第十九話・考え方
そうして、今の本間君。
「考え方を柔軟にする事。本間君が一番苦手な事よ」
そう言うと、本間君はそうかな? と小首を傾げた。
「僕、結構皆の意見に合わせたりするの得意だと思うけど」
「それは素直さという意味での柔軟さであって、考え方としては違うわ。一つの物事を違う角度から考える、という事が本間君は苦手なのよ」
どういうことだろうかと、やっぱり本間君は首を傾げた。
「四葉のクローバーの説話を知っている?」
訪ねると、本間君は何だろう、という表情を作った。
「三つ葉のクローバーを踏んではいけない。という話よ」
「ああ、知ってる知ってる! 四葉のクローバーを探す為に三つ葉のクローバーを踏んではいけない。幸せはそんな風に探すものではない、ってやつだ。良い話だよね」
うんうん、と、それだけで幸せそうな表情を作る事が出来る本間君。クローバーなんて目じゃないわね、という話は脇において、本筋を進める。
「でも、四葉のクローバーが出来る為には、若葉の頃に傷つくという過程が要るのよ。その時に付いた傷を治す為に、四葉になるんですって」
へぇ、と、本間君は頷く。まぁ、本間君ならそう言う反応をするだろう。素直に感心するし、素直に落ち込んだりもする。
「でも、という事はつまり四葉のクローバーを見付ける為に一番簡単な方法は、まだ若葉のクローバーを見付けて、踏みつけてから暫く待つ。というやり方という事になるわよね」
「あっ……」
今日も素直に落ち込むのかしらと思っていた本間君が予想通り辛そうな表情を作った。自分が好きな言葉を、現実に打ち砕かれてしまった。というような。
「ってことは、四葉のクローバーを見付ける為に三つ葉のクローバーを踏んではいけない、っていうのは嘘ってこと?」
「あの説話は人に対して生き方、取り分け幸せというもののありかたについて端的に示している言葉だから、事実と違ったからといって嘘と言うのはサンタなんかいないんだ、って言うようなものだけれど、この二つの話を聞いて色々と考えられる事はあるわよね」
考え方を柔軟に。私にしては珍しく話が本筋から逸れず真っ直ぐに進んでいる。
「傷つかなければ幸せなんて手に入れられないんだ。と考える人もいるかもしれないし、若い頃に苦労をしたからこそ、幸せは手に入るんだ、ってポジティブな捉え方をする人もいるかもしれないし」
「因みに初瀬倉さんはどう思うの?」
「そうね、私が思うのは、この二つの話の中には悪意が必ずしも悪い結果をもたらすとは限らない。逆も又然り、という教訓が含まれている。という事かしらね」
幸せの象徴である四葉のクローバーの為に、それ以外の葉を踏む。そういう人が多ければ結果的に四葉のクローバーは増える。踏んではならないと丁寧に四葉のクローバーだけを摘む人しかいなければ四葉のクローバーは減る。もう少し先を考えてみると、四葉のクローバーを沢山手にしようと考えて若葉を踏みつける人が増え過ぎた結果、それに耐え切れなかった若葉が全滅してしまう事もあるかもしれない。
願った通りの結果を得る事が、どれだけ難しい事であるのか、自分が正しいと思っての行動が結果を伴わない事がありうるという事、それらをしっかり意識して生きていかなければならない。そんな事をこの二つの話は教えてくれているような気がする。
「いずれにせよ、こうやって色々な事を考える事が出来るのは一つの物事に対して複数の角度からの話を聞く事が出来たからよ。本間君は人の話は聞くけれど、自分の中で意見が割れた事なんて無いでしょう?」
「そんな事があり得るの?」
クスッと、小さく笑った。本当に、本間君は私とは異世界の住人だとしか思えない。
「考えてみると良いわ、考え方が柔らかくなればきっと、本間君の世界は広がるから」
私が本間君を知って、世界の色が変わったように。
いつも通り素直な本間君はうんうん、と何度か頷いて、考えてみるよと私に言った。
