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女友達がこんなに可愛い(仮)  作者: シュガー後輩
第二章 不良娘(偽)がこんなに可愛い
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彼はやっぱり面倒な事態に陥る

 バスんと姉ちゃんはオレのベッドに座る。


 「ごめんね、華恋ちゃん。待たせちゃって」


 「大丈夫だ。宗介の部屋はいろんなものがあって楽しいからな」


 「華恋ちゃんは宗介みたいになっちゃだめよ」


 「そうなのか?宗介は優しくて面白いから私は好きだぞ」


 「純真だと邪気を無効化するのかしら」


 「ぐぅ、オレの封印されし右手から邪気がもれる……!聖なる布はどこだ!」


 「ね。どう思う?」


 「よくわからないけど、宗介は面白いな!」


 姉ちゃんは華恋の頭をなでなでする。


 全く言葉には気をつけろ。邪という言葉にこの右手は反応してしまうんだから。姉ちゃんに邪魔って言われるたびにこっちは右手をおさえているんだから。凄いよな邪魔って。あんなに普通に使うのに悪魔の名前なんだぜ。カッコいい。


 「で、オレが妹ってどういうことだよ?」


 「その友達とはよく話をするんだけど、話題の中には姉妹あるあるとかもあるのよ。まあ、あんたに対する遠回しな愚痴ね」


 「うん、まあ続けて」


 「話をしている中で私も違和感はあったのよ?話がたまに嚙み合わないことがあるから。そして気づいたのよ。あれ私、弟だって言ったっけと」


 「まだ大丈夫。引き返せるぞ」


 「でも、私の写真フォルダの中のあんたは全部女装だし、昔から着飾ってきたこととかも話してたし、洗濯とかも全部やってくれることも話してたし、もう説明するの面倒くさいわねってなっちゃたのよ」


 「おっと、そろそろ危ない」


 「それで今日、あっちにも妹がいるから、姉妹同士で遊びに行こうってことになったわ」


 「はいアウト」


 結局、めんどうな事態になっているではないか。めんどくさいことは最初にやった方がいいって小さいころから学んできたでしょうが。何回繰り返すんだあの夏休みの悲劇を。全く自由研究を最後の最後まで残しよって。


 「オレは別に女装して遊びに行くことは構わないけど、あっちが困るんじゃないの?」


 特にオレの相手をするだろうあっちの妹さん。裏声にも限界があるから、一日中遊ぶとなると流石にばれる可能性が高い。そしてバレたときどういう反応をみせるか。泣かれたらどうする。オレも泣くぞ。


