トラベルアンドコンタクト
『どうか蘇ってくれ!』男は一心不乱に願い、そして、蘇らせようとしていた。
ロンドンを二日前に出てベルギーのブリュッセルにキャンピングカーに乗り旅をして化け物退治を生業としている三人がいた。『せっかくだから観光でもするか。』黒髪で黒縁メガネをかけた長身の男、神宮寺 響介がさりげなく言った。『『行きましょ行きましょ!』』ハモりながら賛成する二人、一人は髪を茶髪に染めて少し髪を伸ばした長身の男、東 真介、もう一人は黒髪のボーイッシュな髪をした細身の女の子、雨宮 優子である。さりげない言葉を原動力に観光地に向かってキャンピングカーが走った。服やチョコレートを買ったり(主に優子。)食事や酒を飲んだり(主に真介。)(あれ?言い出しっぺの俺はただの運転手?)最後に響介が行きたがっていた世界遺産であるグラン=プラス大広場と言う場所である。『やっと俺の番か、ほぼ夜だぞ。』二人の行きたい場所に行ってたら外はほぼ夜になっていた。『ひようすけ 俺、寝てていい?』酒を飲んで響介の名前すらちゃんと発音出来ないぐらいベロンベロンに酔っ払ってしまった真介。『寝てろ寝てろ、お前居ても邪魔だから。』『それじゃあおやすみ。』『いいんですか?連れて行かなくて。』『酔っ払いが居ても邪魔だろ?』確かに邪魔である。
場所はベルギーの世界遺産、グラン=プラスの近く。『おーい、行くぞー。』響介はキャンピングカーの外で優子を待っていた、どうやら昼間買った新しい服を選ぶのに時間がかかってるようだ。『今いきまーす。』ワンピースを着た優子がキャンピングカーから出てきた。『さぁ行くか。』『はいっ!』二人はまるでカップルの様にグラン=プラスに向かった。その頃キャンピングカーの中では、『ん〜もう食べられない ん〜。』古典的な夢を見て真介は寝ていた。『うわぁ綺麗!』優子は目の前に広がる花の芸術に感動した。そこは優子が見たどんな広場より綺麗だからである、しかも夜だからライトアップされており昼間より(昼間見てないけど。)さらに綺麗になっていた。『響介さんが行きたいって理由分かりました。『だろ?だから観光したいって言ったんだよ、本当は昼間の内に見て夜は酒飲んで寝よっかな〜って思ったのによっておいっ!。』『わーい!』優子は響介の説明も聞かず好き勝手な所に行った。『保護者か俺は。』響介は優子のいる方向に向かった。その時、
「ドンッ」『きゃっ』 響介は女性にぶつかり、相手の女性は倒れ込んでしまった。『すいません、大丈夫ですか?』響介は倒れ込んだ女性に手を差し出した。『大丈夫です。』そう言うと立ち上がり去っていった。『今の人、綺麗だったなぁ。』『響介さぁーん、こっちですよー。』『今行くよ。』そう言うと優子の元に走った。
その頃キャンピングカーの中では、『ん〜俺が悪かったから許して!〜。』夢の中で何かに謝っていた。