☆第三十一章のあらすじ☆
今日、この手記に書く内容は、セミラミスのと戦いを終え、オケアノス大陸での最後のできごとまでをこの手記に残す。
ゲーティアの攻撃を受けて、倒れたセミラミスを俺は抱きかかえる。
すると、彼女は俺に頼みごとをして灰になった。
俺は彼女の願いを聞き入れ、これ以上悲しみの連鎖を生み出さないことを心に誓う。
森を抜けて先に避難した仲間たちと合流すると、俺はレイラとレックスにゲーティアのことを尋ねた。
一人と一匹は驚いた様子を見せる。
話を聞くと、どうやらレイラたちもゲーティアから生まれた魔物であったことを告げる。
一度城に帰ることした俺は、御者席に乗った。
しかし、カレンとレイラがそれを止めさせようとする。
俺の代わりに彼女たちが運転するとのことだ。
別にそこまで疲れているわけではない俺は、自分が運転すると言い張り、席を譲ろうとはしない。
そんな中、エミが俺のところにやってくると、彼女が勃起不全の魔法を唱えて俺を脅してきた。
さすがに男としての機能を失うぐらいなら、席を譲ったほうがいい。
そう感じた俺は、急いで御者席から逃げ出した。
カレンたちに譲り、俺は馬車に入って席に座る。
けれど、エミがそれを許さなかった。
彼女は俺の手を引っ張ると、カーテンの奥にある荷台のほうに連れ込む。
いったいこれからナニをする気なのだろうと思ったのだが、彼女は俺に膝枕をすると言い出す。
俺は彼女の好意に甘えることにすると、彼女の膝に頭を乗せ、そのまま眠りに就いた。
城につくと、アナとフランが出迎えてくれた。
フランのほうは素直ではなかったが、二人とも心配をしてくれていたようだ。
風呂の準備ができているとのことなので、俺は先に風呂の中に入ることにした。
王族専用の浴室に入り、先に頭を洗っていると、タマモがやって来る。
なんと、約束を果たすために俺の背中を洗ってくれると言うのだ。
最初は恥かしそうにしていたが、心の準備が整うと、彼女は俺の背中を洗い始める。
タマモは、俺たちと旅を共にして変わりつつあると言った。
男に対しての考え方が変わったと言う。
彼女は可愛らしいクシャミをしたので、お風呂で温まって行くように言うと、俺はタマモと一緒に入浴をした。
風呂から出ると、今度は食事をする。
俺が食べた料理は、辛み成分を含むものが多かった。
どうやらフランが俺の好物を知り、楽しませようとしてくれたようだ。
さすがにデザートで、タバスコが一ビン出てきたときは驚かされた。
まぁ、普通に飲めたけどね。
肉料理が運ばれてきたが、俺の肉に使われているソースは、三種類のタバスコを混ぜたソースになっていた。
いったいどれぐらい辛いのだろうか?
興味がそそられていると、そこにレックスがやって来る。
彼は魔法を使い、俺の激辛肉料理を掻っ攫っていく。
俺の肉を呑み込んだレックスは、辛さのあまりに飛び跳ね、周囲に迷惑をかける。
肉料理を奪われた俺は、彼に対して怒りを抑えきれなかった。
やつを掴むと、俺はポットに入っている水を彼に飲ませて水攻めを行う。
苦しむ様子を見せるレックスを見て、少しだけ気分がスッキリした。
レックスの騒ぎが収まると、フランの両親がやって来て、彼女を叱る。
お仕置きと言う言葉に怯えるフランを見て、俺は彼女を助けたい気持ちになり、両親を説得した。
俺の言葉に納得してくれたようで、フランは注意されるに留まる。
食事が再開されるが肉がない俺は、ただ皆の食事を眺めるだけだった。
そんなとき、アリスが俺のところ来ると肉料理を分けてくれた。
それを見て、他の女性陣も肉を分けてくれる。
いつの間にか、俺の皿の上にはたくさんの肉が乗っていた。
食事が終わると、俺は部屋で寛ぐ。
気がつくと俺は眠っており、目が覚めると俺の隣にタマモがいた。
いや、正確にはタマモの身体を借りたドライアドだ。
彼女は約束を果たすために夜這いに来たと言う。
当然俺は断った。
ⅮTを卒業する絶好の機会だと言うことはわかっている。
けれど、タマモの意思を無視して行為にいたるわけにはいかない。
俺は別の話で彼女の気を逸らす。
どうしてドライアドは、タマモの身体を操ることができるのかなどだ。
最初は俺の質問に答えてくれていたのだが、とうとう彼女の我慢の限界が訪れ、ドライアドは魔法でツタを用意し、女王様プレイを始めると言う。
そんなとき、ついにタマモの意識が覚醒してしまった。
彼女は最初、どうしてこんなところにいるのか理解していなかったが、場の雰囲気を見て特殊プレイをしようとしていることに気づき、混乱したタマモは一度ツタで俺の身体を叩くと部屋から出て行く。
去り際に、ドライアドが絆が深まるといいねと言うが、そんなので深まればただの変態だ。
翌日、俺はアナのお願いで買い物から帰ってこないフランを探していた。
路地裏で騒いでいる声が聞こえ、俺はまさかなと思いつつも、路地裏を見る。
そこには、ファンゴたちに絡まれていたフランの姿があった。
俺は事情を聞き、フランがケガをさせたことを知ると、靴の中に隠していた臭い紙幣を渡すことで、この問題を無理やり解決させる。
彼女の買い物につき合い、俺たちは城に帰る。
帰っている最中に、フランがアナのどんなところが好きでつき合ったのかを問われるが、俺には答えることができなかった。
城の前でアナが俺たちの帰りを待っており、フランが俺たちの関係を認めるためにキスをしろと言ってくる。
ここでキスをすれば、これ以上面倒ごとは起きない。
そう判断した俺たちはキスをすることにしたのだが、途中でひよってしまった俺は、キスをすることを止め、真実をフランに伝えることにする。
俺の部屋に入り、ケモ耳カチューシャとエクステを外す。
そして真実を打ち明けると、フランはどうして隠していたのかをアナに詰め寄る。
彼女からすれば、隠し事をされてたことに対してショックを受けたようだ。
部屋から逃げるようにして飛び出した。
俺たちは追いかけるが、彼女を見つけることができなかった。
しばらく探していると、アナがフランのいる場所にこころ辺りがあることを思い出し、俺の部屋に戻る。
そして天井を開けると、アナは屋根裏に入って行った。
しばらくすると、彼女はフランを連れて戻ってくる。
どうやら上手く仲直りができたようだ。
俺はその光景を見て良かったと思う。
「あれ? ここで話しが終わっている? どういうことだ? まぁ、これだけ長々と書かれていたんだ。途中で飽きたのかもしれないなぁ」
そんなことを思いつつも、男は古びた手記を本棚に戻す。
数ページ後に『俺は過去に行くので、ここから先は空白だ』という言葉がかかれていることに気づくこともなく。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
ブックマーク登録してくださったかたありがとうございます。
数日振りですね。本当にありがたりです。
ここでお知らせなのですが、次で最終章になります。
話数で言えば残り五話ぐらいだったと思います。
一応、木曜日には完結させる予定です。
本当にここまでお付き合いいただき、感謝の言葉しかありません。
物語の続きは明日投稿する予定です。




