友達論ー番外編ー誰も来ないクリスマスパーティーー
僕には、友達がひとりもいない。ただ、孤独で独りぼっちだ。どうすれば、友達が出来るのであろうか。父さんは、「友達は、いいぞ。お前にも真の友達が、きっと出来るさ。何事もあきらめずにやるんだぞ」と、毎食後、ビール片手に僕が子供の頃から言っているのに、僕には友達が出来たことが一度もない。母さんは、トイレに行く度に、「何かあったら友達を想いなさい」と、苦笑いしながら言うのであるが、僕には友達がひとりもいない。もう、そろそろ、クリスマス、今年も終わる。僕は二階の部屋から階段を降りて、リビングにたどり着いた。すると、父さんが、ビール片手に、
「友達はいいぞ。お前にも、きっと、真の友達が出来るさ。そうだ、お前に言わなければならないことがある。もうすぐ、クリスマスだな。クリスマスパーティーを小学生の頃の同級生と開くんだ。卒業アルバムが確か、本棚に置いてある。同級生全員に電話をして、クリスマスパーティーをやるんだ。そうすれば、本当の友達に出会えるぞ」
父さんは、ビールを飲みほして、烏龍茶を飲んだ。母さんも僕に言う。
「何かあったら、友達を想いなさい」
と。そうか。クリスマスパーティーか。僕は料理が好きだ。よし、ご馳走を用意して同級生にふるまおう。
本棚に、小学校の卒業アルバムを見つけた。人類皆平等なら僕にも友達が出来てもおかしくはない。僕は、リビングに置いてある、電話の受話器をとり、卒業アルバムの住所欄を開き、ア行からワ行、同級生全員の自宅に電話をかけた。だが。しかし。誰も僕の電話に出てくれなかった。クソー。せっかく、人が美味しいものを作り、クリスマスを祝おうと思っていたのに。やはり、僕は独りなのか。友達がひとりもできないのか。一生、孤独なのか。僕は、自分の部屋に戻り泣いた。涙がとめどなく流れた。枕の横を見ると、高校の卒業アルバムが置いてあった。あの頃も僕には友達がひとりも出来なかった。その頃も、父さんはビール片手に、
「友達はいいぞ。お前にも、いつか、真の友達が出来るさ。何事もあきらめずにやるんだぞ」
とリビングでプロ野球中継を見ているのだが。母さんは、友達が出来ない僕に、トイレに行く度、
「何かあったら友達を想いなさい」
と、口癖のように言うのであるが、僕には友達がいないんだよ。わかってくれよ。
僕は、独りきりの新年を迎え、孤独にクリスマスを毎年のように過ごすのであろうか。友達が心よりほしい。そうだ、今年はサンタクロースにプレゼントをお願いしよう。
友達をプレゼントしてくださいと。
僕は靴下を脱いでパジャマに着替えるのであった。




