音信不通
それは、突然の連絡だった。
「おじいちゃんの容体が悪くて、急遽フィンランドに帰ることになった。ユカには本当に申し訳ないんだけど、企画は俺の同僚が交代する。ユカの夢は、絶対にぼくが叶えてあげるからね」
……ん?
メッセージアプリの彼の文章を見て、私が最初に感じたことは、これは嘘でしょ、だった。
理由としてはあり得る。
でも、女の勘が、それは嘘だと教えていた。
私はその勘に従い、ヘルシンキ行きの飛行機を調べた。すると、悪天候のため直行便はしばらく欠航だという。
大事な祖父のためなら、それでも構わないと飛んでいる飛行機をなんとか見つけ、乗り継いででも向かうかもしれない。
でも……この違和感はなんだろう。
そうだ。ここまでのことをしてくれる彼と、なぜか大事な局面で会えていない。
企画書が通ったことは、電話ですらなく、メッセージアプリで知った…
いや、その頃すでにお祖父様の容体が悪いと聞いていたなら、女に浮かれている余裕はなかったのかもしれない。
あるいは、今回の企画もあって単純に仕事が忙しかったとか……
筋は通っている。
「でもなんか……」
女の勘は、悲しいことほどよく当たるのだ。