 「そこで華恋ちゃんよ」


 「わたしか!?」


 漫画から顔をぱっと上げて、驚いた声を出す。でもその反応速度からしてこちらの話は聞いていたようだ。


 「なるほど、つまり華恋をオレの代役にすると」


 「わたしが宗介の真似をするのか!無理無理無理!」


 「別に真似はしなくていいんだよ。華恋のありのままでいい」


 「そ、そうか。宗介はありのままのわたしがいいんだな」


 言い方に少しばかり語弊があるぞ。


 「違うわ。代役を立てても宗介の写真を見せたことがあるからすぐにバレる。華恋ちゃんの役目は宗介の傍にいてサポートをする役目よ」


 「おお!」


 「おお?」


 「バレそうになったら気を引いたりして誤魔化すの」


 「なるほど!」


 「なるほど?それでオレを妹として連れていきたい本当の理由は?」


 「最近あんたを着飾ってなかったからやりたい」


 そんなことだろうと思った。姉の趣味がここで発動したようだ。


 「なあ、そういえばさっきから疑問だったんだが、宗介は女装するのか?」


 今更そこに突っ込むのね。というかそれも半信半疑な状態であんなに会話にノリノリで参加していたのか。


 「そうだよ」


 「そうか、宗介は女装もできるのか。なんでもできてすごいな宗介は!おーるらうんだーだな!」


 そうだな。きっと世に言うおーるらうんだーの方々も女装はきっとできないぞ。つまりオレはおーるらうんだーの中のおーるらうんだー。


 「まあ、私の実力かしらね。初めて化粧して女物の服を着せたときには、自分の才能に恐怖を覚えたわ」


 「ああ、オレもあの時は子供ながらに恐怖を覚えたわ。化粧道具片手に迫ってくる姉ちゃんに」


 まあ、これがどこの姉弟でもやっている普通だからと言われて従ったが。ふっ、昔は姉ちゃんを信じるという気持ちを持っていたんだな。可愛いもんだ。


 「なあ、その宗介の女姿が見たいんだが、ダメか?」


 「別に構わんぞ。どうせ遅かれ早かれ見ることになるんだし。姉ちゃん」


 「わかったわ。化粧道具持ってくる」


 「え?いや写真を」


 「服なら心配しないで、新しい服を買ってきて、私の部屋においてあるから」


 まさか今日其れ買ってきて遅れたのか!?


 「さ、華恋ちゃんも私の部屋に行きましょう。ついでにどんな服を着せたいか選ばしてあげる」


 「おお!なあなあ空!宗介の女姿って可愛い系か綺麗系か?」


 「綺麗系よ」


 「おお!おお!」


 なんでそんなに興奮しているんですかね。


 化粧と着替えが終わりました。


 「おお……!」


 華恋が選んだのは黒色のタイトなパンツ、白色のシンプルなシャツ、それに妙な丈の黒色の上着だ。これはどういう長さなんだろうか。ロングではないが上半身ではとどまらず下半身にかかっている。あと何でズボンのことをパンツて言うんだろうか。あとたまにズボンとパンツを使い分けてる人は何を基準にしているんだろう。あとあと……。疑問は尽きず全くファッションというのは奥が深い。


 「わたしより美人だぞ」


 「鏡見ろ。そんなことないぞ」


 「とう」


 華恋は掛け声とともにオレの腕を抱えるように掴む。


 「なに?」


 「つい飛びつきたくなって。お姉ちゃんが男の子には軽々しく触れてはいけませんって言ってたけど、女姿だから関係ないよな」


 「うん、多分違うぞー」


 「はい、チーズ」


 「ちょま、姉ちゃん!」


 こうして姉ちゃんの写真フォルダにひきつった顔のオレと笑顔でピースする華恋の写真が加わった。


 「空、その写真後で私にも送ってくれ!」


 「りょうかーい」


 本当の本当に華恋のスマホのセキュリティーとプライバシーは万全なんだろうな!家族共有とか間違えてするなよ!


 「また私の妹フォルダが潤ったわ」


 「そこに実妹は一人もいないけどな」


 日曜日、神楽坂さんに見つかったらどうしよう。それこそ全力で華恋にサポートしてもらってオレがオレであることを隠さなければ。



 ***


 日曜日。


 オレたちは駅前で姉ちゃんの友達姉妹と合流した。そして姉ちゃんの友達の妹さんとのドキドキ挨拶タイムだ。


 「……えっと、日下部くん、よね?」


 「違います。私日下部なんて名前じゃないです(裏声)」


 「そ、そうだぞ。全然男じゃないんだからな!」


 華恋ちょっと待ってね。


 「いや、でも私あなたのその女装の写真見たことあるわよね。ついでに言えばあのお姉さんもその時写っていたから覚えてるわよ」


 「……。」


 「で、あなたは私のクラスメイトに顔がそっくりなんだけども」


 「神楽坂華恋だ!今日は宗介のサポートで来た!」


 あ、もう宗介って言っちゃうストロングスタイルなんだね。


 「そうよね。神楽坂さんの妹さんよね……………………どういうこと?」


 「オレが聞きたい」


 でも竜胆を遊びに誘う手間は省けたな。ナイスポジティブシンキング!


 …………………ほらね!めんどうなことになったでしょ!


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