☆第七章あらすじ☆
今回手記に書くことは、アルビノの少女アリスと出会った話からしようと思う。
午後になり、俺たちは街の食堂で昼食を食べ終わると、もう一度情報収集に取り掛かることにした。
ギルドの件で男に話しかけたくないと言い張る女性陣の願いを聞き入れ、俺は街の男に話しかけることになった。
あの時はレイラたちの圧力に負けて引き受けてしまったが、本当は俺も街の女性に声をかけたかった。
だってそうだろう!ここは出会いの街ドンレミ。
いつどこで運命的な出会いを果たすかはわからないのだ。
やる気が半分削がれたが、俺は気を取り直して男たちに情報を求めた。
だけどいくら話しかけても有力な情報を得ることができない。
そこで俺は発想を変えてアバウトな内容を聞くことにした。
一応言っておくけどアダルトじゃなくてアバウトだからな!
話の内容を変えてみると、エミの取られた選定の杖に関する有力な情報を得ることができた。
ビンゴ―!
俺は情報をくれた男に謝礼を払うとカレンたちを探す。
しばらく歩いているとエミを見つけることができた。
彼女にいい情報が入ったことを伝えると、奥のほうからフードを被った子どもが強面の男に追われているのが見えた。
窃盗した子どもが終われているのだろうか?
そう思っていると強い風が吹き、子どもの被っているフードが捲れる。
残念ながらスカートではなかった。
いや、ちょと言い訳をさせてくれ!
今言った残念は下心とかではないからな!こういうときはスカートが捲れるのがお約束だと思って予想が外れて残念という意味だ!
そもそも俺はただの布切れには興味がない。
どうして女体ではなく、下着に価値を見出すのか,その変態思考が俺には理解できない。
もし、熱く語れるような人物がいるのなら、参考程度に一度は聞いてみたいものだ。
話を戻すが、俺はフードの子どもがアルビノだと判断すうると状況を飲み込む。
アルビノは数か少ない希少な人間、高値で取引されることもあるのだ。
すぐに子どもを匿ったが、強面の男に見破られてしまった。
だが、エミが魔法を発動して男の認識を変えたことによって、なんとか女の子を男から遠ざけることができた。
女の子に名前を聞くと彼女はアリスと答えてくれる。
アリス、まるでおとぎ話にでも出てきそうな名前だ。
アリスに頼み、両親がいる場所に案内してもらう。
彼女が案内してくれた場所は墓地だった。
俺は嫌な予感がしたが、悪い予想ほど当たるものだ。
アリスの両親は既に他界していた。
俺たちは彼女を引き取ることを決めると宿屋に帰る。
アリスをカレンたちに紹介すると、俺を除け者にした女子会が突如始まった。
そう言えばあのときカレンたちは何を話していたのだろうか?
さすがに本人たちにあの日のことを聞くことができない。
外で待機をしていると、女子会が終わったらしく女性陣が俺を混浴に誘ってくれた。
あのときは驚いたが、女将さんの粋な計らいによるものだと知り、内心では喜んだ。
女将さんグッジョブ!
だけど当時はカレンと険悪な感じになり、これ以上好感度を下げないためにも、俺は紳士になることに徹した。
誰が変態紳士だ!
え?言っていない……そう。
俺は壁に背を向けると風景のひとつに溶け込むように頑張った。
しばらくすると女性陣が混浴を訪れ、何故か俺の背中に柔らかいものが当たると「だーれだ?」とライリーの声が聞こえる。
これは間違いなくレイラだ。
ライリーはこんなことはしない。
きっとレイラがライリーの声を真似しているだけだ。
俺は騙されないぞ、灰色の脳細胞が囁いている。
俺は格好良くレイラだと告げる。
しかし、俺の予想は見事に外れた。
本当にライリーが胸を俺に押し付けていたのだ!
どうして彼女がこんなことをするのか戸惑いつつも、俺の身体は正直だった。
海綿体に赤血球が集まり、俺の聖剣エクスカリバーは膨張する。
こんなときに何をやっているのだ!静まれ!俺の聖剣よ!
