大災害、回避です!
聖王猊下も一安心
結果から言うと。レッドドラゴンは飛来し、我がイストワール王国の空中で大暴れしていった。旋回しながら火を噴く。レッドドラゴンは一通り暴れると落ち着きを取り戻しさっさとどこかに帰っていった。
しかし、大結界のお陰で被害ゼロ。
いーえーい!勝ったー!運命に打ち勝ったー!
ということで、リシャール様とフェリベール様、イネスとパトリックとシリルとアンナ、グレイとプラムとリリーと一緒に中央教会に押し掛ける。
「エステル!」
「セレスト!」
エステルがベッドから跳ね起き、私に抱きついてくる。大結界を張るのに相当苦労して、まだ安静にしてないといけないのに。まったくもう。
「エステル、ベッドに戻るよ」
「あ、うん、ごめんね」
「私はいいけど、エステルは自分の身体を大事にしないとダメだよ」
「ありがとう」
再びベッドに戻るエステル。ベッドの上で身体を起こして、みんなにお礼を言う。
「リシャール様、フェリベール様。国王陛下へのお口添えありがとうございました。グレイ君、リリーさん、プラムさん。魔石の調達のために走り回ってもらい、本当にありがとうございました。シリル君、パトリック君、イネスちゃん、セレスト。資金提供、かなり助かりました。ありがとうございました。アンナちゃん。アンナちゃんの空間魔術がなかったら、時間的に間に合わなかったかもしれません。本当に、ありがとうございました。」
ぺこりと頭を下げるエステル。
「そんな、エステルちゃん、気にしないで。私達友達だもの!」
「このリリー、お嬢様のお友達のお役に立てて嬉しい限りです」
「プラムめも誇らしい気持ちですぞ」
「俺なんかにまでお礼を言わなくても大丈夫ですよ。その代わりお嬢様に言ってください」
「エステル嬢。そんなにかしこまらなくていいんだよ。僕達はただ、友達の役に立ちたかっただけなんだ」
「水臭いこと言うなよな。兄上の言う通りだって」
「エステルが笑顔でいてくれたら、それでお礼になる」
「そうそう。いいこと言うね、イネス」
「姉上も僕も、イネスと同じ思いだよ」
「そうだよエステル。いつもの笑顔を見せて」
「みんな…本当に、ありがとう」
涙を浮かべながらも、優しく微笑むエステルはまさに聖女様。ああ、この優しい子の笑顔を守れて本当に良かった。
「そうだ。そういえば、聖王猊下が今回の功績を称えてみんなに表彰式をするって。楽しみにしててね」
「ええ?」
またその流れ?
ということで、後日本当に中央教会にてたくさんの貴族の前で、大結界を張るお手伝いをした功績を称えられみんなで表彰された。また表彰状が部屋に増えたのでした。
まーるく収まりました




