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始まり

~2000年前~


ここはロシアのとある平原。

普段は人一人いないはずの平原。

しかし、今は見渡す限りの人、人、人、人。


「隊長、右翼が壊滅しました!!!!」

「中央の第二隊を向かわせろ!」

「はっ!」


その中には生きている者もいれば死んでいる者もいる。


「はああああああああ!」

「うわああああああああ!」


そして、あちらこちらで血がまっていた。

なぜなら、今ここでは戦争が行われているからだ。


だが、これは普通の戦争ではない。

なぜなら・・・・


「大地の章36番 断地斬!!!」

「うわああああああ!!!」


魔術というこの世界の理から外れたものを使っているからだ。

そして、今ここでは「連合協会軍」と「反連合協会軍」が戦っている。


一方、戦場にほど近い丘では


「おお、やってるねえ~~~」

「そうだな」


二人の男がその様子を眺めていた。


「で、僕達はいつ戦えるの~~?」

「まあ待て。そのうちどちらかが潰れる。そしたら、俺達がもう一方を潰すってさくせんだろ?」

「そうだけどさ~~。暇なんだよねえ~~~」

「はあ。お前はいつもそうだな、サード。少しは戦いを見る事も覚えろ」

「は~~い」


それから、およそ二時間ほど経ったころ

いっこうに変化しない戦況に「反連合協会軍」が痺れを切らして総攻撃を行った。


「これで連合協会側の勝利が確定だな」

「なんでだ???」

「良く連合協会の陣を見ろ。あれは陣自体を一つの魔法陣として利用しようとしている。

そして、あの魔法陣はおそらく大規模な爆発を起こすためのものだ」

「ああ、なるほど!。つまり、反連合協会軍が陣に入ったら魔法陣を発動させて、一気に燃やすってことだな。だから、連合協会軍が逃げて行く訳だ!」

「その通り」


そして、その男が言ったとおりの結果になった。

これにより、反連合協会軍は壊滅した。


「よし。じゃあ俺達も仕事をはじめるとするか」

「やったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」


そう言うと、男達は自分たちの武器を持って丘を駆け降りた。


-連合協会軍本陣-


「ばかな奴らだ。あんな簡単に罠にかかるなんてなあ。

まったく滑稽だぜ。くかかかかかかかっ」


連合協会軍総司令マクファール・ロバートは一人で笑っていた。

そこへ、従者の一人が息をきらせながら駆け込んできた


「総司令!敵が攻めてきました」

「なに!!敵は壊滅させたはずだ!!」

「はい!それが反連合協会の奴らではないようです」

「それで敵は何人だ!」

「それが・・・・・二人です」

「二人だと?それなら近くの奴らにやらせればいいではないか?」

「それがとてつもない強さで第1,2,3番隊が全滅しました」

「なに!そんなばかな!!あれはこの軍でも上位の部隊だぞ!!」

「しかし、実際にやられてますし・・・・・」

「仕方ない。全軍を動かせ!!なんとしてでも殺せ!!」


そして、件の男達はというと・・・


「おらおらおらーーーーーーーーーー邪魔だーーーーーーーーーーーーー」

「もう少し静かにやれよ」


連合協会軍総本陣で大暴れしていた。

彼らが通ると血が飛び、首が飛び、人が飛んでいた。


「はあ。さっさと終わらすとするか」

「ええーーー。どうせだからもっと楽しもうよ、セルぅ~~~」

「うるさい。闇の章98節 ルイン・バレット」


この一撃で連合協会軍は全兵力の3分の1を失った。

そして・・・


「これでこの陣の魔法陣は破壊っと」


切り札にしていた大規模魔法陣を失ってしまった。

この事実に気づいた連合協会の兵達は我先にと逃げ出してしまった


「ねえ、セルぅ~こいつらどうする?」

「放っておけ。俺達の任務は総司令さえ殺せれば完了だ」

「はいはいっと。じゃあ総司令を探しましょうーーーーーーーー」


この様子を見ていた件の総司令マクファールは


「あいつらは本当に人間なのか・・・

まあ、仕方ない。私が本気を出して相手してやろう」


そういうとマクファールの足元に魔法陣が現れて割れた。

その瞬間、彼から大量の魔力が溢れ出た。


「久々に楽しめそうだ。くかかかかかかかっ」



「んっ?この魔力は。そうか、総司令官自ら出て来たか。おもしろい」

「ねえ。この魔力の奴も殺していいの?」

「いいよ。こいつこそが今回のターゲットだ。ほら来た」


そう言うと目の前に魔法陣が展開され、マクファールが現れた。


「貴様ら、よくも私の隊をめちゃくちゃにしてくれたな。この罪はしっかり償ってもらうぞ」

「断る」

「え~めんどくさ~い。だから、殺す!!!」


この言葉を合図にマクファールとサードは同時に構えを取り、動き出した。

先に攻撃したのは、サードだったが、その一撃はマクファールに止められてしまう。


「なかなかやるじゃないか、坊主?でも、それじゃあ俺には勝てない!!」

そう言うとマクファールは魔力を手と足にこめ、サードを押し返した。


「そうだね。だったら僕も本気をだしちゃお~~~っと」

負けじとサードも押し返した。


そして、両者は後ろに跳び下り、また斬り合った。

ほぼ互角の戦いは何十分も続いた。


「もう十分か、坊主?」

「う~~ん。そうだね」

「じゃあ、俺の言いたいことが分かるか?」

「うん!」


そう言うと二人は同時に足に全魔力を溜め、一気に互いの距離を縮めた。

そして、剣を振りぬいた。


少しの間の後、マクファールの体が倒れた。彼の体はサードの大剣によって斬られていた。

最後の打ち合いはサードに軍配が上がった。


「これで終わったな」

「そうだね~でも久々に楽しめた相手だったなあ~~~」

「そうか。それはよかったな」

「あれ~セルぅ~もしかしてあいつと戦えなかったから機嫌を損ねちゃったのかな~~」

「うるさい」


そう言って、セルは歩き出した。


「待ってよ~~~セルぅ~~~~~」


二人で連合協会軍を壊滅させたセルとサードは

『破滅の使者』という名で世界中の魔術師に知れ渡った。

しかし、これ以降この二人の男達は表舞台に出てこなかったため人々の記憶から忘れさられた。


そして2000年の時が過ぎ、物語は現在へ




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