ着けるんだし。


「待って、セレスト。それ本気で言ってる?」


「うん?うん。それがどうかした?」


「…まさか、セレストがそこまで鈍感だとは思ってなかった」


エステルはなんだか困ったような表情で私を見つめます。


「その分だと、みんなの気持ちも気付いてないんだね」


「え?」


「うーん…とりあえずリシャール様には報告しておくかぁ」


「エステル?」


「とりあえず今日はここでお開きにしよう。またね、セレスト」


「あ、うん。わかった。またね」


うーん。まあ一応聞きたいことは聞けたしいいか。でも、みんなの気持ちとか報告とかってなんの話だろう?

これから変化は起きるのでしょうか?

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