「それじゃあ、まずはこれに出場しましょう」
そんな素直な本間君に私は紙を手渡す。文化祭初日に行われるカラオケ大会のエントリー用紙。何で僕が、という表情をしている本間君に向けて話を続ける。
「出場者が足りないからよ」
「まだ何も言ってないよ」
「大丈夫よ、本間君歌とっても上手だから」
「だから、何も言ってないってば」
実際に、本間君は異様に歌が上手い。殆どの歌手の人よりも上手なんじゃないかと思う。けれど、歌のレパートリーは本当に狭かった。
「藤原さんに沢山歌わされていたでしょう? あの辺りの曲を四つくらい歌えば良いわ。それで優勝できるから」
本間君はやっぱりまだなにも言っていなかったけれど、それを無視して話を進める私。別に優勝したくないよ。と、ようやく本間君が自分の意見を言えた。
「時子が聴きたがった曲を練習して歌ってただけだから。人前で歌いたいと思えないよ」
「そんなの分かってるわよ。本間君の考え方を柔らかくする為にエントリーするのよ」
「さっき出場者が足りないって言ってたよ」
「それも本当。今言ったことも本当。久しぶりに本間君の歌を聴きたい。っていうのも本当よ」
因みにだけれど、藤原さんは笑ってしまうくらい歌が下手だった。けれどカラオケに行くのが大好きで、よく本間君を連れてカラオケボックスに行っていた。これを覚えておくように言われたとCDを鞄に押し込んでいる姿は何度も見た。カラオケには私や花ちゃんや高ノ宮君とも時々一緒に行ったけれど、歌う曲は全て藤原さんが決めて、歌い方まで指示されていたのには笑ってしまった。それに、少し妬けた。
「歌う曲が決められないというのなら言って頂戴。四曲選んであげるから」
んん、と、うめく様な声を漏らした本間君の前にエントリー用紙を押し出し、ペンを置いた。どうしても嫌なら無理強いをするつもりは無かったけれど、一分ほど考えた後、本間君は自分の名前を書き、曲名は白紙のまま私に返した。
「時子に教えてもらった曲を歌うと泣いちゃうと思うから、それ以外にしてね」
微笑みながら言われ、私は頷く。それから四曲をすぐに選んで記入した。
「すぐCDラジカセに入れるのよ」
「古いよ。スマホもパソコンも持ってるよ」
私の冗談に、本間君が笑い、突っ込んでくれた。私も薄く微笑み、立ち上がる。用事が済んで、丁度時間にもなった。
「もう行くわ。また明日連絡するから、ちゃんと勉強して、試験は全部パスするのよ」
今年度の大学の単位について、本間君は授業点で評価される部分については落としてしまったけれど、授業に出ていようが出ていまいが試験の成績によって評価されるタイプの科目についてはまだ望みがあった。私は自分が受けている授業であれば全て内容を教え、それ以外のものについても高ノ宮君がその広い交友関係を駆使して対策を取っていた。花ちゃんは何の役にも立たなかったのでどこかで色仕掛け要因にでも使おうと思う。適材適所。
「ありがとう。試験が終わったら何かお礼するから」
「ありがとう。ペンギンでも見に行きましょうか」
私の冗談に、それはもう終わったじゃないかと本間君が笑う。この冗談が通じるのは世界で本間君だけ。優越感という程のものでもないけれど、心地よさは多分に感じた。
「初瀬倉さんは、今日これから何か用があるの?」
「そうね、もし本間君がご馳走してくれるのなら、予定を変更して食材を買った後アパートに戻るけれど」
「ご馳走してもらえるとしても自分で作ろうとするところが初瀬倉さんらしいよね」
藤原先輩がいなくなった後としては一番人間味のある顔で笑った本間君。良いじゃない。その調子よ。とは言わずにアルバイトがあるのと伝えた。
「花のところ?」
「そうよ。本間君ほどではないけれどこれからは私もアルバイトでお金を稼ぐのよ。何しろ生活がかかっているから、大変よ」
