第十章 第4話 城での晩餐
今回のワード解説
ブイヨン……主にフランス料理において主にスープのベースとして用いられる肉と香味野菜からとる出汁。
ソルベ……果汁と洋酒をまぜ合わせて軽く凍らせた氷菓。シャーベット。 …氷菓子の一種。果汁などにシロップ(濃縮した砂糖液)を加え,かき混ぜながら凍らせたもので,フランス語ではソルベという。
ヴィアンド……お肉を使った料理のことで、魚料理であるポワソンに続く2つ目のメインディッシュ
デセール……デザートと同じ意味を持つ食後のお菓子のこと。
その日の夜、城の食堂で夕食を食べることになった。
カレンたちも俺の友人として一緒にテーブルにつく。
「そうだ。デーヴィッドにあれを渡そう。誰か例の物を持って来てくれ」
父さんが手を二回叩くと、一人の給仕が俺の前に瓶を置いた。
瓶の色は茶色く、ラベルには神便鬼毒酒とかかれている。
「神便鬼毒酒という酒だ。滅多に手に入らない貴重な品でな。お前との再会を記念してワタシから贈呈しよう」
「ありがとう。今度いただくよ」
「お料理が完成しました。まずはオードブルからお楽しみください」
料理ができたようで、テーブルには料理人が作った前菜を給仕が運び、俺たちの前に置く。
前菜にも関わらず、色鮮やかで豪華に見える。
量は少ないが、食欲を駆り立てられた。
細長く薄くスライスされたキュウリの上にエビが乗っており、その隣にあるのはホタテの上にマッシュポテトのような白い物体を、ミニトマトで挟んだものもある。
料理名はまったくわからないが、とにかく美味しそうだ。
「ではいただくとしよう」
父さんがナイフとフォークを持って食べ始めると、続いて俺たちも料理に手をつける。
口に運び前菜を食べると衝撃が走った。
こんなに甘かっただろうかと思うほど、キュウリは甘く、まるでメロンを食べているのではないかと錯覚してしまいそうなほどだ。
そしてエビもぷりぷりで肉厚があり、塩味が口の中に広がる。
「何これ!こんなに美味しいもの食べたことがない」
「本当、あたしのいた世界なら三ツ星間違いなしよ」
カレンとエミが美味しさのあまり呟く。
「ハハハ、口にあってなによりだ。料理長が喜ぶ」
続いて運ばれたのはスープ。
琥珀色のスープと一緒に、小さく刻まれた野菜が入っていた。
スプーンで掬い、一口飲む。
野菜と肉の風味が口の中に広がった。
「このスープはコンソメですね。市販のものとは比べ物にならないぐらい美味しいです。きっとかなりの手間がかかっているのでしょうね」
「ほう、一口飲んだだけで言い当てるとは驚きだな。失礼だが、お嬢さんはどこかの貴族のご令嬢かな?」
スープを飲んだエミが、種類を言い当てると父さんは彼女に興味を持ったようだ。
全然的外れなことをエミに尋ねる。
「いえ、ただの庶民です」
「まぁ、貴族の中にも訳アリの者もいる。これ以上は聞かないでおこう」
どうやら父さんは、エミのことを貴族の令嬢だと思い込んでいるようだ。
勘違いしてしまうのも無理はないだろう。
俺も一応知識としては知っている。
コンソメは豚や牛、鳥や魚などの肉を煮出したブイヨンと呼ばれるスープをもとに、更に肉や野菜、卵白などを加えて煮込み、卵白にあくを吸着させて、あくや脂肪を取り除いて仕上げるのだ。
手間暇がかかるために上流階級の人しか飲んだことがないとされる。
俺もエミが答えるまでは気づかなかったが、これがコンソメというものなのか。
続いて運ばれたのは魚料理だ。
鮭の切り身をベースにオリーブオイルがかけられている。
口に入れた鮭は柔らかく、クリーミーに感じられた。
「メインディッシュの前に出されるソルベになります」
そしてその次に持ってこられたのは、半円の赤い物体だ。
これはいったい?
