第1話:プロローグ的な第1話
「ふーう…最近は変わった事も無いわね。普通でつまんないわ。まぁ…そんな大事でも困るけど…」
初めまして。あたし、涼森未来。見た目は一般の高校生。でも、あたしには明らかに人とは違う体質…じゃないなコレは。うーん、何て言ったらいいんだろう…。
…能力……?うん、能力!
明らかに人とは違う能力を持っている。それは…
‘未来透視能力‘
あー・・・なんかカッコよく聞こえるッポイけど、そんなスゴい事じゃないからね?ただ人の未来が見えるだけだし、見えても何も出来ないし・・・。
まあ、最悪の事態の場合はさすがに何とかするけどさ・・・・・・。
未来が見えるって言っても、そんな遠い未来が見えるとか、自分の意思的に未来透視出来たりしないし。
その人の近い未来・・・次の瞬間とか何秒何分後に何か起こるとか、そういう事しか透視出来ない。見えないっていうか、一瞬パッてその人の未来が見えて、後は何も無いんだけどね・・・。
それで、この能力を持っているのはどうやらあたしだけじゃ無いらしい。二年前の春。あたしの誕生日の3日前に『組織』の人達があたしの所へ迎えに来た。
その『組織』の人達は、あたしに言った。
「あなたは神に選ばれたのですよ。選ばれたと言っても、ランダムですがね。ようこそ、お嬢さん。裏と闇の世界へ。歓迎はしませんけどね」
ナメてんのか、この野郎。何だよ、『選ばれたと言っても、ランダムですがね』って!『歓迎はしませんけどね』って!!
ほんと、腹が立ったね、アレは。そのイケメンのニヤケ面に一発ブチ込んでやろうかと思ったね。
・・・・・・まあ、そんなこんなであたしはその『組織』にほとんど強制的に入った。
その『組織』っていうのは、人の未来をなるべくイイ方向へと持っていく事が役目。イイ方向に持ってくって言っても、その人の未来を変えちゃいけないのよ。
正直言って、めんどくさいわね。イイ方向に持ってくのに、変えちゃいけないってどういう事よ、みたいな。でも幸い、あたしの脳と精神は正常に機能してる。
今だって、ホラ。この訳分かんない世界のツッコミを入れる事だってできるわよ。なんでやねん。
ごめん。実はコレ、あたしが前読んで印象に残った本から抜粋したの。いやー、面白い書き方だなーと思ってつい・・・ね?
誰だってこんな時くらい、あるでしょ。まあソレは置いといて。
それ以来、あたしはその『組織』で働いてる。あのイケメンのニヤケ面野郎はムカついたけど、給料は結構いいのよね。時給だけど。
それで、冒頭にあたしはイラ立ってたわけ。だってホントに最近何もないのよ?つまり、給料も出ないのよ!?時給だから。
あたしのサイフはすっからかんだわ。サイフはあるけど、中身がないのよ。あのイケメンニヤケ面野郎(メンドイので略した)とそっくりだわ。顔はいいけど、中身がまるでダメ。
やっぱり男は中身なのよ!人間、顔は変えられないけど、性格は変えられるでしょ?
しかも残念な事にあたしは最悪な奴とパートナーを組まされちゃったのよ。
さっきのイケメン二ヤケ面野郎。最悪だわ、本当に。
そいつ、顔は笑ってるんだけど何故かいつも言葉にトゲがあるのよねぇ。まあ、いつもあたしは自分を抑えて頑張ってるんだけどね・・・。
「おや、ここにいらしゃったんですね。探しましたよ。涼森さん。やっと仕事、再開です。良かったですね、自己破産は免れて」
ほら!!聞いた!?今のッ!ね!?トゲあったでしょ!!?
全く何なのかしら。あたしの事嫌いなのかしらね。だったらとことん嫌えばいいじゃない、ねえ?
ホントに読めない奴だわ。
まぁ、こんな感じでやってくから、これからよろしくお願いします!コレ見て『こんなもん、全然面白くねぇぜ』とか思った人は、これからは見ない方がいいかも。
ずっとこんな感じだからね・・・。
じゃあ、また会えたら会いましょう!!とりあえず、Specil Thanks!!