ちっとも大変とは思っていないけれど、私は胸を張ってそう言った。私と両親の会合がおよそ考えうる限り最悪なものとして終了したことを知っている本間君はつかの間辛そうな表情を作ったけれど、すぐに気を取り直して頑張ってねと言ってくれた。きっと本間君も花ちゃんと同じで、まだまだこれからがあるんだから大丈夫と思ってくれているのだろう。
「そっちは道路工事でしょ? 頑張り過ぎちゃ駄目よ」
眠れない夜をやり過ごす為、体を動かすことを主としたアルバイトを複数掛け持ちしている本間君は、以前よりも痩せて精悍な顔つきとなり、そしてちょっと老けた。
「本間君、貴方の代わりなんて幾らでもいるのよ。私だって、花ちゃんだって、高ノ宮君だってそう」
厳しい口調で言いながら、コートのポケットに忍ばせておいたおにぎりをポイポイポイと放り投げた。一つ二つ三つ。突然の投擲にも動じなかった本間君はそれらを全てきっちり掴み、ありがとうと言ってすぐさま自分のポケットにしまった。以前はこういうことに一々驚いてくれていたのだけれど、最近では慣れてしまったみたい。こんな意味のない耐性をつけさせたのは誰だ。間違いなく私だ。
「誰かの代わりになんて、誰もなれない気がするけどね」
「そりゃあ人間関係で言えばそうよ。たとえ双子であったとしても、同じ人間は2人といないのだから。でも、仕事については違うでしょ? 道路工事のアルバイト一人の代わりすら見付けられない企業なんて怖くてしかたがないわ。幾らでも代わりがいるというのは、個人の能力の低さではなくてその集団が持つ人材が潤沢であることを表す言葉よ」
「確かに、それもまた柔軟な考え方だね」
「分かれば宜しい」
無理はしないよ。と、軽く呟くように私に伝えてから、本間君はその場を離れた。さて、私もアルバイトに向かおう。花ちゃんが働いているカフェの面接はパスしたし、客商売というものをはじめれば私も成長するところがあるでしょう。きっと。
「偉そうなことを考えていた割に、私も全然駄目なんだな、って反省することが多い一ヶ月でしたね」
一月最後の金曜日、私は公民館の一室でそう呟いていた。
「初瀬倉さんがそう言うたびに『そんなことないよ。よく出来てるよ』って周囲は言うんだろうね」
その言葉を受けて、隣の机に座っている木口先輩が笑いながら呟く。それに対して私は余計な謙遜などせずにはいと答えた。
「実際私よりも出来ない先輩がいますし、物覚えが良い方だってことはちゃんと自分で分かっているつもりなのですけれど」
「だろうね」
私も木口先輩も、視線を交差させず、手を動かし続けながら会話をしている。私達が行っているのは小テストの朱入れ。3日前に行われた数学と英語の小テストだ。
「けれど、自分の行動が思っていたよりも遅いなと痛感しました」
「行動の早さは、むしろ初瀬倉さんの長所なんじゃないかな?」
先に朱入れを終了させた木口先輩は立ち上がり、公民館の一室に並べられている机の形を変える。それまではロの字型で、中央に向かう形だったものをホワイトボードに向かう形に。私は、元々動かさないでも平気な位置の机に座っていたので、立ち上がらずに手を動かした。
「考えついてから行動に至るまでの早さということではそうかもしれませんけれど、先輩が今仰っている行動の早さというのは、考えてから行動して結果を出すまでの一連の行動についての早さであって、飲食店で求められる早さは一分一秒を求められるものです」
「ああ、早さっていうよりは速度だ。注文貰ってからコーヒー出すまでの動きが遅い。みたいな話かな?」
机を並べ終えて、赤青黒のペンが使えるかどうか確認している木口先輩に対し、そうですと頷いた。
「何だか頭でごちゃごちゃと考えてしまうんです。Aと言われたらすぐにB。みたいな、体が先に動くようになかなかなりません。そうこうしているうちに別のお客様が来てしまって、勝手に一人でこんがらがっているうちに周りの人が助けてくれる。というようなことがなかなかなくなりません」