「これってシャーベットですか?」
「さすがだな。その通りだ」
父さんがエミに正解だと告げる。
シャーベット、確か果物などから作ったシロップを水で薄めて、砕いた氷を入れて冷やした食べ物。
俺はスプーンで掬い、口に入れる。
氷の染み渡った果実の甘みが口の中に広がり、冷たくてとても美味しい。
俺はすぐに残りを口に入れた。
咀嚼している最中に頭が痛くなる。
「シャーベットを食べていたら、急に頭が痛くなったのです」
アリスが頭を抑える。
どうやら俺以外にも頭痛を感じているようだ。
「みんなアイスクリーム頭痛になったわね」
「アイスクリーム頭痛?」
「そう、口の中に冷たい食べ物を含んだままでいると舌が麻痺するのよ。それを脳が誤認して頭が痛いと指示を出す。だから頭痛を感じてしまうのよ。冷たくなった舌を温め直せば治るわ」
「ほう、料理に精通しているだけではなく、学まで持ち合わせているとは驚きだ。なぜそれほどのまでの英才教育がなされているのに、御両親が爵位を失ったのかが気になるな」
エミが知識を披露すると、再び父さんが興味深そうに彼女を見る。
父さんがエミの正体を勘違いしている件については、面倒くさいからこのままにしておこう。
レイラとカレンがエミを見ながらこそこそと何かを話している。
小声すぎてまったく聞きとれないが、犬猿の仲である二人が仲良さそうに話しているのを見ると、なんだか安心する。
シャーベットを食べ終わるとメインディッシュが運ばれた。
「こちら、本日のメインとなります。ヴィアンドでございます」
皿の上には二口サイズぐらいの大きさの肉にソースがかけられている。
ナイフとフォークを使って半分にすると口に含んだ。
え?今俺って肉を食べているよな?
口の中に入れて数回噛んだ程度で肉が溶けだしたのだ。
柔らかいなんてものではない。
まるで口の中で吸収されているかのように、みるみる小さくなる。
今まで食べていた肉は何だったのかと思えるほどの衝撃だった。
肉は固くて何度も噛まないと飲み込めないという概念が覆された。
俺は驚きと感動で言葉を失う。
他のみんなも同じ思いだったのだろうか?
誰も声を出すことなく黙々と食べている。
「こちらが最後でございます。デセールです」
最後にデザートとして二等辺三角形に近い形をした食べ物が運ばれる。
上には果物が乗せられ、中にもカットされた果物が入っていることが断面からもわかる。
「美味しそうなケーキ。食べるのは誕生日以来だわ」
エミがデザートの名前を口にする。
ケーキは確か、小麦粉をこねて作った生地を焼いて果物を乗せた甘い食べ物だったはず。
俺はケーキにフォークを通す。
生地はフォークの行く手を阻むようなことをせずに、刃物で切ったように分断した。
一口食べるとケーキは柔らかく、果物の甘みと酸味を感じてとても美味い。
「そう言えば、デーヴィッドに聞きたかったのだけど、こちらにいるお嬢さんの誰かと付き合っていたりとかするの?」
ケーキを食べている最中、今まで一言もしゃべらなかった母さんの突然の言葉に驚き、俺は喉を詰まらせる。
慌てて紅茶を飲んで胃に流し込むことができたが、咽てしまう。
「ゴホッ、ゴホッ。か、母さんいきなり何を聞くんだよ」
「だって親として気になるじゃない。もしデーヴィッドに彼女がいたら一大事になるのよ」
「そうだな。今までは民の一人として暮らしていたかもしれないが、今のお前は王子だ。王族は血統に重きをおく。息子の嫁となる人物は親であるワタシたちが決めなければ」
「わたしが言いたいのはそこじゃないですよ貴男、そもそもわたしを娶った時点で、血統なんてものはあまり意味をなさなくなったではないですか」
