表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/59

介抱

ぼくは、久々に外に出て分かったが、貧血気味だった。


その上、外を歩いた時は暑く、教室の中は涼しく、そしてまた料理の熱気で暑く、寒暖差に身体がついていけなかった。


ぼくは、入会したい……と言い終わると同時に倒れたと思う。


先生にもたれかかるように、体が崩れていった。



気づけば、ベッドに寝かされていた。

枕から、甘いシャンプーの匂いがする。


廊下をズリズリと歩いた記憶はあるが、その他は全く覚えていない。


ぼくは、シャツと靴下を脱がされ、ズボンのチャックが半開きになっていることに気がついた。


ものすごい気まずさと、期待と興奮が入り混じって胸がバクバクしている。


「気がつきました……?」


先生が、遠慮ぎみに部屋へ入ってきた。


「あぁ、そのままで……。ごめんなさい、私、申込時に緊急連絡先を確認するの忘れちゃって…ご実家の番号が分からなくて。救急車を呼ぶほどじゃないかなと思ったので、寝てもらってました……」


ぼくは、すみませんと平謝りした。

先生の顔は真っ赤だ。


「ごめんなさい、私……倒れた時は、体を締め付けるものはダメだって教わったから……。その、脱がせちゃって……」


先生はウルウルして泣きそうだ。

ぼくこそ申し訳なかったと謝ったが、誠実な顔をしていなければならないのに、今にも理性が飛びそうになっていた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