「それを友だちに言ったら、初瀬倉さんは頭が良すぎるから、色々考えちゃうんだろうね。とか言われるだろうね」
「……言われそうですね」
クスクスと笑いながらそんなことを言ってくる木口先輩の言葉に、確かに花ちゃんが言いそうなことだと納得してしまった。少し悔しい。
「それで、私にそんなことを聞いて何が目的ですか? 先輩」
私の人生初のアルバイトは、両方共コネ入社みたいなものだった。一つは花ちゃん、一つは木口先輩。花ちゃんのカフェについては一応面接もしたし履歴書も提出したけれど、面接を初めて5分後にはいつからシフトに入れるかの話しをされていたし、こちらに至ってはむしろお願いされてアルバイトをしている立場だったので、即座に仕事開始だった。
「いや、僕も誰かを雇って仕事をするのは初めての経験だから、1月の終わりに聞いておこうかなと思いまして。こちらのアルバイトでは何か不満や、反省すべき点などありますか?」
「思っていたよりも簡単かつシステマチックで、こんなに簡単でいいのかと拍子抜けしています」
「随分な言われようだね」
「褒め言葉ですよ」
言って、私は3日前に行われた小テストの結果を木口先輩に見せた。軒並み点数は低い。
「普通だったらこういう時に次の授業はどう進めようかと悩むのが塾講師の仕事の一部だと思っていたのですけれど」
「次の単元に進めて下さい」
迷いなくそう指示されて、私ははいと頷いた。前回授業の最後に行った小テストの結果如何によって、次の授業内容が変わってくるのが、木口先輩のやり方。理解しているようなら簡単な復習の後すぐに次に進めるし、理解度が低いようであれば時間を割いて復習をした後に進める。そして、殆ど理解出来ていないようであれば無視して次に進める。すべての教科について学校の進度よりも少し早い進度を取ることによってここでの授業内容を学校の授業の予習とする為に、理解よりも授業進度を優先させる。私達が教えて多少なりとも理解したところであれば授業をすることで理解は深まるだろう。分かっていない単元がどこであるのかが分かっていれば、授業での取り組み方も変わってくる。宿題は今日ここでやったところと、明日学校でやるところを半分ずつ。覚えるべき範囲は授業、宿題、学校で一気に同じ所を繰り返して覚えさせる。テキストも単元ごとに用意されており、それらの単元についても、同じ単元においての難易度別に問題が用意されている。私は、理解出来ている子はこの問題、出来ていない子はこの問題、と振り分けていけばいいだけだ。授業内で解いた問題は全てコピーして木口先輩の手元に提出するので、それを見てそれぞれの生徒のカルテを木口先輩が作成している。
「私が悩むよりも前に木口先輩が全て決めてしまいますからね。私は言われた通りにしていればいいだけ。とっても楽ですよ」
「やりがいがないと感じる?」
「どうでしょう? 合理的なやり方だなと納得していますから、これで試験の結果が悪かったら感じるかもしれませんけれど、二月の期末試験結果が出るまでは何とも言えませんね。もしかしたら私は余りアルバイトにやりがいを求める方ではないのかもしれません」
アルバイト中の楽しさがやりがいなのだとしたら、私はカフェのほうでそのやりがいを充分に感じている。
「そっか、じゃあ後はなるべく早く3人目4人目を探さないとってことだけだね」
「別に、週に2日しか来ていないのにもっと休ませてとは思いませんよ。風邪はつい最近ひきましたから、もう暫くはひくこともないと思いますし」
「いやいや、雇い主側としてはね、代わりを用意することも出来ないようではブラックバイトになってしまいますから」
「代わりの用意、ですか?」
誰かの代わりになんて、誰もなれない気がする。と言った本間君を思い出す。あの時はすぐに言い返したけれど、良い事を言うなとときめいたのも事実だった。