「あれはしょうがなかった。一目惚れだったのだからな。それに当時はアリシアを人間だと思っていた。当時は精霊だなんて思ってもいなかったのだから」
父さんは照れているのか、少し顔を赤くするとそっぽを向く。
「ええー!せ、精霊!」
「そんな訳がないだろう。精霊ならあたいたちは声どころか姿も見えない」
「確かに人間とは違う気配だと思っておったが、余ですら見抜けなかったぞ」
「ちょっと、これってどういうことなの?」
「本当にデーヴィッドお兄ちゃんのお母さんは精霊なのです?」
突然の暴露にカレンたちは驚きの声を上げる。
「あら?デーヴィッドは教えていなかったの」
「そう言えば話す機会がなかったな」
「あのう、ひとついいですか?どうしてお妃様は精霊の身でありながら私たちにも見ることができるのですか?」
「それはわたしが凄い精霊だからです」
母さんの回答にカレンたちは首を傾げた。
それもそうだろう。
今ので理解できてしまったら俺のほうが驚く。
「つまりだな」
俺は母さんの姿が見え、声が聞こえる理由を仮設として話す。
「で、デーヴィッド?お前が何を言っているのか、さっぱりわからないのだが」
俺の説明に父さんが戸惑いながらも俺に声をかける。
「デーヴィッドの説明は論理過ぎて専門知識がないと納得することができないわよ。もう少し噛み砕いて説明をするとですね。精霊の身体というのは光を受けてもすり抜ける作りになっているのですよ。その体質により、あたしたち人間の目では見えないのです。そして声に関しても、例えば至近距離で大声を出されたり、小さい声で話されたら聞きとれないときってありますよね。それと同じで精霊の声は、人間には聞きとれない声で会話をしているのです。だから聞こえないように錯覚しているのです。これで少しはわかっていただけたでしょうか?」
「まぁ、そうだったのね」
「今のデーヴィッドの説明を一度聞いただけで、ここまでわかりやすくできるとはたいしたものだ。ますます惜しい娘だ。そうだ」
父さんは何か妙案が浮かんだのか、左手を水平にすると、その手に右手を当てる。
「エミちゃん。君に爵位を授けよう。そうすれば貴族の仲間入りだ。エミちゃんならデーヴィッドの嫁として相応しいと思う」
「「「「「ええー!」」」」」
「エミお姉ちゃんおめでとうなのです」
父さんの言葉に、アリス以外の俺を含めた全員が驚く。
「父さんいきなり何を言っているんだ!こっそり酒でも飲んだのか」
「酒は一滴も飲んでいない。ワタシは本気だよ。エミちゃん、悪い話ではないと思うが」
「そ、そうですね。それはとても魅力的ですね」
エミは俺のほうを見ると一瞬だけ視線が合う。だがすぐに逸らされてしまった。
まさかな。エミに限ってそれはないだろう。
勘違いをしないようにしなければ。
恋愛において目が合うと視線を外されることがある。
これは客観的に見れば嫌われているように見えるが、実は好き避けによる反射的なものだ。
自分の好意がばれる恥ずかしさや不安から、その気持ちを抑えるような行動をとってしまう。
好意があるから相手をよく見るけど、いざ目が合うと恥ずかしい状態だ。
だけど、これには大きな落とし穴があり、本当に避けられている場合もある。
目を逸らされた=好きとは言えない。
重要なのは目が合う回数だ。
好き避けの場合は、目が合う回数が多いのにすぐ逸らされるが、嫌いな場合だと目が合う回数は少ないが実はあんまり逸らされたりはしない。
嫌いな相手には恥ずかしくないし、嫌いな気持ちを隠すために無意識に好意がありそうな態度をとってしまうこともある。
魅力的な提案をされて、一度俺の顔を見たと言ったところだろう。
ただ確認をしただけに過ぎない。
変な勘違いをするなよ、俺。
