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お抱え作家に起用します

すぐに打ち解ける

小説家としてのイネスさんに用があると声をかけて数日。イネスさんが我が家に来てくれた。桃色の髪に青い瞳の眼鏡をかけた可愛らしい人だ。仲良くなれるといいな。


「ご機嫌よう、イネスさん。セレスト・エヴァ・シャロンです。今日は来てくれてありがとう」


「ご、ご機嫌よう、セレスト様。イネス・バルバラ・ベルナデットです!」


「本題に入る前に、まずは紅茶でも飲みませんか?お茶菓子もありますよ」


「は、はい!」


それからしばらく、紅茶を飲みつつお茶菓子を摘みながらお話しする。紅茶のカップが空になる頃には、私達はすっかり打ち解けていた。


「それでね、イネス。実は私、貴女に書いて欲しいお話があるんだけど。あ、もちろんお金は充分払うよ?これくらいでどう?」


イネスにお金の入った袋を渡す。イネスは中身を確認すると目を丸くした。


「え?こんなに…!?つ、つまり、私をお抱え作家にっ…!?」


「そう。どう?」


「…いえ、お断りします」


私はイネスのまさかの返事に目を丸くした。


「え、ごめん、お金足りなかった?」


「違う。そうじゃないの。セレストとお話しして、セレストが優しいのはわかった。けど、同情されてお抱え作家になるなんてやだ。今は売れないけど、いつか実力で成り上がってみせる。だから、今回はごめんなさい」


頭を下げるイネス。私を見縊り過ぎじゃないかなぁ。


「ねえ、イネス。私、イネスに声をかける前にちゃんとイネスの小説を読んだんだよ」


「え?」


「すごく面白かった」


「あ、ありがとう、セレスト。それはすごく嬉しい。でも…」


「聞いて、イネス」


「…」


好きなシーンや感動したシーン、思わず泣いちゃったシーンなど。イネスの小説の、特にお気に入りの本について語る。イネスの小説を好きになったから声を掛けたんだよと、気付いて欲しい。


「…本当に、読んでくれたんだ。それも流し読みじゃなくて、何度も繰り返し読んでくれたんだね、セレスト」


「うん。すごく面白かった。だから、イネスに私のお抱え作家になって欲しい。私の好みの小説を、イネスに書いて欲しい。だめ?」


「…わかった。私頑張る!頑張ってセレストの理想の世界を忠実に再現して見せる!」


「イネス、ありがとう!」


「セレストこそ、ありがとう!」


こうして無事イネスを私のお抱え作家に迎えることができました!あと、『聖女は星の夢を見る』に関係ないお友達もゲット!やったね!

見事にお友達兼お抱え作家ゲット!

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