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五つ島。
あるところにある五つの島。
それぞれまわりの島を自分のものにしようと、争いが絶えませんでした。決して小さい島ではありません。それぞれ十分に暮らしていける広さです。しかし、それぞれ自国のためや、力の誇示など、争いは止まりませんでした。
そんな中、一つの島は違っていました。
その島は攻め入ることはしません。そして他の島に攻め入られても負けることはありませんでした。その島の人々はとても強く、いつも鍛練に励んでいます。それには理由がありました。
その島には一人の魔法使いがいました。
その魔法使いは、大きな城に住んでいて、挑んだものは誰ひとり戻ってはきませんでした。そして無謀にも、一人の少年が城に乗り込んで行きました。
少年は、大剣を振り上げて突っ込みました。しかし魔法使いが指を一降りすると突風が吹き、少年は壁にたたき付けられてしまいました。そしてそのまま気を失ってしまいました。
目が覚めると、少年は目を疑いました。