自分自身の欲望と戦いつつも、ハーレム温泉が始まってしまう。
きっとこれを読んでいるあなたが男性であれば羨ましがる光景であり、代わってほしいと思うかもしれないが、当事者の俺からしたら生きた心地がしなかった。
少しでも下心をみせようものなら、俺はエミやカレンからボコボコにされ、温泉は血の池地獄に変わっていたかもしれない。
何とも言えない緊張感の中、俺は今日手に入れた情報をみんなに言うと、明日早速西の洞窟に向かう方針となった。
レイラの話では、彼女の配下の魔物がいたらしい。
その者の名はイアソン。
金髪のイケメンらしい。
イケメン死すべし!顔がいいだけでモテやがって!俺だってできることならイケメンに生まれたかった。
だけどこんなことを本気で言ったらご先祖様を侮辱することにもつながるだろう。
ご先祖がいたということは、顔以外でも女性と結婚することができるということだ。
フツメンの皆!一緒に頑張ろう!
ゴホン。
話を戻すが、次の日俺たちは西の洞窟の前に来た。
エミが探査魔法という便利な魔法があることを知らされ、俺はカレンにお願いして探査魔法を発動してもらう。
この瞬間、おそらく世界でただ一人探査魔法が使える人間に、カレンは一気にグレードアップした。
義兄としてこれほど嬉しいことはない。
探査魔法のお陰で内部の敵の数を知ることができたが、精神力を消耗したカレンは動くことができなかった。
俺は彼女を背負って洞窟の中に入ることにする。
小さいころはよくカレンをおんぶしていた。
転んで足をケガすることが何回もあって、その度におんぶをせがまれたっけ。
懐かしいなぁ。あのときのカレンは可愛かった。
いや、今も絶賛可愛いけどな。あのとき以上に女の子として魅力が上がっている。
洞窟内は暗かったが、明かりをつけると盗賊に見つかってしまう。
俺たちは目が慣れるのを待ってから先に進むことにした。
通路で話していた盗賊二人にエミが睡眠魔法をかけて先に進む。
扉の隙間から様子を伺うと、中に二人の盗賊がいた。
まだこちらには気付いていない。
エミが先制攻撃で魔法を発動しようとしたが、途中で彼女はくしゃみをしてしまい、中断されたうえに敵に見つかってしまう。
彼女の顔は真っ赤だった。
うん、その気持ちはわかる。
俺だって同じ態度をとっていただろう。
俺はライリーと手分けして盗賊と戦い、彼等を戦闘不能にすることができた。
するとそこに唯一の精霊使いである盗賊が現れ、戦闘になるが、俺たちの攻撃は通用しなかった。
苦戦する中、どうにかして倒す方法を考えているとエミが失神魔法を使い、残りの盗賊を倒す。
本当に無敵貫通技ってずるいよな!
肉体内部に直接ダメージを与えるとか防ぎようがないって!
ずるい!俺だって知られざる負の生命の精霊と契約したかった!
エミの言葉を借りるならチートだよチート!
まぁ、文句を言っても仕方がない。
先に進むとレイラの配下の魔物であるイアソンが待ち受けていた。
彼はレイラに絶望し、セプテム大陸の魔王に乗り換えたと告げる。
イアソンはレイラを罵倒し、それを我慢できなかった俺は飛び出して彼に殴りかかる。
俺の拳が熱く燃える!あいつを倒せと轟き叫ぶ!
必殺!デーヴィッドパーンチ!
怒りの気持ちを拳にのせて放ったデーヴィッドの攻撃は果たして当たるのか!
つづく!
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます!
ブックマーク登録してくださった方ありがとうございます。
誤字脱字や文章的に可笑しな点がありましたら、教えていただけると助かります。
明日は第八章の第一話を投稿します。
楽しみにしていただけたら幸いです。




