*お嬢様は素敵な方
割り込み投稿です!栞がずれてしまった方は申し訳ないです!
お嬢様は素敵な方だ。優しくて、いい匂いがする。
私はアンナ・ミラ・クレマン。平民だ。パパは画家。身体が弱いパパは、だけどとても優しい。ママはそんなパパをよく支えている。お金はないけれど、とても幸せな家族だと思っている。
そんなパパには、最近公爵家のお嬢様がパトロンになってくれた。お金の心配をしなくて済むようになって、パパの絵はさらに優しくてふわふわになったと思う。
パパの絵は、私とママばっかり。でも、それがすごく温かいの。
今日は初めてお嬢様と会わせてもらえる日。ああ、楽しみだなあ、緊張するなあ。
「クレマンさん、いらっしゃい!」
「お嬢様、今日は新しい絵を持ってきました。でもその前に…ほら、ご挨拶しなさい」
「う、うん。お嬢様、お初にお目にかかります。アンナ・ミラ・クレマンと申します。父をお抱え作家にしてくださってありがとうございます!」
「初めまして。セレスト・エヴァ・シャロンよ。こちらこそいつも素敵な絵をありがとう。貴女のお父様の絵はとっても優しくて、大好きなの。そこにはいつも貴女やお母様がいるわ。仲良しなのね」
お嬢様はやっぱり素敵な方だ。パパの絵の良さをわかってくれている。そっと微笑んでくれた。優しい笑顔だな。
「お嬢様…!ありがとうございます!そうなんです!パパもママもすごく仲良しで、私にも優しくて、パパの絵はすごく大好きが詰まった優しい絵で!…あ、ご、ごめんなさい」
縮こまる私。恥ずかしい。
「すみません、お嬢様。アンナはお嬢様に一言お礼を言いたいと付いてきたのですが、お嬢様にお会い出来てよっぽど嬉しかったようで」
「いいよいいよ。それよりアンナ、一緒に遊ぼうよ!」
「え?」
「お友達になろ!」
お嬢様が私に手を差し伸べる。私はパパの顔を一瞬見たが、パパが頷いてくれたからそっとその手を取った。
「はい!お嬢様!」
「リリー、シリルを呼んできて!グレイ、一緒に遊ぶわよ!」
「すぐにお呼びします」
「かしこまりました、お嬢様」
その後お嬢様方と遊び尽くした。楽しかったなあ。
甘い物が食べたい今日この頃。チョコパフェとか最高。