表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/12

<臨時政府樹立>

 現在、突如として国を蹂躙されたアメリカとアメリカを中心としていた世界経済は混乱の極みにあった。


 それもそのはず世界最強国家であるはずのアメリカが謎の軍事組織との戦闘開始から12時間以内に国内の主要な軍事拠点を失うこととなり、ニューヨークやロサンゼルスなどといった世界的な大都市も瞬く間に占領されてしまったのだ。


 すでに各地の空港も機能しておらず侵攻を受けたアメリカ国内では観光客やビジネスマンといった外国人はメキシコやカナダへ不法入国をする形でアメリカから脱出するという有様であり、その混乱ぶりはメキシコからアメリカにやっとの思いで不法入国に成功した不法入国者でさえ再びメキシコへと逃げ帰るほどであった。


 そのうえ今回の出来事が世界経済に与えた影響は大きく、アメリカのドルは暴落し円やユーロは高騰、アメリカ国債や世界の株価の乱高下など世界経済の混乱はもはや誰も予想できない域へと突入していた。


 そしてそんな敵に関して分かっていることとしては、敵が1991年に崩壊して既に存在しないはずのソ連国旗を掲げた戦車まで持つ重武装で百数十万人にも及ぶ謎の軍事組織であるということであり、現在軍事施設を占領した敵はあらゆる手段を使いアメリカの海軍艦艇や航空機、戦車といったものを破壊し尽くしているという。


 このようにすでにアメリカの被害は壊滅的なものとなっているが、この状況下で不幸中の幸いであったのは次々とアメリカ各地が陥落し閣僚や高官の安否が分からなくなる中、当のアメリカ合衆国大統領は日本で開催されていたG7に出席していたということだ。


 侵攻発生時、日本で開催中のG7に出席していたアメリカのトラプル大統領は一報を受けてただちに横須賀のアメリカ海軍基地へと移動をした。


 そこでトラプル大統領はすでにアメリカの重要拠点がいくつも連絡が取れない状況になっているという報告を受けることとなり、大規模な軍事拠点でありながらも無事であったハワイに臨時政府を樹立することを宣言、G7の出席国はすぐさまその臨時政府を承認することとなったのである。


 こうしてアメリカ合衆国臨時政府によりアメリカ国内の州軍すべてが大統領の指揮下に入ることが決定され、トラプル大統領はエアフォースワンでハワイに向かうことは危険だと海軍から指摘されたことから横須賀にいた空母ジョージ・ワシントンで臨時政府があるハワイへと帰国することとなる。


 そしてこれに対して日本政府は海上自衛隊の護衛艦隊をハワイに遠洋練習航海の名目で派遣することを決定、アメリカ海軍とともにトラプル大統領の護衛に当たることとなり日本はアメリカの同盟国としての存在感を示すこととなった。


 一方、アメリカが侵攻を受け世界各地で混乱が巻き起こる中、各国はアメリカを侵攻しているのは一体何者なのかということを明らかにするため全力で調査を続けていた。


 ソ連の旗を掲げロシアと同じ兵器を使用する謎の軍事組織、だがこのアメリカへの侵攻に関して当然のことながらロシアはその関与を全面的に否定した。


 もちろんアメリカとしてもロシアと同じ兵器を使用しているとはいえ確固たる証拠もロシアの不審な前兆も発見できていなかった以上はすぐにロシアを犯人と決めつけることはできず、アメリカは敵の正体も分からず侵攻に対してすべてが後手後手に回ることとなる。


 アメリカ本土への侵攻に対して核兵器による報復を行なうべき相手も見いだせず、まさか国内の敵を殲滅するためにアメリカ国内で核兵器を使用するわけにもいかず、今まで絶大な威力を発揮してきた世界に誇るアメリカの軍事力も外交圧力も核兵器による抑止力も今回の敵にはまったく役に立たなかった。


 最終的にアメリカのトラプル大統領が下した結論は国内にいるすべての敵を掃討すればいいという力業による解決方法であり、これによりアメリカは突如として亡霊のごとく現れた旧ソ連の旗を掲げた謎の軍事組織と全面対決することとなったのである。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