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表舞台へ

―現在―


ここは多くの若者が集う渋谷のセンター街


「まったく技術の進歩は凄いもんだな」

「そうだね~」


そこに黒いローブを被った男が二人いた。


「ねえ~~セルぅ~~なんか食べよ~~腹減った~~」

「うるさい」


セルとサードである。

彼らは2000年前の戦いの後、世界各国を旅していた。

もちろん、その間は戦いをしなかったため他の魔術師に見つからずに過ごした。

そして今、魔術協会では彼らは死亡したということになっている。


「まったく最近の町は複雑で困る。慧洋学園ってどこだよ。

 第一、なんでこんな事しなきゃいけないんだよ」

「しかたないよ~~~だって~~~師匠に見つかっちゃったんだも~~~ん」


彼らはつい2,3日前までハワイでバカンスを楽しんでいたのだが、その時に偶然仕事で来ていた師匠に見つかってしまい、慧洋学園にいる日本魔法協会統帥の娘の警護を強制的に任されてしまったのだ。


「まあ、いつかは計画のために行こうとは思っていたからいいけど。

 はあ。もう見つかんないから今日は久々の日本を楽しむか。

 どうせ、学校は明日からだし」

「やったーーーーーーーーーーーーーーーー」


こうして、彼らの一日は終わった。








―次の日―


慧洋学園 高等部内  


「にしても、ひろいな」

「そうだね~~~~~」


私立慧洋学園。国内随一の広さを誇る敷地があり、ショッピングモールやレストラン街を敷地内に持つ学園都市である。しかし、それは表の顔でしかない。実は、この学園には魔法学校があり、若い魔術師が日々修行しているのである。もちろん、その存在は世間どころか一般生にも知られていないし、魔法学校の生徒もしっかり一般高等部に通っている。


「さてと、理事室はどこだ?」

「また迷ったの~~~~セルぅ~~~~?」

「うるさい」


そのとき


「あの~どうかしましたか?」


後ろから声をかけられた。


「んっ?お前、この学校の生徒か?」

「はい」

「そうか。助かったぜ。実は理事長室に行く途中で迷ってしまって」

「そうなんですか。私が案内しますよ」

「すまない」

「いえいえ。まあ、この学校は広いですからね」

「そうだな」

「あ、着きましたよ」

「こんな近くにあったのか。まあ、ありがとう」

「どういたしまして。では、私はこれで」

「ああ」


ここで案内してくれた子とは別れて理事長室のドアを叩いた。


「失礼します」

「しつれいしま~~~す」

「ようやく来たか」


中には写真で見た理事長(写真より老けていた)と若い女が一人いた。


「少し遅かったではないか」

「すいません。道に迷ってしまって」

「まあいい。で、君がセルフレッド・アルベルト君で隣がサード・アルベルト君だね」

「はい、そうです」

「まちがえありませ~~~ん」

(やっぱりサードの名前を考えておけばよかった)


「そうか。私はこの学園の理事長のさかき まいだ。そして、隣にいるのが君達の担任になる

 神埼かんざき 志穂しほ君だ」

「よろしくお願いします」

「よろしく~~~~」

「こちらこそよろしくお願いします、セルフレッド君、サード君」

「さて、そろそろHRが始まる時間だ。神崎君、彼らを教室へ」

「はい、理事長。では、二人とも私についてきてください」

「はい」

「は~~~~~い」







1-Aの教室内 


「ねえ、マユ。今日、転校生が来るんだって」

「それ、ほんと?」

「ほんとほんと。さっき、アユがそれらしい人を理事長室まで案内したんだって。なんでも、外国の人ら しいよ」

「へえ。そうなんだ」

「んっ。マユ、反応が薄い」

「え、そう?」

「うん。もっと驚かないと。だって外国人だよ。しかも、二人」

「なんか情報が増えた。それよりも、そろそろHRが始まるよ」

「やっべ。じゃあ教室に戻るは。じゃあ、後で」

「うん。またあとで」


そして、HRの始まりを知らせるチャイムがなった。


「なんか、先生来るの遅くない?」

「転校生の相手でもしてるんじゃない?」

「ということは、転校生の話はほんとだね」


そのとき、教室のドアが開き、神崎先生が入ってきた。


「みなさん、静かにしてください」


そう言うとクラス中が静かになった。


「実は、今日は皆さんに良いお知らせがあります。

 なんと、転校生が二人もこのクラスに来ます。では、入って来てください」


―アル side―


(はあ、面倒だ)

「では、私が呼んだら入ってきてください」


そう言って、神崎先生は教室に入って行った。


「サード。自己紹介の仕方は覚えているな?」

「は~~~い」

「よし。変なことはするな」

「は~~~い」


そのとき、中から神埼先生が呼んだ。


「入るぞ」

「うん!」


中に入ると、とてもうるさかった。


「では、自己紹介を」

「はい。私はアルフレッド・アルバルトです。出身はイタリアで、趣味は機械弄りです。これからよろし くお願いします」

「次はサード君、お願いします」

「は~~~~い。僕はサード・アルバルトで~~~~す。出身や趣味はアルぅと一緒で~~~す。

 これからよろしく~~~」

「では、アルフレッド君とサード君には宮崎さんの隣の席を使ってもらいましょう」

「はい」

「は~~~い」

「では、これで今日のHRは終わり」

「起立。礼」

『ありがとうこざいました』



こうして、アルとサードの学園生活は始まった。 

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