「どうかね?別に今返事しなくてもいい。ゆっくり考えてくれて構わないよ」
「その話ちょっと待った!」
期待している目で父さんがエミに告げると、レイラが異を唱える。
「デーヴィッドの御父上よ。確かに王族たるもの、血筋は大事にしなければならない。余も王ゆえにその気持ちはよく分かる」
「何?それは本当なのか」
父さんがレイラに対して睨みつけるような視線を送る。
嘘を吐いたら許さないと言いたげに見えた。
「王っていってもあんた魔物じゃない」
「かってにネタばらしをするではない!」
息をつく暇もなく、カレンが事実を告げるとレイラが怒り出す。
「魔王だと!」
「まぁ、なんてことでしょう」
「ま、待ってくれ。一応レイラは魔王だけどいい魔王なんだ。昔は悪さをしていたけど、俺との勝負に負けて今は俺の仲間になってくれている」
このままではまずいと判断した俺は、直ぐに彼女のサポートに入る。
「ま、魔王に勝っただと」
「あ、ああ、正確にはカレンとライリーの協力もあってだけど」
「にわかには信じられないな。たった三人でロード階級の魔物に打ち勝つとは」
息子の言葉でも完全には信じ切れないのだろう。
疑いの目を向けてくる。
「デーヴィッドの言っておることは本当だ。御父上。余は負け、その証として配下の魔物には、人間を襲わないように命令を出しておる」
「魔王に御父上と呼ばれたくはない。そもそも、今も魔物たちは人間を襲っている。今もセプテム大陸から、魔物が群れで移動してきているとの情報が入っているのだ」
「それのことなんだけど」
俺はこれまでの経緯について説明した。
レイラの敗北後、それを知ったセプテム大陸の魔王が領土拡大のために斥候を送っていること。
彼女の方針を良しとはしない魔物が、セプテム大陸の魔王についたことなどを話す。
「まさか、魔物にも人間と同じように組織があるとは思わなかった」
「つまり、この状態はこの大陸を支配する人間の王と魔物の王が謁見し、会食をしたことになる。すまないな、魔物の争いに人間を巻き込んでしまって。この大陸を支配する王の一人として謝る」
レイラは身体を曲げ、謝罪の言葉を口にする。
数秒かけて頭を上げると、彼女は父さんにもう一度視線を向ける。
「これ以上迷惑をかける訳にはいかぬ。責任を持って余が一人で魔物どもを相手にするゆえ、どうか安心してほしい」
「それはいくら何でも無茶だ!」
彼女の言葉に俺は声を荒げる。
「自身で撒いた種は自ら刈り取らなければならない。これは余のけじめである。大丈夫だ。余は強いからな」
確かにレイラは強い。
だけど、心までは強くはない。
同胞を自ら手にかけるのだ。
精神的にどこか参るのは目に見えている。
「そもそも王都に来たのは、魔物の襲撃の可能性を考慮したからだ。俺もつき合おう」
俺は座っていた椅子から立つ。
「デーヴィッドが決めたのなら私も戦うわよ。私がいないと使えない魔法もあるし」
「強い戦士と回復役もいるだろう。もちろんあたいも協力するさ」
カレンとライリーも俺に続き、椅子から立ち上がる。
「ならぬ。それはならぬぞ、デーヴィッド!お前はこの国の王子、今後民を引っ張っていく存在だ。魔物との戦いに参加させるわけにはいかない。これは命令だ!」
「何が命令だ!それでも父さんはこの国の王かよ!王は民の支えで生きている。汗水たらしながら働いて、固いパンを食べてなにも味がしない水を飲んで生きている。それなのに税金ばかり高くして、いらないものにまで税を課しているじゃないか。国民の生活を守りたいなら、王や王子が前線に出て民を守る。それぐらいしないと民に示しがつかないだろうが!」
「この馬鹿者が!親の気持ちもわからないで正義感に駆られるでない!それにお前の考えは帝国のものだ。国は違った方法で民を守らなければならない」
