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小説を書こう~初心者向け書き方解説~  作者: 暗落底狂楽
序章
9/11

読者

今回は読者について。


作品の書き方と関係無い、等と思われる方も、こういう考え方が有る程度には知っておいてほしい。


今までも少し客層について話したと思う。

多くの人が書きたい物語を書き、読者が読みたい物語と言うのについて真剣に向き合っているのか?と言う話。


これは筆者では無く、編集者や出版社の人間が考えるような事ではあるが、そう言う知り合いが出来た方は、殆どの人が新しい視点で考えられるようになっていると思う。




一人称小説、これは主人公に自分を重ねさせるテクニックだ。

当然だが、同じ目的の別の技法が存在する。


結構色々な所で目にしていると思う、『名探偵コナン』『ナルト』『ダイの大冒険』『ビックリマン』『遊戯王』『ミラクルジャイアンツ童夢くん』『おぼっちゃまくん』等々。

幼児向けアニメや少年漫画辺りに多いだろうか。

これは読者が主人公に自分を重ねる時に、年代が違うとハードルが高いと言う事を考慮して作られた作品だ。


怪しげな薬で子供になる、元々子供の主人公、高校生の筈が作画では小学生ぐらいにしか見えない、小学生がプロ野球の球団で投げると言う現実味のないファンタジー、それと『二等身』だ。


特に『二等身』に関してはデフォルメする事で年齢不詳になる。

小学生が剣を持って勇者ごっこをしていると違和感があるが、元々がデフォルメされているキャラだと子供でも大人の設定のキャラに感情移入しやすい、もっとも頭の中は子供の演劇レベルに落ちているのだが。


この辺りは、小説を書くなら、もう少し読者の頭の中のレベルに合わせた方が良いのではと言う話に繋がる。比較的大人向けに書く必要があると言う意味で。



それと『ファイナルファンタジータクティクス』辺りもキャラが三等身にデフォルメされているが、これが劇画タッチで『北斗の拳』みたいな外見をしていたら購入している人の年齢はもっと高かったのではないかと予想される。

FF8辺りからの実写路線、FF9のやたら綺麗なデフォルメ、キングダムハーツ、携帯ゲームでの二等身や三等身キャラ。その辺りも関連項目か。



次。

年齢や年代を合わせて物語を作ると言うのは、特定の職種に偏るが実はかなり一般的な物だ。

では、『読者』に視点を向けた時にほかに考えるべきところは無いか?


言い換えるなら『読者の利益』とは何かと言う事になる。


一つ目は『新しい価値観』だ。普段考えない事をテーマにする事でそれについて考える機会を得る。

二つ目は『新しい知識』だ。学校教科書はかなり価値が低い。故に転生物の知識チートが流行る。これは漫画やアニメ等では時間的な物や物語の構成的に真似できない部分なので特に小説で流行。



ここまでは、実例で出ている物だ。


更に考察を進めると、『読者の願望』と言う概念に届く。

『官能小説』『恋愛小説』『ハーレム』『チート』『転生』『中二病』等々だ。

『官能小説』はエロい気分になりたい人が、『恋愛小説』は交尾を禁止と言われている少女世代、『ハーレム』はもてない男向け、『チート』は現状で周りから認められていない鬱屈した子供向け、『転生』は現在の生活が上手くいっていない、あるいは現代の日本が腐っていると認識している『別の世界で生きたい』と感じている人向け、『中二病』はファンタジー脳を拗らせたファンタジー中毒向けだ。


まぁ、ここら辺の考察に素直に同意出来る者は少ないとは思うが、『読者の願望』とは『即物的』なメリットのほかに、『精神的』なメリットが有る事を認識して欲しい。



そして、これらを別々で知っているだけではなく、幾つの手段を作品に埋め込めるかと言うのも一つの作成手段だ。

プロットの横に『キャラクターの登場時期』『伏線』の他に『願望』『知識欲』等を満たしたあるいは満たそうとしたポイントを書くと良い。これで一段、深みのある作品を書けるようになる。





さて、それぞれに対して少し実例を出して終わる。


『精神的なメリット』これを満たす最大の物は『友情・努力・勝利』だなハッピーエンドにして主人公が誰かを殴ってれば勝手に妄想に浸って良い気分になって貰える。これをする時は悪役を酷い人物として描くな。現実味や悪党側のメリットを無視して書く事も多い。普遍的なテーマと言える物は大体このジャンルに分類される。


次、『知識欲』だが、これは『転生知識チート』に全般的に言える事だ。

ただ、これの用法や目的を間違っている者も多いと思う。

『周りから認められて、精神的なメリットを満たす物』と捉えている作品がちらほら。

農業改革やトイレ改革で周りから認められたんだ、手段は『農業魔法』と『スライムトイレ』こんな感じの物。

作者が勉強不足で知識が無い、でも何となくマンセーして欲しいそんな感じがそこはかとなく漂う。


農業の事を魔法にしてしまうのは、デウスエクスマキナと言う手法と類似している。

『スライムトイレ』はギャグ小説をパクって『精神的なメリット』だけを入れ込んできた結果だ。


『ドラえもん』の秘密道具を出したら『水戸黄門の印籠』の様な効果を発揮し『ハーレム』ゲット。『秘密道具』出すならそれを使った面白い話でも無いと物語として成立しないな。




まとめ。

媒体によってある程度違いが出るが、読者の年齢層や頭の中のレベルは分析してから書こう。

読者にどんなメリットを提供できるか知り、何処でどうするかと言うのを考慮して書こう。

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