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2話  激動の初日

ここから、2,3話でこの世界の基本的なことをえがいていきます。

--サイド ラナイアウェル(白龍)--


 この白龍、実は少し困っていた。


(どうしましょう・・・。この子、人間の子よね。この子のいた場所の周りに人間の反応もなかったし・・・。人間が使っている街道からかなり離れていたし、もしかして、捨て子かしら?)


 思わず、じっと見つめたら太陽みたいな笑顔で笑いかけられて、手を差し伸べられてしまった。


(何?・・・この子・・・かわいい・・・)


 無意識に魔力をそっと伸ばし、人間の子を優しく包む。魔力に包んだまま、自分の手のひらにそっと置きしばし考えにひたる。


(ここに、置いて行くのは問題外だし、エルフの村に面倒を見てもらうのも・・・気が引けるわね。・・・・・はあ・・・・しょうがないわね。私が育てましょう!)


 翼に力を込めて空へと飛び立ていく。

--サイド アウト--



--サイド鈴木敏夫--


(すげ~~!空飛んでるよ!!ヒヤホーーイ!)


 さっき暖かい何かに包まれて、手のひらに乗せられていま空を飛んでいる。

 地球の時は、飛行機にも乗ったことも無かった俺としては、テンションがあがりまくりになってしまう。

 よくテレビなんかで、モーターグライダーからの低空撮影の映像なんか見ていたけど、360度パノラマ、リアルで見たら感動がはんぱない。

 それに今もそうだけど、暖かいものに包まれていて、まったく寒くないときている。

 

 ちなみに、さっきの感想時のおれの言葉は、今赤ちゃんなだけに、

「アウイ~~!キャウダア!!ウキヤーーイ!」

 でした。猿みてーー。


 こんな感じに、空のたびを2分ほどすると前方に、少し高めの山が見えてきた。どうやらそこに向かっているみたいだ。


 さらに近づくと、山の中腹ほどに洞窟が見えてきた。大きさは丁度、この白いドラゴンの体より1回り大きな位の入り口で、その前が少し広場のようになっている。


 中に入ったら、ちょっとびっくり。

 

 3階建てのちょっと大きめのマンションが入るくらいの空洞になっていて、奥にはこのドラゴンの寝床だと思う獣の毛皮が敷きつめられた場があって、さらに奥に向かう大人が入れそうな洞窟がの入り口が2箇所開いていた。


 その寝床だろう場所に連れて行かれ、そこの空中50cm当たりにふわふわ浮かべられた。


 ・・・これって魔法だよね・・。本格的に異世界だよね・・。わかっちゃいたけどね・・。

 ふつー、この手の転生ものだと、「あなたは勇者様、われ等をお助けください。」とか神様がチート能力くれてとか、母親の胎内からうまれてとかじゃね。


 首も満足に動かない状態で、ドラゴンに助けられてスタートってどんだけハードよ・・。


 ちょっと黄昏ていた間に、ドラゴンが洞窟から外へ出て行った。


 15分ぐらいボーと待ってると、白いドラゴンが戻ってきた。手には角つきのうさぎ(おれの今の体とおなじくらいの大きさ)を4匹ぶら下げている。


 見ている目の前で、皮をはいで俺の下にそれを広げてそっとその上におろされた。4枚も重ねてあるので、とってもふわふわで気持ちいい。


 さて、ここからが転生初日の2大イベントです。


 1つ目、


 『これをお食べ・・。』


 なんか、あたまに直接響く声?心?みたいなのが聞こえてくる。右見て何もいない。左見て何もいない。正面を見ると白いドラゴンがひょいっと首を縦に振った。


 このドラゴンしゃべれるっぽい。


 ドラゴンが1匹の角ウサギを指でちょいちょいと俺のほうによせてくる。これを食べろと?


 ドラゴンの方を見上げると、おいしそうに残りのウサギをバリボリたべている。


 皆さんに、共感してほしいので、詳細にお伝えいたします。まず、口が半開きで舌がでろーんと伸びていて涎と一緒に血をはいています。鼻から、血がたれています。首が折れて白い脊髄がはみだしています。首から下が皮をはがされて理科室の標本状態プラス血が全身から滲みだしています。肛門から腸がはみだしています。


 ・・・食えない・・・。一応チャレンジはしてみました・・・。・・・歯が無いのでかめなかった。・・・口にいっぱい血の味が広がって気持ち悪かった・・・。


 お腹は空くは、気持ち悪いはで、ビービー泣いていると、白いドラゴンが少しの間うろうろしてから、そっと俺を抱えて、洞窟から外に出て、飛立ちました。


 1分ほど飛ぶと、30件ほどのログハウス風の建物が円形に広場を中心にしてひろがっている村に到着。


 中心の広場に舞い降りると、周りの建物から何人かの住人がでてきました。


 緑の髪の毛、青い瞳、整った顔立ちに、笹穂の耳・・・。


 エルフでした。いるんじゃないかな、とはおもいました。


 老人のエルフに、いまだにビービー泣いている俺をドラゴンが示します。何回か老人がうなずき、誰かを呼んだようです。 


 奥から赤ちゃんを抱いた、夫婦がでてきます。また何回か言葉のやり取りをしています。しばらくして、奥さんに抱かれました。ちょっと照れるよね。


 そして2つ目のイベント。


 ジーーと見つめられた後、おもむろに服をはだけて、レッツ授乳スタート!!



 ・・・これはさっきのうさぎよりきつい・・。この体、赤ちゃんなだけに、本能に忠実らしく、俺のいうことを聞いてくれない。意識は必死に抵抗するのに、体はしっかり綺麗なおっぱいに吸い付いている。意識があるから、村の人や老人、旦那さんやドラゴンの暖かい眼差しという、衆人監視の中での赤ちゃんプレイは精神をガリガリ削っていく。


 俺の体は満足したのか、やっとゲップをして開放された。MPゼロです。


 またドラゴンの手に抱かれて洞窟へと戻っていきました。そこでウサギの毛皮に寝かしつかされているとき、あの声?が聞こえた。


『あなたを私が、育てることにします。私は白龍のラナイアウェル・・・あなたに名前が無いと不便ね。そう・・・人間の男の子だし・・・えっと・・・ライト・・・そう!大空を軽やかに舞うように祈って、ライトにしましょう。・・・ライトお休みまさい。』


 見上げるととっても優しい目でラナイアウェルさんが見つめていました。そっと俺を包む様にまるまると、ウサギの毛皮を上からかけてくれたので、そのまま大きな指を抱き枕にして、ねむりました。鱗はすべすべしていて、ほんのり暖かかった。


(・・・・ありがとう。)

 感謝の気持ちは、いつでも大切だよね。


 こうして、異世界1日目がふけていく・・・。


 


 

一応メインキャスト 鈴木敏夫ライトとラナイアウェルの2人?にしていこうと思います。

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