41/59
新しい彼
私は、18時になるのが怖かった。でも早くきてほしくもあった。
菅野くんが代理を頼んだという同僚の方が、挨拶に来るらしい。
正直、ここ数ヶ月でたくさんの美形に出会ってきたので、お腹はいっぱいだった。
美形は、言動も美形でなくてはならず、外見と乖離すればするほど、みっともなく見えてしまう。
アイドルが汚れ役をして好感度を上げるのも、計算ずくの整えられた『ヨゴレ』姿なのだとわかる。
慌てふためいて逃げていく男は、たとえ見目麗しい造形だとしても、見るに耐えなかった。
せめて、菅野くんみたいなカッコいい性格の人だといいな、と心のどこかで期待した。
やっぱりお茶の用意をしておこう、と湯を沸かしかけたとき、チャイムが鳴ってドキッとした。
「お待ちくださ〜い!」
胸が高まる。
踊る脈で体がフワフワする。
「えっ……?」
しかし私は、急速冷却され石になった。
「パパ……?」




