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備後守病死の事其肆
等京が最後に建てた末盛城は弟の行京に譲り、柴田勝家、佐久間信盛らが付き従いました。
左京の人望の無さが如実に現れていると思う地の文です。
「うるせえ!」
率直な意見を述べただけの地の文に切れる左京です。
皆が皆、等京の跡目は嫡男の左京ではなく、行京だと思っています。
一刻も早く左京を廃嫡すべきだと思う地の文です。
「更にうるせえ!」
元猿は至極真っ当な事を言った地の文に切れました。
「前々世の話はよせ!」
更に元気よく切れる左京です。
「そうなんですか」
そんな状況にも関わらず、正室の樹里は笑顔全開で応じました。
「樹里様、こんな私だが、夫婦になって後悔していないか?」
左京は樹里に尋ねました。すると樹里は、
「後悔するくらいならば、初めから輿入れなど致しませぬ」
笑顔全開で告げました。
「樹里様」
左京は目を潤ませて感動し、
(早く世継ぎを)
欲情しましたが、
「私の血筋は女しか産めないのです」
非常に衝撃的な事を言われました。




