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雑貨屋の主人は錬金術師  作者: 村中 順
魔族を追う
112/162

第110話 アルカディア教職員組合

―――アルカディア教職員組合 未払い給料についての会合―――


「ねぇ、幾ら何でも、ちょっと、あの看板どうかと思うわね」

とレン老師がアルカディアファル分室に入りつつ声に出してちょっと批難した。


「念には、念を入れんとな。我ら教職員としては、オクタエダルから言付かった後継者探しを邪魔されたく無いからね」

とファル分室長が答えた。


「それで、マギー、後継者の当てはついたの?」

とレン老師は、正八面体の水晶の前で何やら言葉を発している、顔までスッポリとフードを被った占い術の先生に聞いてみた。


「それが、二人おる。二人」

と老人特有の声を震えを伴って答えた。


「えっ、二人? 一人はジェームズよね。もう一人は誰なのかしら?」

と机を挟んで占星術の先生の前に座った。


「いや、残念ながら、ジェームズか如何かも、正確には判らん。二人おる事だけだ」

と少し顔を上げて、白い長い眉毛を少し動かしながら答えた。


「ところで、レン老師殿、シン王国の先生方は、如何いう見解なのじゃな?」

とファル分室長が聞いてきた。


「あちらには、占いの先生がいらっしゃらないのよ。ただ、満場一致で、ジェームズだろうと言うことになっているですけどね。二人の候補者が居るとなると如何したものか」

とレン老師は、額を掻きながら答えた。


 続けて、占星術の先生に向かって、

「代々、アルカディアの後継者は魔法使いでしょ? 魔術師か、聖霊師か、精霊召喚師か、そして錬金術師」


「いや、少ないが、老師のような武術の先生もおられるぞ」

と横から分室長が答えた。


「歴代学長五十二人のうち、二人だけね。それに私は対象じゃないわ」

とレン老師は自嘲気味に答えた。


「しかし、さて如何したものか」


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