表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【電子書籍発売中】悪役令嬢として捨てられる予定ですが、それまで人生楽しみます!  作者: 下菊みこと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/59

なんか無性にアイスが食べたいです

アイスクリーム万歳

今日も今日とて元気なセレストです。今は冬なので、暖かい部屋でアイスが食べたい今日この頃です。しかし残念ながらこの世界にはアイスがないようです。むむむ。


ということで、作っちゃいましょう。アイス。


リシャール様とフェリベール様、パトリックとシリル、アンナとイネス、グレイとリリー、プラムと一緒に作ることにしました。


「ご機嫌よう、素敵なお嬢さん」


「ご機嫌よう、セレスト」


「リシャール様、フェリベール様。ご機嫌よう」


「今日は新しいデザートを発表するって話だけれど、今回もアリアンヌさんかい?」


「いえ、今日は…あー、名前は出せないんですが、とある方から教えてもらったレシピです」


「とある方から?」


フェリベール様が首を傾げ、リシャール様が怪訝な顔をするも、シリルが空気を読まず突っ込んできた。文字通り突っ込んできた。私は背中に抱きついてくるシリルを受け止める。


「姉上ー!楽しみですねー!」


「楽しみだね、シリル」


シリルの頭をなでなでと撫でる。リシャール様もフェリベール様もそれを見て表情を和らげる。


「ご機嫌よう」


「ご機嫌よう、イネス。今日はデザートだよ!」


「楽しみだね」


「ねー!」


「セレストー!」


「パトリック!」


「今日デザートなんでしょ?僕甘いもの大好き!楽しみだね!」


「楽しみにしててー!成功すればかなり美味しいから!」


「わーい!」


「お嬢様ー!」


「アンナ!こっちこっちー!」


「今日はデザートなんですよね!早く食べたいですー!」


「私もだよー。冷たいデザートだから、暖かい部屋でゆっくり味わおうね!」


「はい!」


「お嬢様、毎回のことで麻痺しそうだけど、本当に俺たちも混ざっていいの?」


「いいよー。ね、リリー、プラム」


「お嬢様は本当にお優しい…」


「プラムはとても誇らしいですぞ、お嬢様!」


「まあ、お嬢様がいいならいいけど…」


「じゃあ始めようか」


まず牛乳とお砂糖を鍋に入れ、弱火で沸騰させないように気をつけながら、お砂糖を溶かす。


「こんな感じ?」


「うんうん」


ボウルに卵黄を溶きほぐし、先程の牛乳を少しずつ加え混ぜ合わせたらザルでこしながら再び鍋に戻し入れ、中火にかける。


「おっけー?」


「おっけー」


混ぜながら五分程度煮てとろみがついてきたらボウルに移し、氷水につけながら冷やす。


「冷やすの?」


「うん。最終的には氷室に入れるしね」


「へえ」


別のボウルに生クリームを入れ六分立てにし、先程の氷水につけたボウルに加えて混ぜる。


「だんだん美味しそうになってきたかも?」


「まだまだこれからだよ」


バニラエッセンスを加え混ぜたらバットに移し、氷室で三十分冷やす。


「三十分も待つの?」


「この後さらに待つよー」


「えー?」


一度取り出してスプーンでかき混ぜ、再び氷室で一時間ほど冷やし固める。


「一時間経ったら完成ですよ」


「楽しみだねぇ、セレスト」


「はい、リシャール様」


「あとでレシピ持って帰って父上に食べさせてやってもいいか?」


「もちろん大丈夫ですよ、フェリベール様」


ー…


「出来ましたよ!早速盛り付けて食べましょう!」


「盛り付けはお任せください」


「紅茶もご用意しますね」


「ありがとう!」


準備も整い、アイスを早速食べます。


「いただきます!」


「んー、冷たくて甘くて美味しい!」


「これ、なんて言うんだい?」


「アイスクリームですよ」


「アイス、いいね。すごく美味しいよ」


リシャール様が頭を撫でてくれる。嬉しい。


「セレスト、これ美味い。おかわり」


「はい、ちょっと待ってくださいね」


グレイがおかわりを持ってきてくれて、フェリベール様に渡す。


「サンキュー」


「食べ過ぎ注意ですよ?」


「おう」


「姉上、美味しいですね!さすが姉上!」


「私じゃなくて作った人が凄いんだよ」


アイスクリームを発明した人に感謝。


「美味しい」


「イネス、気に入ったみたいだね。よかった」


「うん」


「アンナも気に入った?」


「は、はい!すごく美味しいです!」


イネスとアンナの目が輝いている。よかったよかった。


「セレストー、僕もおかわりー!」


「はいはい。パトリックも食べ過ぎ注意だよ」


「はーい」


「グレイ、リリー、プラム。美味しい?」


「すごく美味しいですよ、お嬢様」


「最高ですぞ、さすがお嬢様です」


「美味しい。ありがとうございます、お嬢様」


ということでアイスクリーム作りは成功しました!


ー…


アイスクリームのレシピはリシャール様とフェリベール様が王宮に持ち帰って、後日国王陛下に出したそうです。国王陛下がものすごく気に入ったそうで、瞬く間に王族や貴族にアイスクリームが広まって大人気になりました。


そして私は、イストワール王国の食文化の発展に寄与したとして、デザート王の称号を国王陛下から与えられました。びっくり。


でも、そのことでみんなから祝福されて褒められたのは素直にすごく嬉しかったです。アイスクリーム、作ってよかったです。

ピノはキャラメル味が良き

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 昔だとおとぎ話の王子でも食べられないなんて歌われていますしね!
[一言] アイスクリーム症候群は起きないのね
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