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魅惑
なんだこの先生…エロすぎる。
薄いピンクのワンピースに、花柄のエプロン。
料理教室が始まると、ささっと髪を高い位置で団子にした。
うなじが…
先生が卵の様子を見に近づいてくると、ものすごくいい香りがしてクラクラしてしまう。
そして、衝撃的なものを見た。
しばらくレシピを見ていて、ふいに顔を上げたぼくは、声を出しかけて危うく押さえ込んだ。
先生……なにしてるんですか。
こちらに尻を突き出して、ワンピースから長い脚がスッと伸びている。
横を探ると、アラフォー親父も同じような反応をしていたが、なんだか見慣れている風もあって少しムカついた。
もう1人いる初老の女性は気にしていない。すぐにアラフォー親父に話しかけ、調味料の量はこれでいいかしらと無駄話している。
先生はこちらへ向き直った。
俺は涼しい顔をする。
でも先生の視線が、心なしか股間にきている気がするのは、ぼくの自意識過剰だろうか……