お互いが熱くなり、感情の赴くまま言葉を連ねる。
「あのう、王様」
「エミちゃん、今は黙っていてくれないか」
「ごめんなさい、それはできません。あたしから提案なのですが、もしデーヴィッドの思いどおりにしてくれるのなら、爵位の件を前向きに考えたいと思います」
エミの言葉に父さんは複雑な顔をし始めた。
彼は彼女のことを気に入っている。
エミに嫌われたくないと思っているかもしれない。
彼女の提案は俺にとって助かるのは事実だ。
だけどそれと同時に複雑な想いに駆られる。
エミの提案をすんなりと受け入れれば、俺の国民に対する想いや命よりも、エミが貴族になることが大事ということになる。
エミの提案にのって欲しいが、時間をかけて悩みきったうえで答えをだしてほしい。
今この場で決めてほしくはなかった。
「わかった。エミちゃんがそこまで言うのであれば信じよう。だけど絶対に生きて帰ってこい。命が危ないと思ったら尻尾を巻いて逃げ帰ってくるのだ。敗者という言葉は負けた者に対して使う言葉ではなく、戦う意思すら見せないで逃げた人に対して使う言葉だ」
「つまり、王様はその敗者さんなのですね」
アリスが何も考えないで思ったことを口に出した。
穢れを知らない純粋な気持ちで放つ言葉には、もの凄い破壊力がある。
「すまないが席を外させてもらう。どうやら頭に血が上りすぎてのぼせたようだ」
「だれか主人を部屋まで」
「分かりました」
静観していた侍従の男性が父さんの近くにくると、肩を貸して立ち上がらせ、この場を離れて行く。
「デーヴィッド、お父さんはあんな風な言い方をしたけど、本当はあなたのことを心配しているからこそ、きつく言っているのよ」
「そんなこと言われなくても分かっている。でも、俺は立派な成人だ。自分の決めた道を自由に進みたい」
「でも安心したわ。いえ、正確には嬉しいのでしょうね。お父さんとデーヴィッドが本気でぶつかっているのを見て」
初めての食事会なのに、喧嘩で終わったにも関わらず、母さんは笑みを浮かべていた。
「だって、本気で思っていることを言ってくれると言うことは、それだけわたしたちを親として認めてくれているってことでしょう」
母さんの言葉に、俺は急に恥ずかしさを覚えてそっぽを向く。
「とにかく、今日はもう遅い時間帯だ。魔物のことは明日皆で話し合おう」
夕食会を終え、俺は部屋に戻ることにする。
アリスがまだ小さい子どもということで、カレンたちも城に止まることになった。
別の侍従が彼女たちを部屋に案内するが、子ども扱いをされたアリスは不服なのか、頬を膨らませていた。
部屋に帰り、俺は机の椅子に腰をかける。
明日はセプテム大陸の魔物について話し合うことになる。
まずは敵の戦力を知るところからだ。
敵の数、戦闘場所になると思われる地形の確認、当日の天候など考えなければならないことがたくさんある。
情報は多いに越したことはない。
少数精鋭でも大群に勝てる策を新たに考えておかなければ。
明日すべきことを頭の中で整理し、俺はベッドに入るとそのまま目を瞑った。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
何と!遂にユニーク数が二千を超えました!
これも毎日読んで頂いているあなたのお陰です。
もっと多くの人に読んでいただけるようにこれからも精進していきます。
そして評価とブックマーク登録をしてくださった方ありがとうございます。
お陰で最初の目標である総合ポイント50が目の前となりました!
この調子で頑張っていきます。
今回の話しで十章は終わりです。
明日は十章の話をまとめたあらすじを投稿する予定です。




