少女は宝石になる
わが国では何故か美しい女性も男性も死後に宝石になる。非処女と非童貞の女性と男性がそうなる。心から愛する者と交わったほうが死後に良い宝石になると言われている。体に傷をなるべくつけない方が死後に良い宝石になると言われている。
でもだからって私、アイフィ・ジュエリーレイドは王妃である母のような生き方はしたくない。
王妃である母は父である国王公認で何人もの愛人を作ってくらしている。世継ぎである弟を産んだ後はその日の気分で愛人を選んで好きにしている。父王も沢山の愛人を作って好きに暮らしている。政治が傾いていてもお構いなしだ。
「ブレイン。母の愛人の貴方に相談するのも不思議なんだけど、何とかこの国を立て直せないかしら」
「アイフィ様、それは国王様の仕事ですよ。私達ではどうにもできません」
「そうね、ありがとう。ブレインはいつも私に優しいわね」
「俺はもう王妃さまから見放されてますし、王妃様よりアイフィ様の方が好きですよ」
「ふふ、私もブレインが好きよ」
「お世辞でも嬉しいです、アイフィ様」
私と母の愛人であるブレインは仲が良かった。私はこっそりブレインを愛していた。母の愛人を好きになるなんて悪いことだけど愛していた。だって彼は私にとても優しくしてくれたからだ。
私たちが何もできないでいる間にどんどん国の政治は傾いていった、国庫は空になり莫大な負債を抱えた。私は父である国王にそのことを訴えた。
「お父様、もう国庫は空で負債がたまっているわ。どうかお願いもっと政治にも目を向けてくださいませ」
「何!? そうか、それなら負債を王妃に払ってもらうとしよう。ちょうど愛人の一人が王妃になりたいと言っているしな」
それから父である国王は恐ろしいことをした、妻である王妃を毒殺したのだ。何も知らない母である王妃は父から毒入りのワインをすすめられて飲んだ。そして母の遺体は何の価値もない石へと変化した。
「何故だ!? あいつには好きに愛人を作るように言っていたのに!!」
「お母様がお父様を愛していたからよ、愛人のことなんてお母様は愛していなかったんだわ」
「ああ、これでは多くの負債を抱えてしまう。なんということだ」
「………………」
父である国王はよろめきながら王妃である母の部屋を出ていった。私はある決心をしていた、だから母の愛人であるブレインのところに会いにいった。
「ブレイン、お願いがあるの」
「アイフィ様、こんな夜遅くにどうしました?」
「今、国庫は空で莫大な負債を抱えているの」
「それは国王様がどうにかしてくれますよ」
「いいえ、父である国王には何もできなかったわ。だからお願いブレイン、私を抱いて」
「ええ!?」
「私はブレインのことを愛しているの、だから抱いて。そうして私は毒を飲むわ。私の遺体から生まれる宝石で国の負債を払ってちょうだい」
「…………本当に抱いていいんですね、アイフィ様」
そうして私は愛しているブレインに抱いて貰えた。心からの交わりは心地よくて、最初に少し痛みはあったけれど幸せだった。ブレインは優しく私を抱いてくれた、本当に私は心から幸せだった。
「やっぱりアイフィ様が死ぬことはないです、俺もアイフィ様を愛してます」
「ブレイン、私も王族なの。国の為にできることはしなくてはならないわ」
そして私は毒を飲んで死んだ。それから先のことは分からない。でもきっと私の遺体は沢山の宝石に変わるはずだ。そして国庫を救ってくれる。
それから私は知るべくもなかったがブレインも毒を飲んで死んでしまった。私達の遺体は沢山の宝石となって国庫を救った。一時的ではあったが国の財政は持ち直した。その後のことは知らない、私はブレインと一緒に天の国に旅立ったからである。
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