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中途半端に出る杭

いやあ3話目



スタートラインなんか存在せず、無秩序に数台が駆け抜けてゆく、、、途中参加をする不届き物もっチラチラと現れ


エンジン音を聞くや否や数台の車が

世間の出る杭としてぴょこぴょこと顔を出してく


しかし俺が同乗したワンエイティはそん中でも優れた杭だ


背面から側面へ追い越し禁止レーンをチェンジしてゆく杭たちの頭が、ワンエイティのサイドミラーに映ることはあっても、依然ケツを見せる者はいない。そしてすぐさまミラーからは、微細な光しか認識できなくなる。


すごい、、旧車なのにビンビンしてますね

僕のチェリーも結構綺麗にしてるつもりなんすけど、、、ここまでじゃないですよ。


あぁ、、コンピューター制御式の現代の車とは違って、機械制御式なんで手足でしっかり一つ一つ丁寧に操る、それが旧車で87号線を速く走るコツだ。


あんたのチェリーはFF車だが、重心が後ろに偏っているミドルシップのような挙動をするんだよな、ブレーキの加減がコーナーリングの鋭さを決めるんだよ。


へぇ、、、ってなんか来てますよ!、、、あっぁあれはカウンタック!!、、、この速度!!!俺達じゃなく、その先の吊されたニンジンめがけて疾走してやがる!!


(ほほーう、、現れたか、、帝王!!!!、、、、、、、あっぁ!!!やっぱり速い!!)


さすがの優れたワンエイティドライバーも目玉が飛び出ちゃうようだ


「くわぁあああ!!ここまで踏み込んでるのに、、、クソ!どういうこっちゃこりゃあ!!」


メガネをクイッと上げながら叫ぶブ男



バキューンと吸い込まれる様に駆け抜けるカウンタック、、、、目で見る間もなくスキール音が何重にも重なり伝わり、次元の違いを耳から脳に直接焼き込まれる。


「おれの命をかけて仕上げたワンエイティを容易くぶち抜きやがって、、、、、、なぁ、、帝王、、、お前毎回なんちゅうもんを見せてくれるんだ、、、どこ向かってやがる、、、?」


「あの、、、僕のチェリーをもあいつに後ろからぶち抜かれたんすよ、メーター180で振り切ってました、、もう唖然として、、、、、、なんであんなに速いんすかね、、、?」


まぁそうだろう、えげつない性能してるからな、カウンタックという元のポテンシャルにガッツして、600馬力超えだそうだ、狂ったマシンだべ


あのカウンタックにどうやったら張り付けますかね、、、、、?


あはぁん、、昔おれもそうだった、、追い出したらきりがねえぞ、、、まぁったく、、、、、


どんだけ高速で走っても、世間には白い目で見られる、スピードを通して自分の存在意義を確かめたかったんだが、最終的にたどり着いた先はは、虚無だ。


相棒のワンエイティで暴走しまくり、俺はかつて87号線の帝王だったんだよ、、、、


えっぇそうだったんですか!!!

その話時状況教えてくださいよ!!


黙れ、、、俺のドライビングを身に沁みて感じろ!


これがお前への最大の教訓だパワーだ、、、、、、、パワーがもっと必要なんだよ!!


違法チューニング専門店があるんだよ、近所なんだが、車検も通るよ、、、なんせ田舎で緩いからな、まぁとにかくそこ行ってこい!


あっはい、まぁとにかく行ってみるか、、そんな店あるんだな


(ブ男の言う事信じキチガイお好み違法チューニング専門店に足を運ぶ)



って!あのシンナーくせえジジイの店かよ、、、、まだあったく、、、、だが腕は本物だからな


失礼しまーす、おれのチェリーチューニングしてくれませんか、、、おれ最速伝説残したいんで!


あっぁ、、あの若造か、俺があんたにチューニングするのは犯罪だと思ってるんだ、モンスター馬力故に乗り手死んじゃうからねえ、殺したくねえ


もう、、冗談言わないでくださいよ〜ねぇ??


とりあえず百万だ、、、キャッシュでもってこい!


っへ?百万!?なぜ、、、、、?


お前の車は一見綺麗だがエンジンはボロボロで、ほらリアを見てみなさい、フェンダーとトランクのチリ、辻褄があってないだろ!、こりゃ一回事故ってんなあ、、、、、


こんな状態でスピード出したら死ぬぞい!


この車実は自分でレストアしたんですよ、、、、ジャンクヤードから引っ張り出してきて、、、頑張って治したのですよ、、、、素人なんですけどね、、、ほらすごいだろ!!


あぁ、なら失敗だな、、、とにかくこの歪み直すわ、、、100万、、用意できないだろ、、、お前もこの車そっくりのポンコツなんだから


(そんなこともあり、金を用意するために必死に努めた、アホすぎる、何時間もの労働、バイトの掛け持ち、身を削って得た金で身滅ぼす車を手に入れるという愚行を平然とやってしまう。)


ゲホゲホゲホ、、、はぁ疲れた、、、チェリー復活祭や!、、、、1から100まで自分の手で仕上げたチェリーを今や他人に預けている。


ジジイの神の鉄槌を完全に信用していた


ほら、、100万だよ、、、じゃあ頼むよ!!


百万つったのはあんたに諦めて貰うためだったんだがな、、、そこまで本気ならしょうがない、、、あっ代車貸してやるよ、、、ガソリン満タンで返してくれよな! (鍵チャキーン)


あっどうも、ってGTR35!!.......初めて乗るな、、、あぁなんだかすごいな、、、具体的に言うのは難しいが、、、だいぶ馴染む、、、、


あっ!そうか!R35はコンピューター制御だから、だいぶ大きな操作しても制御されちまうんだな、、、、あぁ、、、、35すげえな、、、、愛しちゃうよ


腱鞘炎なっちまうぐらいハンドルぐりぐり、バンバンバンバンっとジジイの代車を吹かしてゆく、、、、、天井に設置されたドライブレコーダーを見つけるまでは。


所詮自分も不届き者なんだな、という自覚を持ちつつも、それを正すことはできない、故にスピードジャンキーとなってしまうのだろう


はぁ、、、もういいや疲れた。楽しすぎて15時間運転しちまった、、おっちゃん、、俺のチェリーどうなった?


うん、、、ひとまず直したからね、、、走らしてご覧、、、、おれも隣乗せろよ


あっぁ!ダメだ!くそ!だめだ!、、、コンピューター制御の車長時間乗っちまったからか機械制御に慣れねえのか!?、、、、全く違う挙動、、、そりゃそうだけど、、、アクセルを緩めば失速、なおかつ力んでも吹きすぎてしまう、、、、なんじゃこりゃあ


そうさ、、、全く別物なんだ


なぁ、これが旧車、、、繊細に走らせてようやく真価を発揮する、、、、旧車にとって繊細な操作がどれほど重要か以前よりも分かっただろう、、、もっと優しく接しなさい


今や乗り始めて3ヶ月、チェリーとそれに酔い痺れていた自分は中途半端に出た杭なんだと気づいた)

そんな始まり方しましたけども、小峠くんは相変わらずチェリーをこき使ってますねえ。


いやあ、ジジイの代車をバンバンバンバン吹かしやがって


4話目も近いうちに出します!

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