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第三話 脱出

「それでマスター。この後はどうしますか?」

「とりあえずこのダンジョンから出ようか。」

「イエス。それでは前衛は私が致します。」

「分かった。よろしくね。」

ユーレについて歩いていくと来た時の半分の時間で外に出られた。その間私は一回も戦闘に参加していない。出てきた敵はユーレが全部一撃で沈めていたからだ。

「こんなに早く出れるなんてね〜。」

「マスター。この後はどうしますか?」

「とりあえず、ここから一番近い街グレイリースに行くよ。」

「イエス。分かりました。ですが私は案内できません。」

「大丈夫。私がわかってるから。」

ユーレの手を取って歩き出す。ユーレはびっくりしていたようだけど構わず歩き続けたらユーレも普通になった。そして歩くこと2時間。

やっと到着です。

「次の方ってお嬢ちゃん!?」

「なんですか?」

「いや、先に帰ってきた勇者様が嬢ちゃんは死んだっていってたからよ。」

「なるほど。そんなふうに言ってたんですね。

どうやら私を死んだことにして言い逃れをしようとしているみたいですね。なら冒険者ギルドに行きましょうか。多分そこに勇者達もいるでしょう。

「あの、もう通ってもいいですか?」

「ん?あぁ。嬢ちゃんは大丈夫だがそっちの嬢ちゃんは?」

「この子は私の友達です。後、この子の入門税です。」

「確かに。通っていいぞ。」

「ありがとうございます。お仕事頑張ってください。」

門番のおじさんと話し終わった私はユーレの手を引きながら冒険者ギルドに向かいます。

「マスター。勇者様とはどういうことでしょうか?」

「私が所属していたパーティでね。あのダンジョンでミノタウロスに戦いを挑んで逃げる時に私のことを囮にして行った人達だよ。まぁそのおかげでユーレと出会えたんだけどね。」

「そう…ですか。……許せません。私のマスターにこんな仕打ちをするなんて。」

初めてユーレの感情を見た気がする。勇者達の私に対する態度に対して怒ってるようだ。本当にいい子だな。そんなユーレを後ろから抱きしめた。

「マ、マスター!?いきなりどうしたんですか!?

「ありがとう。ユーレ。私のために怒ってくれてすごく嬉しいよ。」

「怒る?ですか?」

「そう。今のユーレは勇者達に対して怒ってるんだよ。」

「なる…ほど。これが怒るという感情なんですね。」

「そう。そしてこれからも色々学んでいこうね。」

「イエス。マスター。」

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