「そうだよ。『代わりのいない、貴方に』みたいな謳い文句があるけど、あの言葉は『貴方』の特別さを表しているのではなくて『組織』の脆弱さを表しているのだと俺は思ってる。プロの一流選手ですらすぐに交代選手が出てくるのに、こんなに掃いて捨てるほど人がいる世界で、単なる事務や技術職ですら代わりを用意出来ないだなんて怠慢だ」
「………………………」
「ど、どうかした?」
「いえ、素直に感心していました」
私と同じことを、私と逆の場所から考えている人がいた。私が考えていたことでもあっただけに、その言葉はストンと自分の胃の腑に落ち、素早く消化された。木口先輩の言葉の方が説得力があるように感じられるのは、きっと彼が若くして経営者としての立場で物事を考えたからだろう。
「今更ですけれど、やっぱり木口先輩は賢い人ですね」
綿貫さん以来だろうか、自分よりも上手で、教えを請うべきだと思える相手は。そして綿貫さんよりも私にタイプが近い。決して悪口で言うわけではなく、むしろ褒め言葉で言うのだけれど一言で言って腹黒い。周囲から自分がどう見られているかを常にチェックしているし、一人ひとりに対して自分にとって利益になる人物であるかどうか考えて距離を保っている節がある。何故分かるのかといえば、私がそうだからだ。恐らく木口先輩もそれをよく分かっていて、分かっているから私をここに誘った。お互い、ちょっとした猫を被っていることを理解しつつ、適当な距離を保つことが出来ている。
「どうもありがとう」
私の言葉に、木口先輩がそう返したところで生徒が教室に入って来た。中学二年生の男の子で、小柄で猿顔の、反抗期も思春期も纏めて吹き飛ばして生きているような子だ。裏表が何もなく、勉強嫌いなのでこうして毎回早めに来て前回の宿題を解く。時間通りに毎回終わらせる上に、意外と成績が良かったりもするので注意がし辛い男の子。
彼が教室に入って来たことで、私達の会話は自然と途切れた。木口先輩は彼に『とっとと宿題をしろ』と言い、男の子はヘラヘラと笑いながら木口先輩の指示に従う。こうなった時の木口先輩は部活動の先輩や気のいい近所のお兄さんといった感じだ。男の子たちにはすぐに怒る、『うるせー』とか『馬鹿野郎』といった言葉も頻繁に使う。逆に少しでも成績が上がったり難しい問題を正解すれば『やるなあ!』とか『凄いじゃないか』などと言って大げさに喜ぶ。彼なりの、生徒たちの前の自分をロールプレイングしているのだろう。
「陽子ちゃんこんにちはー」
そうこうしているうちに女の子集団五人がやって来た。木口塾の生徒は女の子が全員高校一年生で男の子が全員中学二年生。どうしてこういうことになるのかというと、女の子達は木口先輩の妹さんの後輩。男の子達は弟さんの同級生だからだ。妹さんは既に大学生で、弟さんはサッカーのクラブチームに入っているため殆ど来られないが、その伝手で男女五人ずつの生徒がいる。男の子は大概バラバラで毎回時間も適当にやって来るけれど、女の子達は殆どの場合全員一緒に同じ時間にやってくる。女ってそうだね。などと、女の身である私が単独行動の出来ない女について思いを馳せる。まあ余談です。
こうやって、生徒達が到着すると私と木口先輩は宿題を受け取り、女子は開始ギリギリまで会話をする。私も宿題を確認しながら時折話をしたり、なにか意見を求められて答えたりする。授業は最初私が中学生受け持ちだったけれど、高校生の方の授業も出来るようになったほうが良いとのことで入れ替えたりする。今では単元の切りがいいところで交代してやっている。授業後私は少しだけ残って木口先輩に本日の授業について報告、生徒それぞれについて、木口先輩が作成したフォーマットに沿いカルテを書いて帰宅。木口先輩はそれから一人で作業をして、最後に机を直して部屋の鍵を返し帰宅するそうなので一緒に帰ったことはない。私の塾講師生活はそんな感じだ。




