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ご挨拶
私は、腫れぼったいまぶたを化粧直しした。
ママとは笑い泣きになっていた。
ママは、まだ腰が抜けて床に座り込んだまま、早くお茶の支度しないとね、と笑っている。
菅野くんは、15時にくる予定だった。
私が、先に帰らせて、とお願いしたから、最寄り駅の周辺で待っていてくれているはずだった。
私はあの夜、本当の菅野くんに出会った。
なんか初めて会った気がしなかった。親しみやすい、優しく幼なげな顔。
ほっそりしているけど、筋張ってもなく骨っぽくもない、スルリと清潔な体型。
幼馴染だったような、何でも話せるような。
そんな印象を抱いたせいか、すぐに自分を晒したくなった。
色々なことが起こって興奮していたからだろうか、すごく欲情してしまっていて、付けるものも付けずに菅野くんを襲ってしまった。
菅原くんは、真っ赤になりながら、必死に私を止めた。お…おかあさん!お母さんにご挨拶してからにしよう!!!、と。
そっか、パパはもういっか。
変な理解とともに、私は彼と挨拶の日取りを決めたのだった。




